比較的大口径カラムを用いた分取高速液体クロマトグラフィーによる界面活性剤分析の第1歩として, ポリオキシエチレン系非イオン活性剤の定性分析を試みた。
シリカゲル (Merckosorb SI 60, 平均粒径5μm) をつめた内径10mm, 長さ500mmのパイレックスガラス製のカラムを用い, アセトンを移動相とすることにより, 分離のよいクロマトグラムが得られた。
各試料のクロマトグラムはいくつかのピークより成り, エチレンオキシド付加モル数に分布があった。ノニルフェニルエーテル系の各ピークは分取-赤外線吸収スペクトル法により同定された。
本測定条件において, 試料の保持時間はそのHLBに依存し, 前者を測定することにより後者の推定ができる。さらに, 赤外線吸収スペクトル法により親油基の同定を行なえば, そのHLBとから界面活性剤の定性分析ある程度
nの推定が可能である (図-5) 。
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