色材協会誌
Online ISSN : 1883-2199
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90 巻, 11 号
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研究論文
  • 水溶性物質の影響
    酒井 俊郎, 稲場 大介, 高橋 望, 海津 一宏
    2017 年 90 巻 11 号 p. 375-382
    発行日: 2017/11/20
    公開日: 2017/11/28
    ジャーナル フリー

    乳化剤(界面活性剤など)をいっさい使用せずに調製された乳化剤フリードデカン/水(DD/W)エマルションの分散安定性に及ぼす水溶性物質(塩化ナトリウム,尿素,ホルムアミド,エタノール,グリセリン)の影響について検討した。塩化ナトリウム,ホルムアミドを水相へ添加すると,乳化剤フリーDD/Wエマルションが不安定化することが明らかとなった。一方で,尿素,グリセリンを水相へ添加しても,乳化剤フリーDD/Wエマルションの分散安定性に影響しないことがわかった。さらに,エタノールを水相へ添加すると,乳化剤フリーDD/Wエマルションの分散安定性が向上することが明らかとなった。

総説
界面活性剤講座(第17講)
  • 千田 英一, 徳永 浩信
    2017 年 90 巻 11 号 p. 388-391
    発行日: 2017/11/20
    公開日: 2017/11/28
    ジャーナル フリー

    プラスチックの静電気に由来する問題を回避するために,プラスチック表面の導電化やプラスチック自体の導電化など種々の方法が選択されている。その中で低分子型帯電防止剤や高分子型帯電防止剤などの帯電防止剤を用いる方法の種類や特性について述べる。とくに当社が開発・上市したポリオレフィンへの相溶性に優れる高分子型帯電防止剤「ペレクトロンPVL」を具体例として用い,高分子型帯電防止剤の特徴を紹介する。

新しい機能をもった先端材料講座(第1講)
色材に関するレギュレーション講座(第15講)
  • 高橋 理佳
    2017 年 90 巻 11 号 p. 398-402
    発行日: 2017/11/20
    公開日: 2017/11/28
    ジャーナル フリー

    日米欧やアジアの主要地域では化粧品に配合できる色素のリストを法律で定めている。許可リスト制という共通のコンセプトをもちながらも,タール色素のみを許可リストの対象としている日本や,バッチ認可制という独自のシステムを採用している米国など,それぞれの地域の規制には特徴がある。グローバルに化粧品や化粧品用色素を販売する場合には,各国の規制の違いに留意することが重要である。今後技術の進化にともない新しい色素が開発された際,安全性の十分な担保をしたうえでできるだけ早期に上市できることは,化粧品・色素メーカーだけでなく消費者にとってもメリットがある。新しい色素が各国の許可リストにできるだけ早く追加され,グローバルで使用できるようなしくみの確立が期待される。

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