白色のアルミニウム陽極酸化皮膜を得ることを目的として, Al
3+を含む電解浴中で皮膜を二次電解し, 皮膜の微細孔中にアルミナ粒子を析出させて皮膜を白色に着色させる方法 (電解着色法) について検討した。電解液としては, 硫酸アンモニウムアルミニウム・12水 (アンモニウムミョウバン), 硫酸アルミニウムの各単独溶液, および硫酸アルミニウムと硫酸アンモニウムの混合溶液を使用した。陽極酸化皮膜は硫酸溶液中で陽極酸化して得た硫酸浴皮膜と, この硫酸浴皮膜をりん酸溶液中で再陽極酸化して得た二重皮膜を用いた。
その結果, 二重皮膜を用いて, 50g/
lのアンモニウムミョウバン単独溶液中で交流で電解着色処理した場合が, もっとも均一で白色度の大きい着色皮膜が得られた。この系における皮膜の微細孔中へのアルミナ粒子の析出は, Al
3+の還元が起こる14V付近で顕著になることがわかった。
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