3官能性以上の多価アルコール成分は, ポリエステルの分子量分布, 分岐構造, 末端基構造等を支配する要因であり, その重縮合反応性およびポリエステル骨格中での構造の把握はポリエステルを設計する上で重要である。トリメチロールプロパン (TMP), ペンタエリスリトール (PE) およびグリセリン (G) の反応性を評価する目的で, アジピン酸 (AD) /1, 6-ヘキサンジオール (1, 6-HD) /検討多価アルコール組成の無触媒下での重縮合を
13CNMRで定量的に解析した。その結果, 1, 6-HDの反応性が他の多価アルコールより高く, 3価以上の多価アルコールの中ではTMPの反応性がもっとも高く, PE, Gの順であった。さらに, 各TMP水酸基 (TMPモノマーおよびエステル結合を有するTMPの水酸基) の反応性は同レベルであり, 同様に, 各PE水酸基の反応性も同レベルであった。しかし, Gの1級水酸基の反応性は2級水酸基の約2倍であった。
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