色材協会誌
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74 巻, 10 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 顔料の凝集度と分散性
    浅田 匡彦, 堀米 操
    2001 年 74 巻 10 号 p. 483-488
    発行日: 2001/10/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    銅フタロシアニン顔料に対する種々の有機ガス吸脱着測定から, 凝集状態の定量化を試みた。銅フタロシアニン顔料に対する吸脱着量測定曲線に見られるヒステリシスは, ある程度以上のかさ高い化合物では観察されなくなることから, 顔料の細孔や凝集間隙への浸透によって生じているものと考えられた。顔料の種類によっては, 窒素よりもトルエンやヘキサンの比表面積の方が大きいものが見られたが, これはトルエンやヘキサンが凝集領域内に浸透するためであると考えた。しかし, TEMから求めた比表面積と比較すると, トルエンやヘキサンが浸透しているのは全凝集領域の中の一部であるため, それらの比表面積と窒素の比表面積との比は, 凝集領域へのそれらの化合物の浸透性をあらわしていると考えられる。そこで各有機化合物の浸透性の異なる顔料を用いて, 芳香族系の溶剤を含むビヒクルでのインキの作成を行ったところ, トルエンの凝集領域への浸透性が顔料の初期分散性をもっとも左右していることがわかった。この結果は, 目的の分散系のビヒクルに応じた有機ガス吸着測定によって, その系での初期分散性を予測することができることを示唆していると考える。
  • 村瀬 正次, 加藤 千昭
    2001 年 74 巻 10 号 p. 489-494
    発行日: 2001/10/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    鋼材/接着性ポリエチレン/ポリエチレンからなる被覆層の陰極剥離距離に及ぼす, 被覆層の種類 (HDPE, LDPE, HDPE+SUS箔), 被覆層膜厚, 試験液中の溶存酸素濃度の影響を調査した。その結果, 以下のことがわかった。陰極剥離距離は, 被覆層の酸素透過速度の高いものほど, 被覆層膜厚の薄いものほど, 溶存酸素濃度の高い場合ほど増加した。酸素透過速度, 膜厚の逆数、溶存酸素濃度 (酸素還元電流) 等を基準値を決めて相対化して整理した結果, これらは被覆層の酸素透過速度で整理できた。ポリエチレン被覆を透過する酸素の影響は, 剥離距離が6mm以上で顕著にあらわれる。ポリエチレンに金属箔を組み合わせた被覆層は, 初期に剥離が進行するが以後の進展速度はきわめて遅く, こういう複合層は陰極剥離抑制に効果的である。
  • 小田喜 勉, 高木 和久, 橋本 和明, 戸田 善朝
    2001 年 74 巻 10 号 p. 495-500
    発行日: 2001/10/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    発光ダイオードの青色光による励起で発光する蛍光体を調製し, その発光特性を検討した。また, それをシリコーンゴム中に混合し, 白色発光シリコーンキャップ用蛍光体として評価した。470nmの青色光で励起される蛍光体としてY3Al5O12 : Ce3+およびLiEuW2O8を選び, これらを固相反応法によって調製した。得られた蛍光体の発光は, Y3Al5O12 : Ce3+は4f-5d遷移による529nmの黄緑色, LiEuW2O8は4f-4f遷移による614nmのシャープなスペクトルをもつ赤色であった。またY3Al5O12 : Ce3+にGd3+イオンを添加することによって発光波長をシフトさせることができた。さらにY1.2Gd1.8Al5O12 : Ce3+とLiEuW2O8とをシリコーンゴムに混合し, これをキャップ形状に成形して青色LEDに被覆した。キャップを通して得られた発光色は540nmから780nmにY1.2Gd1.8Al5O12 : Ce3+によると考えられる幅広い発光ピークを得たが, さらに616nmにLiEuW2O, による発光も確認され, Y1.2, Gd1.8Al5O12 : Ce3+の発光スペクトルにLiEuW2O8の発光による赤色成分のスペクトルが補われていることがわかった。LiEuW2O8添加量の増加にともない平均演色評価数は向上し, 青色発光ダイオードを用いた白色照明において演色性の向上が期待できることがわかった。
  • 長尾 幸徳
    2001 年 74 巻 10 号 p. 501-505
    発行日: 2001/10/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 木村 保久
    2001 年 74 巻 10 号 p. 506-511
    発行日: 2001/10/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 江角 邦男
    2001 年 74 巻 10 号 p. 512-517
    発行日: 2001/10/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 大枝 一郎
    2001 年 74 巻 10 号 p. 518-525
    発行日: 2001/10/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
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