可視光から近赤外光領域における色素増感太陽電池の分光感度向上を期待して,4,4-difluoro-4-bora-3a,4a-diaza-
s-indacene (BODIPY)骨格およびスクアリリウム色素骨格からなる新規複合型色素
SQB-aと
SQB-bを設計した。それらは四角酸スズ誘導体を用いたクロスカップリングに続く縮合反応により合成した。
SQB-aは可視光領域に(582 nm)に極大吸収を示し,ドナー性置換基をBODIPY骨格にもつ
SQB-bは長波長領域に2つの極大吸収(745 nm,612 nm)を示した。それらは各成分単独のスペクトルとは異なっており,光吸収に際して両成分が互いに影響することが明らかとなった。
SQB-a,
SQB-bおよび四角酸残基をもつ前駆体
SSQB-bは色素増感太陽電池の増感色素として機能した。とくに
SQB-bと
SSQB-bは近赤外光から可視光領域に分光感度が見られた。
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