尿素と脂肪族飽和アルデヒド類 (アセトアルデヒド, プロピルアルデヒド, ブチルアルデヒド, イソブチルアルデヒド, エナントアルデヒド) を反応させ, その生成物の性状について検討した。
尿素-アセトアルデヒド室温反応 (15~20℃) では分子量664 [I], 704 [II], 189 [III] の化合物およびエチリジンジ尿素 [IV] を得た。低温反応 (3~5℃) はPh1~2のとき [IV], 5~11ではジエチロール尿素 [V] および [III] を得た。 [V] は吸湿性で加熱および室温放置により高分子化して無色透明の溶剤不溶物となる。
尿素-プロピルアルデヒド室温反応では分子量616 [IV], 315 [VII] の白色粉末を得た。低温反応ではpH1~2のときプロピリジンジ尿素 [X], 5~11でジプロピロール尿素 [VIII], モノプロピロール尿素 [X] を得た。 [VIII], [IX] は高分子化して不溶の無色透明膜となった。
尿素-ブチルアルデヒド室温反応では分子量473 [XI] の白色粉末を得た。低温反応ではpH5~11のときジブチロール尿素 [XII] および [XI] を得た。 [XII] はアルコール, アセトンに溶, トルエンに微溶で高分子化し不溶の無色透明物となった。
尿素-イソブチルアルデヒド室温反応pH1~2で分子量170 [XIII] の白色粉末を得た。
尿素-エナントアルデヒド50%-メタノール水溶液中pH1~2で淡黄色粉末 [XIV] を得た。
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