2-アミノエタンチオールで修飾した金表面上に形成された牛血清アルブミン (BSA) の吸着層間の相互作用力の直接測定を, 原子間力顕微鏡 (AFM) のコロイドプローブ法を用いて行った。金板は, BSA溶液中で金表面の2-アミノエタンチオールの自己組織化によって調製した。BSAが存在しないとき, 金表面上での第一級アミンのプロトネーションにより, 電気二重層間の相互作用が見られた。同様の電気二重層間の反発が, BSAの存在下, 調べたBSAの全濃度で認められた。これらの斥力はBSAの濃度に依存し, 濃度増加にともない増大した。このことは, 27 MHz水晶発振子マイクロバランス (QCM) により, アミノエタンチオールで修飾した金表面におけるBSAの吸着量と関連付けることができた。
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