色材協会誌
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56 巻, 4 号
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  • 戸田 善朝, 橋本 甲四郎, 荒井 康夫
    1983 年 56 巻 4 号 p. 212-221
    発行日: 1983/04/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    摩砕による金属硫化物およびセレン化物 : HgS, HgSe, ZnS, CdS, CdSeのメカノケミカル変化について検討した。これら化合物の結晶型は, 閃亜鉛鉱型とウルツ鉱型との2種類が知られている。摩砕による混合物のメカノケミカル現象は, 色彩およびX線回折図の変化から比較した。
    X線回折によると・HgS (cub.) は摩砕により容易にウルツ鉱型に転移したが, HgS (hex.) は閃亜鉛鉱型に転移しなかった。
    HgS (cub.) -ZnS (cub.), CdS (cub.) -ZnS (cub.) およびCdS (hex.) -CdSe (hex.) の各二成分系の混合物は, 摩砕により閃亜鉛鉱型の連続置換固溶体に変化し, その格子定数はVegardの法則にのり直線的に変換した。
    一方, HgS (cub.) -HgSe (cub.) およびCdS (hex.) -HgS (hex.) 系二成分の混合物の場合も摩砕により固溶体に変化したが, その結晶型は二成分の混合比によって変わることを認めた。
    CdS (hex.) /HgS (hex.) =8/1混合物の摩砕からできた閃亜鉛鉱型固溶体の色相は黄みの赤色 (主波長600.7nm) を示し, そのX線回折線はCdS (cub.) のそれと一致した。
  • 松野 昂士, 小石 真純
    1983 年 56 巻 4 号 p. 222-227
    発行日: 1983/04/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    銅 (II) イオン, 亜鉛 (II) イオン, あるいはニッケル (II) イオソの添加 (5.0×10-3M) により, 0.4M水酸化カルシウム懸濁液と二酸化硫黒との反応系 (0℃) から生成する準安定相である亜硫酸カルシウム四水和物結晶の赤外吸収スペクトルを測定した。安定相である亜硫酸カルシウム半水和物結晶では3,380cm-1に結晶水のO-H伸縮振動による比較的小さい吸収があるのに対して, 四水和物の場合は3,000~3,900cm-1に結晶水によるきわめて大きい吸収が認められた。半水和物では亜硫酸イオンによるS-O (S=O) の吸収が930cm-1だけに認められるのに対して, 四水和物では930cm-1と980cm-1に認められることが明らかにされ, 四水和物結晶と半水和物結晶のS原子とO原子の周辺の結合状態に相違があることが暗示された。
    赤外吸収スペクトルの測定に用いたものと同じ条件で合成した四水和物結晶について, DTA, TG, DSCを使用してその熱特性を検討した。四水和物から半水和物への変化が始まる温度に関して, 添加した金属イオンの種類によって差があることがDTA-TG曲線およびDSC曲線によって確認された。すなわち, 銅 (II) イオンの添加により生成した四水和物が熱的にもっとも安定であり, 次が亜鉛 (II) イオンの添加によるもの, 次がニッケル (II) イオンの添加によるものであることが明らかにされた。また, 四水和物から半水和物への変化に要する熱量はいずれの場合も四水和物1molあたりおよそ17kJであった。
  • 塩化ビニル樹脂系塗装鋼板の耐はく離寿命の予測
    竹島 鋭機, 川野 敏範, 高村 久雄, 阿波 克全
    1983 年 56 巻 4 号 p. 228-238
    発行日: 1983/04/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    塩化ビニル樹脂系塗装鋼板を外装建材に使用する場合, 使用条件によっては塗膜がはく離する場合がある。以前から, この塗膜の耐はく離寿命を予測する方法の開発が要望されている。筆者らは, 塗膜表面の塩化ビニル樹脂中の塩素量をケィ光X線で測定し, その値から塩化ビニル樹脂の分解程度を求める方法による塗膜の耐はく離寿命の予測に関して検討した。得られた結果は, 以下のとおりである。
    (1) ケィ光X線のClKα線/TiKα線の強度比で, 塩化ビニル樹脂中の塩素量を精度良く測定できる。
    (2) 屋外暴露試験によるClKα/TiKαの保持率と塗膜はく離とは相関性があり, ClKα/TiKαの保持率が70%以下になると, 本試料は塗膜はく離を起こす。
    (3) 屋外暴露試験によるClKα/TiKαの保持率の経時変化は, 塩化ビニル樹脂系塗膜の膜厚, 酸化チタソおよび酸化鉄系顔料の量などによって影響される。 (4) 促進暴露試験によるClKα/TiKαの保持率の経時変化を求めることによって, 短期間で塩化ビニル樹脂系塗装鋼板の耐はく離寿命を予測することができる。
  • 峯村 伸哉
    1983 年 56 巻 4 号 p. 239-248
    発行日: 1983/04/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 西條 博之
    1983 年 56 巻 4 号 p. 249-256
    発行日: 1983/04/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 荒川 正文
    1983 年 56 巻 4 号 p. 257-268
    発行日: 1983/04/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
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