昭和医学会雑誌
Online ISSN : 2185-0976
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59 巻, 1 号
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  • 洲崎 春海
    1999 年 59 巻 1 号 p. 1
    発行日: 1999/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 松本 勉
    1999 年 59 巻 1 号 p. 2-4
    発行日: 1999/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 小出 良平
    1999 年 59 巻 1 号 p. 5-7
    発行日: 1999/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 星山 佳治, 渡辺 由美, 神山 吉輝
    1999 年 59 巻 1 号 p. 8-11
    発行日: 1999/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • ―日中の中医治療を比較して―
    方 泓, 久賀 秀樹, 川口 毅
    1999 年 59 巻 1 号 p. 12-15
    発行日: 1999/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • ―最近の動向―
    池田 幸穂, 松本 清
    1999 年 59 巻 1 号 p. 16-21
    発行日: 1999/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 谷 雅秀, 稲垣 昌博, 小口 勝司, 中山 秀次, 肌附 英幸, 後藤 善和, 後藤 善昭, 鈴木 徹
    1999 年 59 巻 1 号 p. 22-27
    発行日: 1999/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    透析患者の脂質代謝異常を改善することは, 長期予後のうえで重要である.そこでわれわれは, 高コレステロール血症併発慢性透析患者13名にプラバスタチン低用量 (5mg/day) を用いて18か月間継続し, 低用量での脂質代謝改善効果について検討を行った.プラバスタチン投与開始直前および投与後1, 2, 3, 6, 12, 18か月後の血清脂質 (total cholesterol; TC, high density lipoprotein cholesterol; HDL-C, teiglyceride; TG) , リボ蛋白 (very low density lipoprotein; VLDL, low density lipoprotein; LDL) , アポ蛋白 (A-I, B, E) 等および血中濃度の測定を行った.TCは, 服薬1か月後より23%の有意な低下を示し, 18か月後まで18~26%の持続した低下が認められた.また, TCと同様にApoBの持続した低下を認めたが, LDLは服用開始初期 (1, 2か月) での低下後再上昇し, 18か月後では18%の有意な増加を認めた.一方, VLDLは, 3か月以降で持続した低下が認められた.このことはリボ蛋白の組成変化を引き起こしているものと推察された.よって, 高コレステロール血症併発慢性透析患者におけるプラバスタチン低用量長期使用は臨床上有効ではあるが, このリボ蛋白の組成変化についてのさらなる検討が必要と思われる.
  • 志村 浩, 山口 真彦, 松宮 彰彦, 葛目 正央, 中野 浩, 緑川 武正, 畑山 年之, 熊田 馨, 竹田 稔, 大幡 久之, 百瀬 和 ...
    1999 年 59 巻 1 号 p. 28-34
    発行日: 1999/02/28
    公開日: 2010/11/19
    ジャーナル フリー
    虚血再潅流による臓器障害の発生には, 活性酸素による血管内皮細胞傷害が関与している.我々はヒト臍帯静脈血管内皮細胞を用いて過酸化水素およびヒポキサンチンとキサンチン酸化酵素を投与して活性酸素による細胞傷害を発生させ, その際の細胞内カルシウムレベルの変化や細胞内cAMP濃度を測定し, カルシウム拮抗剤, 細胞内cAMP濃度を上昇させる薬剤, プロテインキナーゼ抑制剤の細胞傷害に対する効果について検討した.活性酸素投与により内皮細胞の細胞内カルシウムレベルは上昇し, 細胞内cAMP濃度は低下して, 細胞質および核の縮小化が起こり細胞死に至った.使用したカルシウム拮抗剤, 細胞内cAMP濃度を上昇させる薬剤, プロテインキナーゼ抑制剤はすべてこの細胞死を有意に抑制した.これらのことよりカルシウム拮抗剤, 細胞内cAMP濃度を上昇させる薬剤, プロテインキナーゼ抑制剤は活性酸素によっておこる虚血再潅流傷害を抑制しうることが示唆された.
  • 町田 宏, 松宮 彰彦, 山口 真彦, 松本 匡史, 葛目 正央, 浅川 清人, 熊田 馨
    1999 年 59 巻 1 号 p. 35-41
    発行日: 1999/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    白血球と血管内皮細胞との相互作用は炎症および免疫反応を誘導するが, その相互作用には2細胞間のシグナル伝達も含まれる.われわれは血管内皮細胞上に好中球を流し, 白血球との相互作用による内皮細胞内カルシウムイオン濃度 ( [Ca2+] i) 変化に対する「流れ」の作用について検討した.培養したヒト臍帯静脈内皮細胞をエンドトキシンで刺激し, Ca2+測定用蛍光色素のFura-2を取り込ませ, フローチャンバー上に設置後, 好中球を流し, 蛍光顕微鏡下に内皮細胞内の [Ca2+] i変化を測定した.LPS刺激なしの内皮細胞では有意な [Ca2+] iの変化は認められず, LPS刺激下の内皮細胞では [Ca2+] i濃度の有意な上昇が見られた.LPS刺激下でも「流れ」のない状態および, 「流れ」があっても好中球の存在がない状態では, 内皮細胞内に有意な [Ca2+] iの変化は認めらなかった.これらのことから, 「流れ」は好中球の多数存在する血流に曝され, エンドトキシンで活性化された血管内皮細胞のCa2+シグナル伝達を誘導し, 炎症反応の始動または促進に寄与していることが示唆された.
  • 笹屋 昌示, 八木 秀文, 山口 真彦, 木川 岳, 中野 浩, 緑川 武正, 長崎 秀彰, 志村 浩, 高用 茂, 吉澤 康夫, 熊田 馨
    1999 年 59 巻 1 号 p. 42-47
    発行日: 1999/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    経口糖負荷に対する門脈血流量の増加は肝硬変患者では正常人に比べ低い.経口糖負荷後の門脈血流量増加で肝機能が評価できるか検討した.超音波ドップラーを用い60人 (原発性肝癌を伴う肝硬変症例23人, 転移性肝癌を伴う非肝硬変症例21人, 減黄を行った閉塞性黄疸16人) に対し, 経口75g糖負荷後の門脈血流量測定を行い、現在肝機能評価として常用されるChild-Pugh score, プロトロンビン時間, ヘパプラスチンテスト, インドシアニングリーン注射15分後の血漿停滞率 (ICG15) , 肝GSAシンチグラフィーと比較検討した.経口糖負荷30分後の門脈血流量の増加率 (以下PvFR30) は, 正常肝に比べ肝硬変症例のPvFR30は有意に低値を示し, child-Pugh score, プロトロンビン時間, ヘパプラスチンテスト, ICG15, 肝GSAシンチグラフィーと有意な相関関係が認められた.
    また, PVFR30が1.5未満であれば肝機能低下を示した.さらに, 減黄前のPVFR30が1.5以上の症例は1.5未満に比べ, 減黄後1週間の血清総ビリルビン値の減少量が有意に高かった.これらの結果からPVFR30は肝機能評価法として有用であり、減黄率を予測することができると推察された.
  • ―測定値の評価の妥当性についての検討―
    岡安 理司, 桑迫 勇登
    1999 年 59 巻 1 号 p. 48-65
    発行日: 1999/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    術前肺機能検査を施行した20から94歳の2594例を対象とし, 既存の肺機能予測式を基準にして術前肺機能検査の測定値の評価を行うことの妥当性を検討した.
    1.対象を性別および喫煙の有無により4群に分類し, 各パラメータ (VC/Ht, FVC/Ht, FEV1.0/Ht, FEV1.0%, PEFR/Ht, V25/Ht, CV/VC, CC/TLC, FRC/Ht, RV/TLC, PaCO2, PaO2) と年齢との関係を回帰分析し, それぞれの群の回帰式と日本呼吸器学会の予測式あるいは冨田の予測式とを比較した.2.非喫煙および喫煙群における各パラメータの実測値の評価が基準値の評価を下回る比率を各年代ごとに算出した.3.喫煙および肺疾患既往歴の有無により4群に分類し, 閉塞性, 拘束性さらに混合性換気障害の比率を各年代ごとに比較した.
    多くのパラメータにおいて性別および喫煙の有無に関わらず加齢に伴って低下したが, 肺機能検査に対する喫煙の影響は明確でなかった.回帰式と予測式とを比較すると, ほとんどのパラメータにおいてほぼ全年齢層で回帰式が予測式を下回った.さらに, VC/Ht, FVC/Ht, FRC/Ht, FEVm/Ht, FEV1.0%/Ht, PEFR/Ht, V25/Ht, PaO2などにおいて基準値より劣っている症例の比率が高く, その比率は加齢に伴って増大した.喫煙歴ならびに肺疾患既往歴の有無による換気障害の発生率は, 80歳以上において約60%であり, 拘束性より閉塞性換気障害の方が加齢に伴う増加の程度が大きかった.
    今回の検討より, 術前肺機能検査の評価に既存の予測式を用いることは妥当ではなく, 手術を受ける患者を対象とした予測式の作成が必要と考えられた.
  • ―Technetium-99m Diethylenetriamine Pentaacetic Acid-Galactosyl Human Serum Albumin肝シンチグラフィーの有用性―
    吉田 耕三, 中野 浩, 武内 聖, 山口 真彦, 吉澤 康男, 緑川 武正, 熊田 馨
    1999 年 59 巻 1 号 p. 66-72
    発行日: 1999/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    慢性肝疾患を合併する肝細胞癌患者に対する術前Transarterial Chemoembolization (TACE) の予後に及ぼす効果はいまだ明確でなく, その適応症例の選択も容易ではない.今回われわれは慢性肝疾患を合併する肝細胞癌の患者に対し, TACE施行の前後にTechnetium-99m Diethylenetriamine Pentaacetic Acid-Galactosyl Human Serum Albumin (Tc-GSA) 肝シンチグラフィーを施行し, 肝予備能の面から術前TACEの適応について検討した.対象は慢性肝炎もしくは肝硬変を合併した肝細胞癌患者64例で, TACE施行前後にTc-GSA肝シンチグラフィーを施行した.Tc-GSA肝シンチグラフィーの指標としてTc-GSA投与15分後の心臓と肝臓のradioaccumulationから算出したLHL15値を用いた.TACE前のLHL15値が0.91以上の群と0.91未満の群とに分類して, TACE後のLHL15の変化等について検討した.肝細胞癌の患者においてTACE後のLHL15, 機能的肝容積, プロトロンビン時間はそれぞれ, 0.91未満群 (n=35) は0.91以上群 (n=29) に比して有意に増加した (p<0.001, p<0.05, and p<0.05) .0.91以上群の19例はTACE後に肝切除が行われた.また, 0.91未満群の7例もTACE後にLHL15値が増加し0.91以上となったため, 肝切除を行った.0.91未満群の肝切例においては術後, 重篤な合併症は見られなかった.これらの結果より, LHL15値が0.91以上の患者に対しては術前TACEの適応が疑問視されること, また, LHL15値が0.91未満の患者に対しては, 術前TACEによる肝予備能改善の可能性が示唆された.
  • ―足踏みバランステストおよびつかまり立ちテストとの関係を中心として―
    今泉 寛
    1999 年 59 巻 1 号 p. 73-86
    発行日: 1999/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    地域ケアや在宅介護に携わる者にとって, 高齢障害者に対する移動能力の評価法を確立し, 移動手段を確保することは, ケースのADLやQOLに直結する重要な課題である.そこで, 複雑な機器や方法に頼らず, バランス能力や下肢筋力を粗大評価する方法として, 足踏みバランステストおよびつかまり立ちテストを考案し, 移動レベルおよび移動動作との関係について検証を試みた.1) 対象は, 都下特別養護老人ホームおよび東京都新島村在住の高齢障害者, 男性27例, 女性78例, 計105例 (平均年齢80.2±8.4歳) である.2) 方法は, 足踏みバランステストおよびつかまり立ちテストを中心に, 13項目の検査測定を実施した後, 1年間にわたり移動レベル, 移動動作の自立度, 転倒の調査を行ない, 検査結果との関係を分析した.3) 結果, (1) 足踏みバランスとの関係では, 機能的移動レベルとの間でr=0.81, 実用的移動レベルとの間でr=0.75p<0.01の有意な相関関係を認め, バランスステージ4以上であれば杖歩行以上の実用的移動レベルとなる確率が高いことを示唆した.移動動作との関係では, 階段昇降動作との間でr=0.73, トランスファーとの間でr=0.61p<0.01の有意な相関関係を認め, バランスステージが高い程自立度も高くなる傾向を示した.開眼片足立ち時間との関係では, 利き脚片足立ちが2秒以上可能であるか否かが移動レベルと関係深いことが推測された. (2) つかまり立ち高さとの関係では, 階段昇降動作との間でr=0.73, 実用的移動レベルとの間でr=0.69, トランスファーとの間でr=0.64p<0.01とそれぞれ有意な相関関係を認め, 杖歩行以上の実用的移動が可能か否かは20cm, 安定した階段昇降が可能か否かは10cmのつかまり立ち高さがボーダーラインとなるものと思われた. (3) 転倒調査結果では, 足踏みバランスとの間に有意な相関関係を認め (r=0.68p<0.01) , 時間帯, 排泄行為, 痴呆の存在が密接に関わり合っていることが推測された. (4) 足踏みバランステスト, つかまり立ちテスト, 実用的移動レベルの間にはr=0.88p<0.01の高い相関関係を認め, 信頼度の高さを示唆する結果となった.以上の結果から, 足踏みバランステストとつかまり立ちテストは, いつでも, 何処でも, 誰にでも実施可能な簡便な評価法であり, 高齢障害者の移動レベルや移動動作の自立度を予測する手段として, 有用かつ妥当なものであると考える.
  • 阿部 琢巳, 松本 清, 大気 誠道, 洲崎 春海
    1999 年 59 巻 1 号 p. 87-91
    発行日: 1999/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    手術用顕微鏡の欠点を補うために著者らの施行している内視鏡支援による経鼻的下垂体腺腫摘出術の概略を紹介する.使用した内視鏡は, 外径4mm, 有効長180mm, 視野方向はそれぞれ0度, 30度, 70度の硬性鏡である.最初に手術用顕微鏡を用いて従来の方法により経鼻的にアプローチし, トルコ鞍内の腫瘍をできる限り摘出する.洗浄と吸引が片手で同時に施行でき, 常に術野を鮮明に保つことができるmicro-pressure-suction-irrigation system (MPSIS) およびmicromirrorを併用する.実際の手術では, トルコ鞍内の腫瘍を手術用顕微鏡下で十分に摘出後, 鞍外進展した腫瘍に対して左手に各視野方向を持つ内視鏡, 右手にMPSISを持ち, テレビモニター上の内視鏡像を見ながら, 直視下に腫瘍を洗浄吸引除去する.海綿静脈洞浸潤部および蝶形骨平面上方部や鞍上部後方部のような手術用顕微鏡では死角となる部位で従来, 盲目的な操作をしなければならなかった領域の腫瘍摘出に視野方向30度や70度の内視鏡を併用することにより, より安全に直視下に腫瘍の摘出が可能であった.現在までに下垂体腺腫13例に15回の内視鏡支援経鼻的腫瘍摘出術を施行し良好な結果を得ている.内視鏡支援手術に伴う合併症は認められなかった.鞍外進展を伴う大きな下垂体腺腫においては内視鏡支援による経鼻的下垂体腺腫摘出術は有効な方法である.
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