昭和医学会雑誌
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58 巻, 3 号
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  • 瀧田 誠司
    1998 年 58 巻 3 号 p. 195-209
    発行日: 1998/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 星山 佳治, 川口 毅
    1998 年 58 巻 3 号 p. 210-213
    発行日: 1998/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 中野 浩, 仲吉 昭夫
    1998 年 58 巻 3 号 p. 214-220
    発行日: 1998/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 高橋 寛, 山口 芳美, 山田 雅哉, 桐原 和貴, 桜井 宏一, 藤田 力也
    1998 年 58 巻 3 号 p. 221-224
    発行日: 1998/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 槙 政彦, 大池 信之, 榎澤 哲司, 田所 賢也, 石川 祐輔, 倉井 由加, 稲垣 朋子, 諸星 利男
    1998 年 58 巻 3 号 p. 225-227
    発行日: 1998/06/28
    公開日: 2010/09/09
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  • 廣田 曄子, 松田 鈴夫, 方 泓, 星山 佳治, 三浦 宜彦, 川口 毅
    1998 年 58 巻 3 号 p. 228-247
    発行日: 1998/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    我が国の小児科領域の疾病に対する治療の変遷を麻疹, 傷寒, 臍風ならびに驚の4疾患について, 中世 (西暦900年代) から近世 (西暦1800年代) にかけてその間に出版された医学書をもとに, 疾病の概念や治療の変遷について研究を行なった.その結果, これら4疾患についてはいずれもかなり古くから疾病の定義・概念が確立しており, 本研究を行なった約900年の間においてもそれぞれの概念に含まれる疾病の範囲はあまり大きな変化はみられなかった.
    我が国において最も古く900年代の治療方法を代表する「医心方」において, 傷寒や驚に用いられた構成生薬数は後の時代に比較して著しく少ないものとなっている.1300年代の代表的な医書である「万安方」について構成生薬数をみると, 麻疹, 傷寒, 驚のいずれも1処方当たり平均3ないし4種類の生薬が処方されている.これは中国との情報の交流が当時からすでに活発に行なわれ, 我が国の医療も急速に普及発達し, 治療に用いられる構成生薬数も次第に増加してきたものと考えられる.なお, 臍風については1種類しか処方されていないが, 当時においても臍破傷風は死病とされ, 患者に対する効果的な治療方法がなかったことから, 甘草を処方する程度で無理に多くの生薬を用いないという考え方によるものである.
    1500年代から1700年代にかけて特徴的なことは「小児諸病門」や「遐齢小児方」のような小児科専門の医書が著され, 当時の中国医学の影響を強く受けながらも, わが国独自の考え方での処方が上乗せされてきており, このことが構成生薬数の多い原因の一つと考えられる.1600年代の平均構成生薬数を見ると麻疹, 傷寒, 驚において平均8程度の生薬が処方されており, その処方された生薬の内容を見ると, 当該疾患に対して用いられているいろいろな処方から出来るだけ多く取入れている観がある.当時としては治療方法のない臍風 (臍破傷風) においてすらも平均3.9となって, 以前に比較して構成生薬数が増加している.
    1700年代にはいると, 我が国独自の風土や環境に適した医学をめざして吉益東洞は古典的な「傷寒論」を見直し, これに注釈をつけた新たな運用を提唱し, また安藤昌益のように「傷寒論」にとらわれず, まったく独自の処方を編み出す等多くの医学者が輩出した.両者とも我が国独自の処方の確立を目指しており, 処方は従来のものよりも簡潔なものが多い.この傾向は1800年代にも顕著で4疾患全てに共通して観察されたが, これは日本人の質素倹約を旨とする現実主義的性格が関与しているかもしれない.
  • 池田 祐輔, 小倉 美代子, 永田 茂樹, 末木 博彦, 藤澤 龍一, 飯島 正文
    1998 年 58 巻 3 号 p. 248-255
    発行日: 1998/06/28
    公開日: 2010/09/09
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    麻疹で認められるinterface dermatitis, 風疹で認められるsuperficial perivascular dermatitis (perivascular only) という病理組織学的所見の相違と, それぞれの原因ウイルスの局在部位との係りを明らかにすることを目的とした.麻疹9例, 風疹11例について皮疹部より生検を行い, 麻疹P蛋白, 風疹E1蛋白に対するモノクロナール抗体を用いて皮疹部におけるウイルス抗原の局在を免疫病理組織学的に検討した.その結果, 麻疹ウイルスは表皮, 毛嚢, 真皮血管周囲と広範囲に認められ, 風疹ウイルスは主に真皮血管周囲に局在していた.以上の結果より両者の病理組織所見の違いはそれぞれのウイルス存在部位の相違に起因すると考えられた.
  • ―高齢者と介護者の2領域からのケア状況評価の試み―
    加藤 基子, 新野 直明
    1998 年 58 巻 3 号 p. 256-269
    発行日: 1998/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    在宅で療養している高齢者のケアニーズを評価するには在宅ケア状況を多面的に把握することが不可欠である.そこで, 在宅ケア状況を構成する高齢者の要介護状態と家族の介護状態の2領域から把握する「在宅ケアアセスメント表」を作成した.この評価表の構成概念と2領域の評価内容を検討した.構成概念はアセスメント表の得点を因子分析し, 得られた因子の数と信頼係数を確認した.「在宅アセスメント表」の評価内容の検討は高齢者の生活状態評価項目と「Activities of daily living20 (ADL20) 」, 家族の介護状態項目と「Cost of Care Index (CCI) 」の関連から検討した.「ADL20」は高齢者の障害を総合的にとらえる評価法である.「CCI」は家族の介護負担感を定量的に評価する尺度である.これに加えて, 訪問看護婦に高齢者と介護家族の在宅療養状態の主観的評価を依頼した.主観的評価は「Visual Analogue Scale (VAS) 」法を用い, その関連を分析した.対象は東京都, 神奈川県, 千葉県の16カ所の訪問看護ステーションを利用している高齢者と介護者の中から126ケースを選定した.調査はケース担当看護婦65名が訪問時に行った.その結果, 因子分析の固有値は第2因子までを示し, 第一因子に高齢者の生活状態の7項目が, 第二因子に家族の介護状態の7項目が0.3以上の因子負荷量を示した.累積寄与率は82.3%.各因子の信頼係数は第一因子が0.86, 第二因子が0.67であった.2領域と他の尺度との関連ではアセスメント表の高齢者生活状態と「ADL20」の得点間に高い相関がみられた.アセスメント表で自立度が高いと評価したケースは「ADL20」の機能障害の程度は低かった.アセスメント表の家族の介護状態得点と「CCI」得点にも関連がみられ, アセスメント表で介護状態が困難と評価したケースは介護負担感が高い傾向を示した.アセスメント表と「VAS」の関連では訪問看護婦が高齢者の障害が適切に補われ生き生きとした生活状態と評価したケースはアセスメント表では高齢者の自立度が高く評価されていた.また, 世話が適切で, 介護と家事との調整がよいと評価したケースではアセスメント表の家族の介護状態は十分と評価されていた.
    以上の検討結果は在宅ケア状態を高齢者の生活状態と家族の介護状態の2領域から把握することをねらったアセスメント表の構成概念を支持した.2領域の評価内容も高齢者の生活状態項目は総合的な障害を評価し, 家族の介護状態項目は介護負担感と関連し, 家族の介護状態不足が負担感を高めるという実際の介護状況を反映するものであった.
  • 刑部 義美, 高橋 愛樹, 鈴木 一
    1998 年 58 巻 3 号 p. 270-276
    発行日: 1998/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    近年, 先進諸国における気管支喘息の死亡率は増加傾向にある.特に本邦の喘息死の年間死亡数は約6, 000人前後と同じ先進国である欧米などに比べて極めて高い.このため, 我国では喘息死の原因や対策に関する報告が数多く発表されているが, しかし重篤な発作を対象とした三次救急施設からの喘息死に関する報告は少ない.今回, 三次救急施設である本院救命センターに気管支喘息で搬送された症例のうち, 気管内挿管を必要とした重症喘息を対象に三次救急的見地から喘息死の原因および対策についての検討を行った.対象は1985年4月~97年3月までの12年間に当センターに入院した喘息患者92例中, 気管内挿管を行った61症例 (男34例, 女27例で平均年齢は41.7歳) である.これらの患者をSwinefordの分類に準じて病型分類を行ったところ, アトピー型 (A型) が34例 (55.7%) , 平均年齢は30.5歳, 非アトピー型 (NA型) は27例 (44.3%) , 平均年齢は56.2歳であった.転帰は生存例が30例 (50.8%) , 死亡例は31例 (49.2%) であった.また死亡例にはcardio pulmonary arest on arival (CPAOA, 来院時心肺停止) が25例 (80.6%) 含まれていた.死亡例の病型別分類では半数以上がA型の若年齢者であった.入院時の重症度評価をRespiratory Index (RI) により検討したところ, 死亡例で著しく悪かったため, 早期搬送の重要性を考慮して搬送時間 (救急車利用のみ) を検討したところ, 生存, 死亡の両例に有意な差はなかった.これより, 喘息死の原因をセンター搬送以前の問題と考え, 診療施設および診療態度の検討を行った.結果は死亡例の78%が開業医受診例で, さらに, 発作時だけあるいは不定期な受診例が75%もあった.今回の検討から我々は医師のアレルギー疾患に対する知識, 認識不足が喘息教育や的確な治療を患者や家族へおこなわれていなかったことをretrospective studyから示唆した.三次救急的見地から喘息死を減少させる対策として, 医師の喘息教育の向上とそれによって患者を定期受診させることが必要であると思われた.
  • ―股関節45度屈曲位撮影法を用いて―
    武村 康, 吉原 哲, 渥美 敬
    1998 年 58 巻 3 号 p. 277-284
    発行日: 1998/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    ペルテス病における大腿骨頭前外側部の病変部位を観察するために, 股関節45度屈曲位で股関節正面X線像を撮影し (以下屈曲位正面像) , 通常の股関節正面X線像 (以下正面像) , 側面像との比較検討を行い, 骨頭前外側部の変形を検討した.対象は, ペルテス病患児34例34関節であり, その内訳は男児28例28関節, 女児6例6関節であり, 年齢は3~11歳 (平均6.9歳) であった.これらの症例を, Salter-Thompson分類を用いた壊死範囲, 病期別にグループ分類し, それぞれのグループにおける大腿骨頭骨端核の扁平化の程度, 陥没変形の程度, 壊死範囲を通常の撮影法と, 屈曲位正面像において比較検討した.また, それぞれについて両者間におけるt検定による有意差検定を行った.大腿骨頭の扁平化はEpiphyseal Quotient (以下EQ) を用い計測した.この結果EQは, Salter-Thompson分類A群では, 屈曲位正面像において低値を示し, これに対しSalter-ThompsonB群では, 壊死期および修復期において屈曲位正面像で低値を示した.これらのうち, Salter-ThompsonB群修復期において屈曲位正面像で有意に低値であった.陥没変形の程度は, 我々の考案したEpiphysealRatioを用いて計測した.この結果Salter-ThompsonA群, B群ともに, 屈曲位正面像において低値を示し, Salter-Thompson分類B群壊死期, 修復期において正面像, 屈曲位正面像間に有意差を認めた.壊死範囲については, どのグループにおいても有意な差を認めなかった.また, 全ての症例において同時に撮影した側面像におけるEpiphyseal Ratioを計測し, 正面像, 屈曲位正面像との比較検討を行った.三者を比較すると, 正面像と側面像の間では認められなかった高度な陥没変形が, 屈曲位正面像において有意に認められた.これらの結果より, ペルテス病大腿骨頭骨端核の陥没変形は, 前外側部においてより高度であることが明らかとなった.また, この陥没変形を観察するために屈曲位正面撮影法は有用であると思われた.
  • 岡 壽士, 楠本 盛一, 木川 岳, 吉田 耕三, 吉沢 康男, 仲吉 昭夫
    1998 年 58 巻 3 号 p. 285-289
    発行日: 1998/06/28
    公開日: 2010/09/09
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    症例は30年以上にわたる痔瘻を既往に持つ68歳の女性で, 肛門部痛および腫瘤を主訴に来院した.病変は痔瘻の原発孔と2個の二次口を認め, 12×12cmの腫瘤で, CT検査では多房性で, 一部に外肛門括約筋, および皮膚への浸潤が認められた.手術は, 上方, 下方および側方のリンパ節郭清を付加した直腸切断術を施行した.会陰部では主病巣とともに臀部左側, 会陰部の広範な皮膚病変を切除したのち, 肛門部の皮膚欠損は有茎皮膚弁により形成を施し閉鎖した.両側鼠径リンパ節は浅深部の郭清を行った.痔瘻癌の原発巣は直腸壁外にあり, 長期経過および膿瘍形成により局所病変はきわめて大きいが, 局所の完全な切除により十分な根治が得られる.皮膚の欠損部を有茎皮弁形成術を併用することによって, 広範な病変を充分に切除し, 一期的に創を閉鎖することが出来る.症例は3年を経過した現在, 再発の徴候は認めていない.
  • 鈴木 泰篤, 川俣 光, 松本 浩明
    1998 年 58 巻 3 号 p. 290-297
    発行日: 1998/06/28
    公開日: 2010/09/09
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    急性期頸部内頸動脈閉塞症7例に対し経皮的血行再建術を試みたので問題点を提示し報告する.対象は発症3時間以内に来院し頭部CTで異常を認めなかった血栓症3例, 塞栓症4例である.閉塞部位をガイドワイヤーとカテーテルで穿通させた後tissue plasminogen activator 160万単位を局所動注した.一部にpercutaneous transluminal angioplastyを追加しprotective balloonも使用した.全例再開通が得られたが, 6例にdistal embolismをおこした.塞栓例の予後は4例ともにmoderate disability以下であり, 血栓例は2例がgood recoveryであった.栓子の大きさや性状, 側副血行などの問題から塞栓症と血栓症は治療手技, 予後ともに異なってくる.したがって両者をできるだけ明確に区別し治療に望むべきと考えられた.急性期頸部内頸動脈閉塞症に対し局所線溶療法を行う場合, distal embolismの防止と治療時間の短縮をはかるためPTAや栓子の粉砕, protective balloon使用などの付加的手技が必要と思われた.
  • 立岩 正雪, 阪本 桂造, 藤巻 悦夫, 山之内 晋, 田中 幸太郎, 森川 健太郎, 山本 武史, 安部 博昭, 林 宗貴, 池田 尚人, ...
    1998 年 58 巻 3 号 p. 298-300
    発行日: 1998/06/28
    公開日: 2010/09/09
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