昭和医学会雑誌
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68 巻 , 3 号
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  • 塩沢 英輔, 矢持 淑子, 瀧本 雅文, 太田 秀一
    2008 年 68 巻 3 号 p. 147-149
    発行日: 2008/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 吉江 正紀, 松岡 隆, 岡井 崇, 小風 暁
    2008 年 68 巻 3 号 p. 150-154
    発行日: 2008/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    近赤外線分光法 (near-inrared spectroscopy: 以下NIRS) を用いて非侵襲的に胎盤の酸素化動態を計測し, 胎盤機能の評価に有用であるかを検討した.対象は, 2006年から2007年まで昭和大学病院産婦人科において診療した妊娠18週から41週までの妊婦で, 胎盤機能不全が原因と思われる胎児発育不全 (fetal growth restriction: FGR) 群26人 (計45回測定) と正常発育 (appropriate for gestational age: AGA) 群195人 (計222回測定) である.計測装置は浜松ホトニクス社製近赤外線分光測定装置 (NIRO300) で, 近赤外線センサーを胎盤直上の腹壁に装着し, 酸素化の指標として組織ヘモグロビン酸素飽和度 (Tissue Oxygenation Index: TOI=酸素ヘモグロビンHbO2/総ヘモグロビンtotal Hb) を測定して, 妊娠週数FGRの重症度胎盤重量, および臨床的な胎盤機能の指標として報告されている出生時児体重/分娩時胎盤重量との関係を解析した.多胎妊娠母体合併症児の染色体異常・奇形例は除外した. (1) TOIは児推定体重の標準偏差値 (EFW-SD) と負の相関を認めた. (2) TOIは胎盤重量, 児出生体重 (B) /胎盤重量 (P) 比と負の相関を認めた.以上より, TOIがFGRの重症度と関連すること, およびTOIが胎盤機能の評価に有用であることが示唆された.
  • 小田川 寛子, 白土 なほ子, 長塚 正晃, 千葉 博, 木村 武彦, 岡井 崇
    2008 年 68 巻 3 号 p. 155-161
    発行日: 2008/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    近年, 若年者の月経随伴症状に対する医学的ケアーの重要性が指摘されている.今回われわれはMDQ (Menstrual Distress Questionnaire) に項目を追加した独自のスコア (修正MDQ) による定量的基準を作成し, それに基づき若年者の月経随伴症状について検討した.対象は文書による同意を得た15~20歳の若年女性345人である.アンケート内容は, (1) 背景として身長, 体重, 日常生活状況, 月経歴など, (2) MDQに含まれる月経随伴症状に関する質問事項47問に月経前症候群 (PMS) に多い症状として7問 (腹部膨満感, 食欲変化, いらいら, 会社 (学校) を休む, 自信がない, 死にたい, よく涙がでる) を加えた54質問項目である.それぞれ月経前, 中, 後の3時期について調査し, 各項目を0~3点に配分し54項目の合計点 (M点) で評価した.統計学的解析はBonferroni法を用いた.背景に各年齢間で有意差はなかった.M点は月経前, 中, 後で各々27.0, 36.2, 9.7であった.月経後のM点は年齢間で有意差はなく, 月経前のM点は加齢と共に増加する傾向を認めた.月経後のM点をベースの症状と考え, 平均値である10点を基準として, 以上を高値未満を低値とし, 月経前高値で月経後低値を月経前症状群 (P群) , 両者が低値を正常群 (N群) , 両者が高値を月経前後症状群 (Q群) としたところ, P群及びN群の月経中のM点はそれぞれ37.2, 14.3でありP群で有意に高かった.N群の割合は加齢とともに有意に減少 (15歳61.1%, 20歳19.3%) し, P群は加齢とともに有意に増加 (15歳22.2%, 20歳47.4%) した.一方Q群は15歳で11.1%であったが加齢とともに増加し20歳では33.3%であった.また各質問項目を, からだの症状・こころの症状・日常のトラブルと分類し, 各症状の平均点を求めたところ, 「下腹痛・腰痛」, 「胸の張り・むくみ」, 「疲れやすい」, 「肌荒れ」, 「いらいら」, 「憂うつ」, 「感情の不安定」, 「怒りっぽい」, 「食欲変化」, 「居眠り・不眠」, 「仕事などやる気の低下」などの症状の平均点が高かった.修正MDQを用いた定量的基準による検討で, 月経前症状が強い女性は月経中の症状も強く, 頻度も加齢とともに増加すること, 及び身体的, 精神的各症状と生活上の障害を有することが明らかとなった.また修正MDQに基づく点数化は客観性があると考えられるが, 本法によるPMS抽出に対する妥当性は今後の検討を要すると思われる.
  • 伊澤 光, 梅澤 宏亘, 藤城 雅也, 石渡 康宏, 大多和 威行, 有馬 由子, 高橋 良治, 李 暁鵬, 堤 肇, 佐藤 啓造
    2008 年 68 巻 3 号 p. 162-174
    発行日: 2008/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    最近, 昭和大学病院某科より患者さんの病衣に付着した血液様斑痕の血液型判定を依頼された.斑痕は注射液により希釈され, 溶血した血液の斑痕で, 血液型判定は困難な印象を受けた.しかし, 解離試験による常法でABO式血液型の判定を行ったところ, 患者さんの血液型と一致する結果が得られた.今後, 同様の依頼があった場合, どのような注射液による希釈, 溶血で判定が不可能となるか, あるいはどの程度の希釈まで判定が可能であるか, どのような材質の衣服で判定が可能であるかなどを予め知っておくことは法医学上意義がある.そこで, 本研究では使用頻度の高い注射用蒸留水, 生理食塩水, ソリターT1, T2, T3, T4, ポタコールR, 5%ブドウ糖溶液, 1%リドカイン注射液により血液の2倍希釈系列を作製し, 濾紙, 綿, ポリエステル, ポリエステル―綿混紡, 絹, 麻ナイロン, ウール, レーヨンの布切れについて希釈系列の斑痕を作製し, 何倍希釈まで解離試験によるABO式血液型判定が可能であるか, さらに希釈系列の斑痕を6ヶ月室温間接露光下に放置したのち, 同様に判定を行い, 解離試験によるABO式血液型判定の半定量的解析を行った.その結果, 斑痕の材質, 希釈溶媒の種類溶血の有無は結果に影響がなく, A型抗原は4~16倍希釈まで, B型抗原は16~32倍希釈まで解離試験による検出が可能であった.パパインによる酵素処理判定血球の使用によりA抗原, B抗原とも2段階上の希釈系列まで検出が可能となった.希釈系列の斑痕を6ヶ月室温, 間接露光下に放置したところ, 1ヶ月では抗原性に変化がなく, 3ヶ月で1段階検出限界が低下し, 6ヶ月で2段階の低下が見られた.6ヶ月放置後の血痕ではパパイン処理判定血球で解離試験を行った場合, 1段階しか検出限界が上昇しなかった.以上の結果は抗血清を別会社のものに変更しても, ほぼ同様の結果が得られた.A型抗原がB型抗原に比べ, つねに検出限界が1段階もしくは2段階下であったのは抗A血清の凝集素価が抗B血清の凝集素価と比べ, 1段階下であったことに起因するものと思われる.陳旧血痕ではAB型をB型, A型をO型と誤判定する危険性があることが示唆された.
  • 藤城 雅也, 祖父江 英明, 平 陸郎, 大多和 威行, 梅澤 宏亘, 伊澤 光, 李 暁鵬, 熊澤 武志, 堤 肇, 佐藤 啓造
    2008 年 68 巻 3 号 p. 175-181
    発行日: 2008/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    ヒト及び類人猿は他の哺乳類と異なり, 尿酸 (UA) 酸化酵素が欠損しており, プリンの大部分は最終代謝産物のUAとして尿中に排泄される.この事実に基づき, UAの単独測定がヒト尿斑の証明に広く用いられているが, 濃い動物尿の尿斑やトリの糞斑との鑑別ができない.そこで, 本研究では食事内容に影響を受けないクレアチニン (Cre) を濃度補正の対照としてUAとCreを高速液体クロマトグラフィー (HPLC) で同時分析し, UA/Cre比とUVクロマトグラムを指標とするヒト尿斑証明法の開発を試みた.尿斑5mm×5mmから抽出した抽出液10μ1を島津LC-10AのHPLCに注入し, 5分まで波長293nmで分析し, 以後波長234nmに切り換え, 保持時間4.5分に出現するUAのピーク面積と保持時間5.3分に出現するCreのピーク面積の比を求めるとともにHPLCクロマトグラムを比較した.UAの極大吸収のある293nmにてUAを測定し, 5分後に測定波長を切り換え, Creの極大吸収のある234nmにてCreを測定することにより, HPLC分析で通常用いられる254nmの単一波長で測定した場合に比べ, 約4倍の検出感度が得られた.同時に, 254nmで出現する尿成分由来の夾雑ピークによる干渉も回避することができた.前記の条件で斑痕抽出液の濃度はUA, Creともに20~400μg/mlの範囲で良好な直線性が得られ, 健康成人196名 (男性158名, 女性38名) の尿斑の中央部から得られた抽出液のUA濃度は242.2±149.3μg/ml, Cre濃度は336.3±178.0μg/mlであった.健康成人196名の尿斑の中央部から得た抽出液のUA/Cre比は0.61~2.19に分布し (平均値±標準偏差: 1.06±0.32) , ハムスター, ラット, ウマ, ウサギ, イヌ, ダルメシアン, ブタ, ネコの尿斑は, いずれも0.43以下を示した.一方, トリの糞斑は15.0以上を示し, ヒトの唾液, 鼻汁, 涙, 血清, 母乳精液は4.0以上を示した.また, ヒトの尿以外の体液斑はUA, Creともに非常に小さなピークが検出されただけであり, UA/Cre比を用いず, HPLCクロマトグラムだけからも容易にヒト尿斑と鑑別可能であった.以上の結果よりUA/Cre比が0.5~2.5に分布するものをヒト尿斑と判定することとした.本法は尿斑5mm×5mmを使用するだけで, コンベンショナルなHPLCで従来の方法より簡便, 高感度, 迅速な分析ができるので, 法医鑑識領域において有用な方法となることが期待される.
  • 河面 倫有, 阿部 琢巳, 泉山 仁
    2008 年 68 巻 3 号 p. 182-191
    発行日: 2008/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    脳出血患者において, 比較対象となる関心領域 (ROI) を描出された錐体路全体に設定し, そのFA (Fractional Anisotorophy) 値を拡散テンソル解析 (DTA) にて評価し, 発症時と発症3か月後の運動機能との相関を検討した.麻痺を有する脳出血の患者30人を対象に, 亜急性期 (6~14日) にMRIを撮像し, そのデータからWorkstation上でDTAを施行し錐体路を描出した.ROI内のFA値を患側と健常側で測定し, これまでの報告と同様に患側と健常側FA値との比 (FA比) を計算して運動機能予後との相関を比較した.運動機能評価は発症時のBrunnstrom stageの総和と3か月後のBrunnstrom stageの総和を用いた.錐体路全体のFA比と発症後3か月後のBrunnstrom stageの総和間には, 強い相関関係 (相関係数0.74 (p<0.001) ) が認められ, FA比0.95以上の症例で運動機能予後が良好な傾向が認められた.軽度の麻痺との層別後, さらに麻痺の改善程度の検証を行い, 錐体路全体のFA比と発症後3か月後のBrunnstrom stageの改善度間にも, 強い相関関係 (相関係数0.77 (p<0.001) ) が得られた.特に視床出血では被殻出血に比べ, FA比の値が麻痺の予後に大きく影響する傾向が認められ, FA比1.0の症例では, 発症3か月後の麻痺の回復率が著しく高いことが示唆された.脳出血例における, 錐体路全体のFA比の低下は運動麻痺の機能予後と相関し, 視床出血ではFA比から運動機能予後の傾向を予測できる可能性が示唆された.脳出血患者の錐体路の拡散テンソル解析は, 機能予後の予測に有用であると考えられる.
  • 福隅 正臣, 手取屋 岳夫, 大野 正裕, 大井 正也, 岡山 尚久, 尾本 正, 毛利 亮, 石川 昇, 土屋 健介, 荒岡 晋輔, 竹内 ...
    2008 年 68 巻 3 号 p. 192-198
    発行日: 2008/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    血管外科領域での手術数の増加に伴い, 人工血管の使用頻度が高くなっているが, 小口径人工血管の開存性は生体血管グラフトに比して劣っている.開存性に関わる因子として, 血管の力学的特性が指摘されており, 様々な方法で血管動態が観察されているが, 精度, 分解能が不充分であった.そこでわれわれは生体および人工血管の挙動をより精密に観察するために, 接触式血管形状センサを開発した.本装置は先細の先端で感知した血管の変位を, 体外で渦電流センサにより測定し, 時間・空間分解能に優れている.また血管の断面積を縦横の2次元で求めることで精度を高めている.この装置を用いin vivoにおけるブタの頚動脈の断面積変化を測定した.同時に先端トランスデューサー圧センサにて同部の血圧変化を測定した.グラフトとしてブタから採取した大腿静脈と, 小口径人工血管として使用頻度の高い直径6mmのexpanded polytetrafuluoroethylene (ePTFE) を用い, それぞれ頚動脈を置換し同様に測定した.血圧と断面積変化率から, hysteresis loopを描出し, 各血管の粘弾性を定量的に評価した.弾性は血管のコンプライアンスを求めることで評価し, その指標として血管伸展性Distensibility (D) を次のように計算した.D= (△A/A) /△Pここで, Aは拡張末期断面積△Aは断面積変化, △Pは血圧変化を示している.Distensibilityは動脈19.6×10-4mmHg-1, 静脈8.9×10-4mmHg-1, ePTFE2.2×10-4mmHg-1であり, 動脈は他のグラフトより伸展性に富んでいた.一方粘性はhysteresis loop内の面積の大きさから, 定量的に評価した.その結果は動脈0.114mmHg, 静脈0.037mmHg, ePTFE0.062mmHgであった.動脈は静脈, 人工血管に比して高コンプライアンス, 高粘性という性質を有していた.本装置により従来困難であった血管の粘弾性を定量的に評価でき, 今後血管の力学的特性の開存性への影響の解明に寄与すると思われた.
  • 家泉 桂一, 増永 敦子, 光谷 俊幸, 桝田 幹郎, 鈴木 秀一, 鈴木 隆
    2008 年 68 巻 3 号 p. 199-203
    発行日: 2008/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    症例は73歳日本人男性に発生した肺癌.腫瘍組織は, ヘマトキシリン・エオジン染色切片上lymphoepithelioma-like carcinoma (LELC) であったが, 腫瘍細胞にEBVを証明できなかった.2004年分類以前に報告された欧米人のLELC症例では腫瘍細胞にEBVが証明されておらず, 本症例はこれら欧米人の症例と同じものである.さらに, 本症例では腫瘍浸潤リンパ球にEBVが証明された.現在までにLELCにおける腫瘍浸潤リンパ球にEBVが証明された肺原発の症例は無いが, 他の組織型では証明されている.また, LELC以外の組織型でもEBVが腫瘍細胞に証明された例が報告されており, LELCの形態形成にEBVは必要ないと考えた.従って本症例は組織形態上LELCに合致する症例と考えた.
  • 新免 奈津子, 李 暁鵬, 佐藤 啓造, 竹中 弘二, 角田 明良, 中尾 健太郎, 成田 和広, 渡辺 誠, 鈴木 直人, 大中 徹, 松 ...
    2008 年 68 巻 3 号 p. 204-206
    発行日: 2008/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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