昭和医学会雑誌
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57 巻, 6 号
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  • 辻 正富, 足立 満
    1997 年 57 巻 6 号 p. 489-497
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    我が国の糖尿病の大多数はNIDDM (インスリン非依存性糖尿病) である.近年NIDDMと考えられていた症例から特定の遺伝子異常による糖尿病やlatent autoimmune diabetes in adult (LADA) が発見されている.NIDDMは遺伝因子と環境因子 (特に肥満) によって発症するpolygene diseaseである.病態としては, インスリン抵抗性, インスリン分泌不全, glucose toxicityによる慢性高血糖の持続であるが, 病期によって3者の関与のウェイトがそれぞれ異なっている.治療にあたっては現在の病態を正確に把握し, それに合致した治療法を選択し最近の疫学調査によって認められているようにHbAlc7.0%以下に血糖コントロールすることが合併症の予防に重要である.また高率にNIDDMへ移行するとともに, 動脈硬化性疾患を促進させるIGT (impaired glucose tolerance) に対する管理も必要である.
  • ―成因, 診断, 治療に於ける最近の考え方―
    斉藤 研一, 杉崎 徹三
    1997 年 57 巻 6 号 p. 498-503
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 関 保, 小出 良平
    1997 年 57 巻 6 号 p. 504-506
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 末木 博彦
    1997 年 57 巻 6 号 p. 507-509
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 磯山 恵一, 池田 裕一, 三森 謙一, 石川 清明, 廣田 保蔵, 山田 耕一郎
    1997 年 57 巻 6 号 p. 510-515
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • ―パンクロニウムとベクロニウムの比較―
    山本 芳子, 山本 登, 小堀 正雄
    1997 年 57 巻 6 号 p. 516-520
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    麻酔導入に用いられる非脱分極性筋弛緩薬には比較的長時間作用型で頻脈, 血圧上昇など交感神経刺激様症状を示すパンクロニウムと短時間作用型で循環動態に及ぼす影響が少なく, むしろ徐脈傾向を示すベクロニウムがある.今回われわれは, 弁置換術症例にフェンタニールで麻酔導入をする際の筋弛緩薬の選択を明らかにするために筋弛緩薬をパンクロニウム, ベクロニウムに分け, 麻酔導入後の循環動態に及ぼす影響を比較検討した.弁置換術予定患者を対象に, フェンタニール70μg/kg, ジアゼパム0.2mg/kgで麻酔導入を行い, 気管内挿管に用いる筋弛緩薬の種類によりパンクロニウム0.2mg/kg (PCB群) , ベクロニウム0.2mg/kg (VCB群) に分けた.麻酔導入前を対照とし, 各群ともそれぞれの筋弛緩薬を用いて麻酔導入, 気管内挿管を行い, 挿管3分, 10分後の循環動態を各群間および対照に対する変化を検討した.循環動態の測定項目は動脈留置針およびSwan-GantzRカテーテルより心拍数, 血圧 (収縮期, 平均, 拡張期) , 心拍出量を測定し, 計算式より心係数, 体血管抵抗, Rate pressure productsを求めた.対照値の循環動態は両群間には全ての測定項目で有意な変化は認められなかった.PCB群では, 対照値に比べ挿管後心拍数, 血圧には有意な変化は認められなかったが, VCB群では有意に低下した.心係数は両群とも挿管3分, 10分後有意に減少し, 体血管抵抗は両群とも挿管10分後有意に増加した.Rate pressure productsはPCB群で挿管10分後有意に低下し, VCB群も挿管3分, 10分後に有意に低下した.両群間では挿管3分, 10分後の心拍数はPCB群の方がVCB群に比べ有意に高かったが, 他の循環諸量は両群間に有意な差は認められなかった.以上の結果, パンクロニウムの方がベクロニウムより気管内挿管後の心拍数は安定しており, 危惧された心仕事量の増大も認められなかった事により, 弁置換術予定患者に, フェンタニール, ジアゼパムで麻酔導入を行う際の筋弛緩薬は, パンクロニウムを選択すべきであることが示唆された.
  • 藤巻 良昌, 丸山 正詩, 今井 恒志郎, 福内 正義, 池田 正典, 久木留 伸典, 岡崎 洋之, 都筑 宏太郎, 塩谷 英司, 宮岡 英 ...
    1997 年 57 巻 6 号 p. 521-528
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    外来: 過去12年間に当科を訪れた登録新患者数は91035名であり, 一年間の平均新患者数は7586.3名/年であった.本年度の登録新患者数は, 7890名でありこれを上回っている.新患者の性別年齢別比較では男女別総数では明らかな差は無いが, 40歳未満では男性が多く, 40歳以上では性比が逆転し女性の受診者が多くなるという傾向がみられた.この傾向は過去12年間においてほとんど変化無く, 原因として骨粗霧症等の代謝性疾患が女性に多い事が挙げられる.疾患別内訳では外傷が47%と最も多く, 次いで脊椎性疾患が22%, 炎症性疾患が8%であった.
    入院: 過去12年間の入院患者総数は7176名で, 一年間の平均入院患者数は, 598名であった.疾患別では外傷が最多で44%, 次いで脊椎性疾患が23%と, 外来での比率と同様であった.入院患者の疾患中, 外傷が最多であるのはこの12年間変わらぬ傾向である.しかし, 変形性関節症が10%とこれに続くのが外来との違いであった.
  • 柁原 俊久
    1997 年 57 巻 6 号 p. 529-540
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    ステロイド大量投与に続発して大腿骨頭壊死が発症することは良く知られている.我々は, ステロイド投与の骨の血行に及ぼす影響を明らかにするために, 成熟家兎に対しステロイド投与を行い, 大腿骨, 脛骨の栄養動脈の変化をマイクロアンジオグラフィーを用いて観察した.ステロイドによる血行障害は早期より大腿骨頭のみならず大腿骨骨幹部, 脛骨骨幹部にも観察され, その障害部位は, 細小血管レベルのみならず, 管径の太い血管レベルにおいて観察された.血管形態は週数が増すにつれ, 正常化を示す傾向がみられた.また, 骨外循環である腎臓, 肝臓においても同様の所見が観察された.以上より, ステロイド投与により骨内のみならず骨外の血管系においても虚血性変化がみられ, このことが大腿骨頭壊死発症の基盤となると推測された.
  • 若山 吉弘, 加知 輝彦, 前田 真治, 春原 経彦, 米山 栄
    1997 年 57 巻 6 号 p. 541-550
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    21世紀に向けて日本は世界に例をみない程の高齢化社会を迎えようとしていると言われている.高齢者には種々の疾患が併発する.脳卒中, 心臓病, 悪性腫瘍は3大死因とされ, 脳卒中を含めた神経難病は患者の日常生活動作を著しく障害する.適当な加療によりこれら患者の日常生活動作能力を高めることが求められていることは勿論のこと, 最近では日常生活動作能力を含めたいわゆるquality of life (QOL) の改善を目指した医療が必要とされている.我々は高齢神経疾患患者のQOLを調査する目的で, その代表的疾患である脳卒中後遺症とパーキンソン病患者を対象にQOL調査表を作製した.QOL調査表は患者背景, 1.physical health, 2.functional health, 3.psychological health, 4.social healthの調査項目よりなる.患者背景には介護に関する項目も含めた.I~IVの項目はそれぞれ15の小項目よりなり, それぞれの小項目を3段階にgradingした.尚physical healthの項目では脳卒中とパーキンソン病とで疾患特異的項目を設定した.
  • ―診断, 治療における問題点の検討―
    池田 尚人, 花川 一郎, 本間 秀樹, 川村 典義, 嶋津 基彦, 藍 青, 阿部 琢巳, 岩田 隆信, 松本 清, 有賀 徹
    1997 年 57 巻 6 号 p. 551-556
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    1994年に当教室は3例の内頸動脈背側部動脈瘤を経験した.内頸動脈背側部動脈瘤は稀ではあるが, 術中破裂が多いなどの点で特徴的な動脈瘤である.今回急性期の診断, 治療上問題になった点を検討した.全例に急性期手術を施行した.診断上の問題は, 通常の血管撮影では壁の不整が唯一の所見で, 明らかな動脈瘤の所見のない場合があり注意を要する点である.また血管撮影において血管動画像撮影法 (cine angiography) およびその録画は有用であった.一方術前の再破裂は2例に認めたが, いずれも高いリスクの症例であった.手術では迅速に内頸動脈へ到達することが必要であり, クリップを掛ける時にも工夫が必要である.脳内血腫の合併など脳腫脹が強い場合は通常のアプローチにとらわれずに最小限のcerebrotomyを追加することは有効であった.また動脈瘤のドームに癒着したくも膜は剥離すべきでないと考えられた.
  • 渡辺 治雄
    1997 年 57 巻 6 号 p. 557-564
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 平松 啓一
    1997 年 57 巻 6 号 p. 564-569
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 森 亨
    1997 年 57 巻 6 号 p. 570-575
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 三浦 総一郎
    1997 年 57 巻 6 号 p. 575-579
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 1997 年 57 巻 6 号 p. 579-581
    発行日: 1997/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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