Continuous erythropoietin receptor activator (CERA) 月1回投与から月2回投与に変更することで鉄動態の変動を検討した. CERA月1回投与中の24例を, 月1回投与継続群 (A群12例) と月2回投与変更群 (B群12例) に分けて, ヘプシジン25, Fe, TSAT, フェチリン, Hb, 目標Hb値維持率, ERI (erythropoiesis-stimulating agent resistance index), CERA投与量の推移を12か月間比較検討した. 開始時, 両群間で性別, 年齢, 原疾患, Hb, フェリチン, CERA投与量に差はなかった. ヘプシジン25は1週時では両群ともに有意な減少 (p<0.05) を示し, 1・3・12か月時においてはB群で有意に低値 (p<0.05) であった. Fe, TSAT, フェリチンも同様であった. ERIはA群で0.4%上昇したのに対して, B群で10.4%低下した. CERA投与量もB群で改善傾向にあった. 鉄動態の変動を考慮し, 投与法で鉄代謝に与える影響の違いを認めた. CERA月2回投与は鉄の利用効率を高めneocytolysisを防止し, 骨髄造血を促進する投与法の可能性が示唆された.
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