日本透析医学会雑誌
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31 巻 , 2 号
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  • 川口 良人, 今田 聰雄
    1998 年 31 巻 2 号 p. 97-103
    発行日: 1998/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 秋葉 隆, 高橋 幸雄, 松井 則明, 松尾 武文
    1998 年 31 巻 2 号 p. 105-112
    発行日: 1998/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 宮田 康好, 田出 公克, 古川 正隆, 野口 満, 錦戸 雅春, 古賀 成彦, 松屋 福蔵, 金武 洋, 斉藤 泰
    1998 年 31 巻 2 号 p. 113-118
    発行日: 1998/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    Macrophage colony stimulating factor (MCSF) は, 単球/マクロファージや骨髄幹細胞, 血管内皮細胞, リンパ球といった様々な細胞から分泌されるサイトカインである. MCSFが血清コレステロールを低下させることが知られる一方, 抗動脈硬化作用を有することが動物実験によって認められている. しかし, 血液透析患者におけるMCSFと脂質代謝および動脈硬化との関連について検討した報告は少ない. そこで, 我々は30名の血液透析患者において血清MCSFを測定し, 血清脂質値および大動脈石灰化指数との関連を臨床的に検討した. 血液透析患者の血清MCSF値は2.0±0.3ng/ml (1.1~3.1) であり, 対照群の1.6±0.4ng/mlに比し有意に高値を示していた. MCSF値と大動脈石灰化指数の間に正の相関 (r=0.48, p<0.01) を認め, total cholesterol (TC) およびhigh density lipoprotein-cholesterol (HDL-C) の間に負の相関を認めた. 今回の結果から, MCSFはTCを低下させる作用を有するとともに, 血液透析患者における動脈硬化の成因や経過に関与する可能性が推察された.
  • 大竹 喜雄, 林 春幸, 横関 一雄, 鹿島 孝, 入江 康文, 佐久間 光史, 横須賀 収, 奥田 邦雄
    1998 年 31 巻 2 号 p. 119-124
    発行日: 1998/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    混合型 (Mixed type) クリオグロブリン血症 (クリオと略) がC型肝炎ウイルス (HCV) 感染と密接に関係していることが最近明らかになった. また維持透析患者中のHCV感染率が極めて高いことはよく知られている. そこで我々は透析患者中のクリオの頻度, C型肝炎感染との関係ならびに臨床意義について検討した.
    三愛記念病院で1997年4月現在透析中の患者531名の血清についてクリオを調べ, 対照として千葉大学第1内科の外来で経過観察中の慢性C型肝炎患者242名, および健康成人183名について血清のクリオを調べた. その結果, HCV感染の慢性透析患者170名中30.6%, 慢性C型肝炎患者中29.8%, HCV感染のない透析患者中10.8%, および健康成人中0%にクリオが証明された. 過去6か月以内に透析に入った腎不全患者30名中4名がHCV抗体陽性, 中1名がクリオ陽性, 26名はHCV抗体陰性, 中4名 (15%) がクリオ陽性であった. クリオ陽性患者は陰性患者にくらべて平均午齢は若かった. なお生成するクリオ沈澱量は透析患者では対照にくらべ, また他の報告の量より遥かに低かった. 輸血歴, 透析期間とクリオとの間には相関は無かった. クリオ陽性患者には皮膚のかゆみの訴えが多かった. HCV抗体陽性患者につき肝機能, HCVウイルス量を検討したが, クリオ陽性患者と陰性患者間に差は無かった. 維持透析患者は非透析患者にくらべHCV感染に起因するクリオ発現率は低く, クリオの生成能は低く, クリオに起因する臨床症状は著しくなく, クリオが肝疾患を悪化させるという所見は得られなかった. 透析患者の中のかなりの数の者は透析前よりクリオをもっており, またクリオを有する患者は若い年齢で透析に入るように思われる.
  • 関 正人, 小島 弘之, 栃原 敏彦, 大井 洋之
    1998 年 31 巻 2 号 p. 125-130
    発行日: 1998/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    慢性維持透析を受けているC1 inhibitor (C1 INH) 欠損症2症例で, 良好なシャントにもかかわらず頻回にシャント閉塞が発生した. 一例は遺伝性血管性浮腫でループス腎炎を合併して維持透析となっている. 他の一例は糖尿病性腎症から腎不全となり維持透析を受けていたが, 精査の結果, 後天性のC1 INH欠損症と診断された. 2症例とも血管性浮腫の発作とともにシャント閉塞を計5回起こした. C1 INHは補体C1のみならず凝固系のXII因子, プラスミン, カリクレイン-キニン系にも作用を及ぼすことより, これら2症例の補体系の検討とともに, 凝固線溶系, カリクレイン-キニン系への影響を調べた. また, 血栓症の既往がなく, 良好なシャントを持つ慢性維持透析患者29名の凝固, 線溶系も検討した. 維持透析患者の透析前の凝固線溶系はほぼ正常と考えられた. シャント閉塞時のthrombin-antithrombin III complex (TAT), bradykinin値は高値であった. 一例ではシャント閉塞には至らない発作時にもこれらの高値が確認された.
    一般に, 血管性浮腫症例で血栓症が多く起こることは報告されていないが, シャントという非生理的な血行動態下では, 発作時に凝固線溶系, カリクレイン-キニン系の異常によりシャント閉塞が起こることが考えられた.
  • 宇佐美 隆利, 水野 卓爾, 牛山 知己, 鈴木 和雄, 藤田 公生, 国安 芳勝, 名倉 正三
    1998 年 31 巻 2 号 p. 131-137
    発行日: 1998/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    入院生活を余儀なくされている血液透析患者の副甲状腺機能低下症の実態について検討した. 対象は協立十全病院において入院血液透析中の副甲状腺摘除術を受けていない45例で, 男20例, 女25例, 平均年齢70±10歳 (45-85), 平均透析期間40±44か月 (2-225), 平均入院透析期間17±15か月 (1-52) であり, 一日の50%以上臥床している症例は20例である. アレグロインタクトPTH (i-PTH) の値により分類すると, 60pg/ml未満の絶対的副甲状腺機能低下症 (A-Hypo) が32例, 60以上160pg/ml未満の相対的機能低下症 (R-Hypo) が12例, 160以上360pg/ml未満の正常 (Norm) が1例で, 44例97.8%が副甲状腺機能低下症であった. 基礎疾患別のi-PTH値は糖尿病患者で最も低く, 以下慢性糸球体腎炎, 腎硬化症の順であったが, 有意差はなかった. A-HypoとR-Hypo間では, 年齢, 性比, 基礎疾患, 透析期間には有意差は認めなかったが, A-Hypoでは血清Ca値は有意に高値, 血清Al値とALP値は有意に低値であった. また, DXA法による全身骨骨塩量, ビタミンDおよび炭酸Caの投与量には有意差はなかった. 骨代謝マーカーでは総じて, Hypo例で低値を示し, さらにA-HypoはR-Hypoよりも低値を示したが, ALP以外は有意差はなかった. 患者背景因子の検討では, performance status (PS) が悪い症例では, p=0.039の有意水準をもち, A-Hypoの発生に関連があるという結果であった. PSの悪い症例は不動性であり, これが, 高Ca血症の原因となり, PTH分泌を抑制するためA-Hypoの発生を惹起しているものと考えられた.
  • 筬島 明彦, 穴井 博史, 田中 弘, 加藤 浩明, 芹野 良太, 椛島 成利, 田村 雅仁, 瀬川 賀世子, 高杉 昌幸, 中島 康秀
    1998 年 31 巻 2 号 p. 139-143
    発行日: 1998/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    肝排泄型ニューキノロン系抗菌剤であるsparfloxacin (SPFX) の腹膜透析患者における体内動態を検討した. 明らかな肝胆道系障害のない腹膜透析患者8名に本剤200mgを朝食後に経口投与し, 血漿中濃度, 透析液中濃度および尿中濃度をHPLC法にて経時的に測定した. 個人差が大きかったが, 最高血漿中濃度 (Cmax) は1.24μg/ml, 最高血漿中濃度到達時間 (Tmax) は5.5時間, 血漿中消失半減期 (T1/2) は34.0時間, 血漿中濃度曲線下面積 (AUC O-∞) は46.4μg・hr/mlであった. 健常成人を対象とした場合に比べ, CmaxおよびTmaxに大差は認めなかったが, T1/2は延長していた. 特に, 心機能の低下した症例や高齢者ではT1/2やAUC O-∞の著明な延長および増大を認めた. 投与後24時間までの透析液中における回収率は投与量の1%程度と少なく, 透析性は極めて低かった. また, 自尿を有する症例での48時間尿中回収率は1%程度であり, 排泄への寄与はほとんど無視できるものと考えられた.
    以上の結果より, 腹膜透析患者にSPFXの常用量を単回投与した場合, T1/2の延長を認めるものの有効かつ安全域血漿中濃度の得られることが明らかとなった. しかしながら, 本剤には腹膜透析性がほとんど認められないことより, 長期間投与する場合や高齢者および心機能の低下した患者に投与する場合には蓄積性に注意する必要があると考えられた.
  • 久保 昌志, 田邉 信明, 上野 精
    1998 年 31 巻 2 号 p. 145-149
    発行日: 1998/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    糖尿病性腎不全のため透析療法に導入された症例の導入時血液検査, 臨床所見を集計し, 厚生科学研究腎不全医療研究事業による慢性腎不全透析導入基準案 (1991) (以下, 厚生省ガイドライン) に準じて, 非糖尿病性腎不全との比較検討を行った.
    対象は, 山梨医科大学泌尿器科において1992年1月より1996年12月までの5年間に慢性腎不全のため透析導入を行った79症例で, 導入時の臨床症状, 緊急度, 心胸比, 血液検査, 厚生省ガイドラインによる評価についてレトロスペクティブな方法により解析した.
    対象症例の平均年齢は全体で57.8歳で, 糖尿病群と非糖尿病群との間で年齢に差は認められなかった. 原疾患の内訳は, 糖尿病性腎症44例, 慢性糸球体腎炎27例, その他8例であった. 導入時, 糖尿病群において浮腫, 肺水腫などの体液貯留症状および神経症状の出現頻度と血清クレアチニン8mg/dl以下の症例の比率が有意に高値であった. また, 厚生省ガイドラインによる評価では, 糖尿病群では, すべての症例がその導入基準である60点以上を満たしていた.
    今回の検討により, 糖尿病性腎不全症例は, 非糖尿病性腎不全症例と比較して, 検査成績よりも臨床症状が先行する傾向にあるという結果となった. そのため, 糖尿病性腎不全症例の透析導入に際しては, 血液検査成績だけではなく, 臨床症状や活動性などを十分考慮して透析導入を決定することが望ましいと考えられた.
  • 新井 浩之, 松崎 竜児, 矢吹 亜希子, 宗像 昭子, 森川 真由美, 三浦 明, 鈴木 利昭
    1998 年 31 巻 2 号 p. 151-156
    発行日: 1998/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    情報の一元化を目的として院内LANを構築し, サーバー/クライアント方式の市販のデータベースソフト4D Server (ACI社製) を使用し, 独自に患者情報管理アプリケーションを開発した. ネットワークは, パーソナルコンピュータとしてMacintochを用い, Ethernet方式とした. アブリケーション開発にあたり, メニュー選択にメニューボードを採用し視覚的にわかりやすいメニューとした. また, 入力作業の軽減を目的として, ポップアップメニューを多用した. アブリケーションには, 透析スケジュール管理, 患者情報管理, 透析予定表・注射薬・内服薬・透析記録用紙の自動印刷, 紹介状自動作成, 透析医学会集計用ファイル作成, その他各種統計集計機能, 患者動向管理, 物品の在庫管理などの機能を設けた.
    院内LANを構築することによりデータの一元化が容易に実現でき, 市販のソフトを工夫することにより, 安価に患者情報管理アプリケーションを作成することが可能である. また, 独自にアプリケーション開発することにより, 操作性・メインテナンス性に優れた, 当院に適したシステムとすることができた.
  • 山口 博一郎, 山内 秀人, 橋詰 浩二, 山岡 憲夫, 内山 貴堯, 二ノ宮 日出世
    1998 年 31 巻 2 号 p. 157-163
    発行日: 1998/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    抗不整脈剤であるpilsicainide hydrochlorideの催不整脈作用により房室および心室内刺激伝導障害を起こした1例を経験し, 血液吸着および血液透析による同剤の除去効果についての知見を得たので報告する. 症例は57歳男性, 慢性腎不全に対して血液透析中であったが, 不安定狭心症のため冠動脈バイパス術を施行した. 術後心室性期外収縮に対しmexilletine, disopyramideを使用したが効果がなく, pilsicainide hydrochloride (150mg) を開始した. 不整脈は消失したが, 開始後5日目に突然心電図変化 (PQ延長, QRS幅の増大) が出現し, pilsicainide hydrochlorideの催不整脈作用による房室および心室内刺激伝導障害と診断した. 投薬を中止するとともに緊急の血液吸着と血液透析を施行し, 血中濃度 (有効血中濃度: 0.2-0.9μg/ml) は4.74μg/mlから3.96μg/mlまで減少した. その後合計6回の血液透析を施行し, 発症後14日目の透析後の血中濃度は0.38μg/mlまで減少した. 心電図変化も改善し, 血中濃度と心電図上のPQ時間, QRS幅との間には有意な相関を認めた. Pilsicainide hydrochlorideに対する血液吸着および6回の透析による平均除去率はそれぞれ13.7%, 23.9%で開始後120分でのクリアランスはそれぞれ37.6ml/min, 84.1ml/minであった. また膜前後の血中濃度差から算出した実際の除去量は血液吸着では31mg, 4回目の透析時は8.3mgであり, 各時点における循環血液中の含有量をほぼ除去できたと判断された.
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