8種類の合成着色料と対照にマラカイトグリーンを選び, これらの0.1%溶液に木綿布 (10×10mm, 厚さ0.1mm) を浸漬し, 合成着色料及びマラカイトグリーンを含む木綿布を作製した. 合成着色料の抗菌性試験は, 液体培地に培養した供試菌を寒天培地平板上に注ぎ固化させた後, 供試布片をその上に置き, 培養後の菌の発育状態を主としてハロー部分について観察し抗菌活性を評価した.
Staphylococcus aureus に対する抗菌活性は対照としたマラカイトグリーンが最も強く, 次いで合成着色料では赤色104号に活性が認められた.
Vibrio parahaemolyticus に対してもマラカイトグリーンが最も抗菌活性が強く, 合成着色料では赤色104号, 赤色102号, 赤色2号の順であった.
Penicillium sp. に対してはマラカイトグリーンのみが活性を示した.
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