ナイカルバジン (NCZ) は4,4′-dinitrocarbanilide (DNC) と2-hydroxy 4,6-dimethylpyrimidine の複合体で, DNCを塩酸で加水分解して生成したか
p-nitroaniline (NA) をガスクロマトグラフィー (GC) により測定することによりNCZの定量を行った. 分解は150°の流動パラフィン浴で15分間加熱し, 冷後アルカリ性として塩化ナトリウムを加え, 酢酸エチルで抽出しGCを行った. GC条件としては5% Thermon 3000/Chromosorb W (AW, DMCS) 80~100 mesh, 1mガラス管, カラム温度190°, キャリヤーガス流量は20ml/minで行った. 試料はメタノールとホモジナイズした後, 抽出液を Amberlite CG-400 (OH) のカラムに通し, 塩酸-メタノール (2:98) 混液で溶出した結果, 妨害物質もなく, 回収率も85-97%を得た. 検量線には
p-nitroaniline 0.05ppm~0.5ppm, 内部標準にはα-Chloroanthraquinone の5ppmを使用し, 直線性が得られた.
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