銅クロロフィル (CuCL), 銅クロロフィリン (CuCN), 鉄クロロフィル (FeCL), 鉄クロロフィリン (FeCN), クロロフィル (MgCL) 及びクロロフィリン (MgCN) を分別定量する操作性の良い分析法を開発した. CL錯体は微アルカリ性, CN錯体は微酸性下において, 混合溶媒比酢酸
n-ブチル (
n-BA)-EtOH-水 (10:40:60, v/v) の近傍で
n-BA層に分配し,
n-BA層を水洗し脱水後, 試験溶液とした.
n-BA-EtOH-水は金属クロロフィル (MeCL) 及び金属クロロフィリン (MeCN) を効率よく分別抽出できるもっともよい組み合わせであった. 有機性の金属シクロヘキシル酪酸塩を標準とし, Cu, Fe及びMgを原子吸光分析した. 平均回収率はCuCL: 88%, CuCN: 87%, FeCL: 64%, FeCN: 80%, MgCL: 79%及びMgCN: 87%であった. 食品41試料中各金属を0.1ppm以上検出した延数はCuCL: 29, CuCN: 30, FeCL: 3 FeCN: 6, MgCL: 33及びMgCN: 5であった.
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