牛乳に混入するアフラトキシンM
1は,飼料に混入するアフラトキシンB
1が摂取後水酸化され生じる代謝産物である.汚染対象が乳幼児を含めて大量消費される牛乳であることから同汚染は強く懸念されており,今回わが国の給与飼料に含まれるアフラトキシンB
1と生乳中のアフラトキシンM
1濃度の関連を検証した.採取時期の異なる国産の生乳299検体中のアフラトキシンM
1量と,その飼料として給与されたと予想されるトウモコロシのアフラトキシンB
1量をHPLCにより分析した結果,両者の間に正の相関があることが強く示唆された.したがって,わが国の牛乳へのアフラトキシンM
1のリスク管理には飼料用トウモロコシのアフラトキシンB
1の検査が有効であることが示された.
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