前報までに, CMTの乳腺炎簡易診断法としての有用性, 乳腺炎に際しての一部乳組成の変化それにカゼインおよび乳清タンパク質のロ紙電気泳動所見等について報告した. 本報では前報までの成績を考慮して, 乳腺炎乳における乳中窒素成分の変化について検討した.
その結果, 総窒素量, LA+LG含量および other nitrogen 含量は増加し, カゼイン含量は逆に減少した. まだ, カゼイン価も大きく減少した. さらに, LA+LG含量とカゼイン価についてはCMT (-) のものとCMT (3) のものとの間に有意差がみられた.
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