脳と発達
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27 巻 , 1 号
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  • 鴨下 重彦
    1995 年 27 巻 1 号 p. 2
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 小野 恭一, 植松 潤治, 石塚 千恵, 相坂 明, 渡辺 義郎, 山野 恒一, 島田 司巳
    1995 年 27 巻 1 号 p. 3-9
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    新生仔ラットの一側大脳皮質に障害を与え, 順行性horse-radish peroxidase (HRP) 法を用いて大脳皮質脊髄路の組織学的変化を検討した.
    新生仔ラットの一側大脳皮質に障害を与えると新たな非交叉性大脳皮質脊髄路が形成される.この形成機序に関しては, 新生児期に過剰に存在していた神経回路が淘汰されることなく, そのまま利用される形で形成されると考えられていた.新生仔ラットー側大脳障害後, 1週間の時点でHRPを非障害側に注入し, 順行性に大脳皮質脊髄路を染め出した.この結果, 錐体交叉部で交叉性大脳皮質脊髄路の軸索に側枝形成が観察された.また, わずかではあるが, 錐体交叉途上で方向転換している軸索も観察された.一側大脳障害後に形成される非交叉性大脳皮質脊髄線維は, 健側大脳皮質からの軸索が, 錐体交叉部で側枝を形成して, また一部は錐体交叉途上で方向転換させて形成されることが明らかとなった.
  • 後藤 一也, 若山 幸一, 前田 知己, 福島 直喜, 泉 達郎, 小川 昭之
    1995 年 27 巻 1 号 p. 10-16
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    早期産児および満期産児44人の頭部MRI水平断における, 左右の側脳室体部, 三角部, 前角, 後角の面積対半球比を, 面積計測ソフトを用いて計測した.対象の在胎週数は26週~41週で, MRI撮像日齢は12~124であった.側脳室各部の面積対半球比の平均値では, 有意な左右差 (左>右) は後角のみに認められたが, 対象毎に面積対半球比の左右比率 (左/右面積対半球比) をみると, 比率が1.2倍以上のものが, 比率が0.8倍未満に比べて, 体部, 前角, 後角において有意に多かった.相関関係でみると, 面積対半球比は左右いずれにおいても, 在胎週数が小さいほど半球比は大きく, 日齢が大きくなると面積対半球比も大きくなり, 特に体部, 後角で顕著であった.側脳室面積対半球比の測定は, 新生児側脳室サイズの客観的評価に有用であり, さらに, 今回の検討によって, 側脳室サイズの評価にあたっては, 正常でも認められる非対称, 対象の在胎週数, 日齢を考慮する必要があることが明らかとなった.
  • 新井 幸男, 吉原 幸子, 飯沼 和三
    1995 年 27 巻 1 号 p. 17-22
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Down症候群26例 (男10名, 女16名.14歳から47歳, 平均28歳) の頭部単純CT画像を計測分析した.その結果, Sylvius溝比の大きい症例が年長者に多く, 頭蓋内石灰化が高頻度 (85%) にみられた.巨大槽も多く認められた (23%).頭蓋内石灰化およびSylvius溝比の高値は早老化の指標として検討する価値がある所見と解釈された.巨大槽は小脳低形成および低緊張との関連で今後検討すべき課題と思われた.
  • 宮本 晶恵, 高橋 悟, 沖 潤一, 伊藤 淳一, 長 和彦
    1995 年 27 巻 1 号 p. 23-28
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    年間に部分発作をもつ患児178例にcarbamazepine (CBZ) を投与し, 4例 (2.2%) でてんかん発作が増悪した.年齢は11カ月から12歳, 低酸素性虚血性脳症2例, 頭部外傷と異所性灰白質各1例で脳の比較的広範な障害に伴う症候性部分てんかんであった.CBZ投与後, 全例, 部分発作が増悪し, 1例は脱力発作も新たに出現した.脳波は, CBZ開始前は全例, 焦点性棘波, 棘徐波であったが, 開始後2例で全般性棘徐波複合が出現した.CBZ血中濃度は7.0~9.5μg/mlと治療域内であった.CBZを中止しphenytoinに変更した後, いずれも発作は良好にコントロールされ, 脳波では焦点性異常波のみが残存した.
  • 是松 聖悟, 後藤 一也, 石原 高信, 石和 俊, 泉 達郎, 小川 昭之
    1995 年 27 巻 1 号 p. 29-34
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    難治性の痙攣重積後に予後不良な転帰をとったSotos症候群の2例を経験した.ともに発熱から24時間以上経過した後に痙攣で発症した.痙攣は治療に抵抗し, 遷延し難治であった.髄液異常や頭蓋内出血など痙攣の誘因となる異常所見は認められなかった.2例中の1例は死亡し, 1例は植物状態となった.
    Sotos症候群に脳波異常や痙攣が一部の症例に合併することは報告されているが, 一般には軽症のことが多い.稀ではあるが痙攣重積を来し不幸な転帰をとる可能性もあると考え, 報告した.
  • 住谷 晋, 石川 幸辰, 石川 悠加, 南 良二
    1995 年 27 巻 1 号 p. 35-40
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    歳で診断されたEmery-Dreifuss型筋ジストロフィーの1例を報告した.尖足とCK高値を主訴に来院.肘, 膝, 足関節の拘縮, 肩甲・上腕・下腿優位の筋萎縮を認めた.筋電図では筋原性パターン, 筋生検で筋原性優位の変化がみられ, 24時間ホルター心電図で2度房室ブロック (Wenckebach型) を認めた.本疾患では心合併症が予後に強く関与しており, 今後慎重な経過観察が必要と考えられた.
  • 福田 光成, 森本 武彦, 松田 博, 長尾 秀夫, 若本 裕之, 大西 晃生
    1995 年 27 巻 1 号 p. 41-46
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    急性期に抗利尿ホルモン不適合分泌症候群 (syndrome of inappropriate secretion of anti-diuretic hormone: SIADH) を合併した急性特発性汎自律神経失調症 (AIPD) の6歳女児例を報告した.本例は感冒に罹患後, 腹痛, 腹部膨満, 食思不振などの消化器症状と瞳孔調節異常, 発汗障害, 膀胱直腸障害など多彩な自律神経症状を呈し, また急性期にSIADHを合併した.自律神経機能検査では交感・副交感両神経の広範な障害を認め, 腓腹神経では有髄, 無髄線維数の著明な減少を認めた.AIPDでは本来, 自律神経節後線維が優位に障害されると考えられているが, 視床下部などの中枢神経障害の存在を示唆する報告も散見される.本例も中枢神経障害の存在を強く示唆する神経症状を発症時より呈し, さらにSIADHを合併していた.
  • 塩田 敬, 高田 邦安, 皆川 正男, 清水 由紀夫, 一色 俊行
    1995 年 27 巻 1 号 p. 47-52
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    歳男性のDown症候群 (核型47, XY, +21) で, 脳に老人斑の多発と全身性アミロイド症を合併した稀な一剖検例を報告した.老人斑はコンゴ赤染色陰性で, びまん型ないし原始老人斑であった.神経原線維変化は海馬に極く少数認められるのみで, Meynert核には病変は見られない.老人斑の分布もAlzheimer病の定型像とは異なっていた.定型的全身性アミロイド症を認め, 脳では脈絡叢など脳血液関門の無い部分にのみ身体型アミロイド物質の沈着を認めた.老人斑はβ蛋白, 身体臓器にはアミロイドAと, 異なる物質が沈着し, いずれも脳血液関門を越えられない物質で, それぞれ独自に生成され, 沈着しているものと考えられた.海馬に平野小体を認めた.
  • 石川 幸辰, 石川 悠加, 住谷 晋, 南 良二
    1995 年 27 巻 1 号 p. 53-57
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Duchenne型筋ジストロフィー (DMD) 原因遺伝子の翻訳産物であるジストロフィンが発見されて以来, ジスト白フィン蛋白の免疫生化学的検索, DMD遺伝子解析などいわゆる “ジストロフィンテスト” が日常診療に導入されてきている.今回, ジストロフィンテストにより早期に確定診断された重症Becker型筋ジストロフィー (severe BMD) の5歳男児例を経験した.患児はexon45~48のin-frame遺伝子欠失があり, C末端の抗ジストロフィン抗体による生検筋の免疫組織染色では, discontinuous & patchyに染色され, ウエスタンブロット法では分子量390Kd相当のバンドがfaint (正常の10%以下) に検出された.
  • 鈴木 康之, 舟橋 満寿子, 長 博雪, 許斐 博史, 志倉 圭子
    1995 年 27 巻 1 号 p. 58-60
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    呼吸管理を中心とする医療的介護を継続的に必要とする障害児, いわゆる “超重度障害児” の判定基準に基づいて, 東京都における実態調査を行った.
    東京都内で, 194名の超重度障害児が確認された.118名 (約60%) が入院, 30名 (約15%) が在宅診療, 46名 (約25%) が重症児施設に入所していた.
    また, 小児科医の超重障児への対応と意見を調査した.
  • 吉村 加与子, 倉繁 隆信
    1995 年 27 巻 1 号 p. 60-62
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    著者らは, carbamazepine (CBZ) (5mg/kg) 開始半月後から口内炎が発症し, 1カ月後に全身倦怠を呈した症例を経験した.この時の検血で血清蛋白5.1g/dlの低蛋白血症および好酸球増多を伴う白血球増加が認められた.RIシンチグラフィーで腸管内への蛋白漏出を確認し, 蛋白漏出性胃腸症と診断した.CBZ開始とのタイミング, 好酸球の著しい増加から同薬剤によるものと考え中止した.その後, 血清蛋白は徐々に増加し, 好酸球も正常範囲に復した.本症例は, 蛋白漏出性胃腸症の症状が軽微であったため発見がおくれた.
    CBZによる蛋白漏出性胃腸症の報告は, 検索し得た限りではみられなかったが, 注意を要すると考えられた.
  • 大府 正治
    1995 年 27 巻 1 号 p. 62-64
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    5カ月で発症した典型的な乳児重症ミオクロニーてんかん (SMEI) の1例に体性感覚誘発電位 (SEP) で一過性高振幅を認めた.左感覚領野のN20~P24振幅は6.6 (1歳8カ月), 10.3 (2歳), 20.1 (2歳4カ月), 7.5 (2歳7カ月), 8.5 (2歳10カ月) μVと増大し再び減衰していった.脳波上1歳8カ月から光痙攣反応が出現している.患児は触覚刺激で一気に全身性痙攣となることがあり, 1歳11カ月の発作時脳波も左中心部起始であった.SEPで高振幅を呈したことは光過敏性とともにSMEIにおける大脳皮質の興奮性を示していると考えられた.
  • 西村 正明, 西村 悟子
    1995 年 27 巻 1 号 p. 65-67
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    睡眠覚醒リズムおよび体温リズムの異常を畢した重症心身障害児の2例 (1例は全前脳胞症, 他の1例は高度の大脳実質破壊性病変) に対し, 薬物治療を試みた.両症例において酒石酸プロチレリンおよびメチルコパラミンば有用とはいえなかったが, 塩酸メチルフェニデートは, 睡眠覚醒リズムおよび体温リズムひいてはquality of life (QOL) の改善に有用であった.しかし, 一方では副作用として痙攣発作の頻発や食欲不振がみられ, 重症心身障害児における日内リズム異常の治療は今後さらに検討されるべき課題と考えられた.
  • 麻生 昌子, 下平 雅之
    1995 年 27 巻 1 号 p. 68-70
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    難治性てんかんを有する, 重症心身障害児を含む脳損傷児16例にzonisamideを投与したところ, 6例 (37.5%) にzonisamideの服薬によると思われる興奮症状を認め, 従来の報告に比し高率であった.症状は奇声, 独り笑い, 筋緊張充進, 活動性亢進, 不眠, 行動変化等, 症例の状況に応じて多彩であったが, 全例興奮性の気分変容を伴っていた.症状の発現とzonisamideの投与量, 血中濃度, 投与期間, てんかんの罹病期間, 併用薬剤との間に一定の傾向は認めなかった.3例はてんかん発作が完全に抑制されており, 興奮症状の病態として交代性精神病が考えられた.脳損傷児の難治性てんかんにおいて, zonisamideは有用な薬剤であるが精神症状の発現に留意する必要がある.
  • 渡辺 一功
    1995 年 27 巻 1 号 p. 75-77
    発行日: 1995/01/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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