【目的】先天性銅代謝異常症であるMenkes病 (MD) の臨床像と遺伝子型, 銅補充開始時期の関連を検討する.
【方法】
ATP7A遺伝子変異を有するMD 3症例 (①p.D1305E, ②p.K1282E, ③p.P785fs) の臨床像と遺伝子型, 銅補充開始時期を比較した.
【結果】ミスセンス変異の2例 (①, ②) では, 月齢6から銅補充を開始した②と比較して, 日齢21から銅補充を開始した①で, より良い発達を認めた. 月齢5~6より銅補充を開始した2例 (②, ③) を比較すると, フレームシフト変異を有した③は, 中枢神経症状の改善を認めず4歳時に死亡した.
【結論】MDの臨床像は, 銅補充開始時期, 遺伝子型により異なる.
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