脳と発達
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26 巻 , 3 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 埜中 征哉
    1994 年 26 巻 3 号 p. 202
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 森 惟明, 渡辺 一功
    1994 年 26 巻 3 号 p. 203-205
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Hydrocephalus is appointed as one of intractable diseases by the Ministry of Health and Welfare of Japan. The research committee on intractable hydrocephalus has proposed the definition, clinical classification and diagnostic criteria of hydrocephalus in the CT and MRI era. To establish the diagnosis of congenital hydrocephalus, we set up inclusion and exclusion criteria, in addition to supplements which are useful for its diagnosis. In this symposium, we will report and discuss the results obtained so far in the research committee.
  • 高野 知行
    1994 年 26 巻 3 号 p. 206-210
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    乳幼児期以後のムンプスウイルス感染後に認められる水頭症の発生要因として, ムンプスウイルスによる上衣炎が推定されている.ムンプスウイルスの胎内感染が, 先天性水頭症の成因となり得るかについては, 未だ明らかにされていない.実験的には, ムンプスウイルスやパラインフルエンザウイルス3型を新生仔ハムスターに接種すると, 脳室上衣炎により高度な水頭症が惹起されるが, 経胎盤感染はごくまれにしか成立しない.しかし, 胎盤関門が傷害された病態下で, 胎児へのウイルスのleakを生じた場合, ミクソウイルスの脳室系上衣細胞に対する強い感染性により, 容易に水頭症が惹起され得る可能性がある.
  • 根来 民子, 渡辺 一功, 中島 佐智恵, 菊池 晴彦, 玉腰 暁子
    1994 年 26 巻 3 号 p. 211-215
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    昭和62~63年に施行された先天性水頭症全国疫学調査の結果, 先天性水頭症および生後1年以内に診断された続発性水頭症の年間受療患者数は3,200~3,500人と推定され, 出生1,000に対する発生率は0.6と計算された.二次調査の有効回答例1,331人を対象として以下の臨床疫学的検討を行った. (1) 正期産児と早期産児の疫学像の相違- 在胎週数37週未満の期産児は22.9%を占めた.正期産児では原発性水頭症が70.9%を占めたが, 早期産児では原発性および続発性水頭症の割合はほぼ同数であった.原発性の場合, 合併する中枢神経系奇形では神経管閉鎖不全は正期産児に多かった.続発性水頭症の原因では頭蓋内出血は早期産児に多く, 一方頭蓋内感染症は正期産児に多かった. (2) 近年の水頭症の傾向一出生年を4群に分けて比較した結果, 早期産児の割合は近年になるほど上昇し, 続発性水頭症の原因は近年になるほど頭蓋内感染症が減少し, 頭蓋内出血が増加した.手術合併症は近年になるほど減少していた. (3) 診断基準に基づいた難治性水頭症の特徴一調査研究班の作成した難治性水頭症の診断基準をあてはめると難治性群は35.5%となった.難治性群では続発性水頭症の割合が高く, 原発性の場合には高度の中枢神経系奇形を伴う場合に難治性群が多かった.手術合併症を伴う場合には難治性群が多く, 手術回数1回のみおよび発症から手術までの期間が1カ月未満の症例は非難治性群に多かった.
  • 高嶋 幸男, 福水 道郎
    1994 年 26 巻 3 号 p. 216-221
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    先天性中脳水道狭窄は種々の発生学的時期に生じ, 脳幹の脳室周囲灰白質には微細な異形成や成熟異常があり, とくに脳奇形を伴った群に多い.また, Arnold-Chiari type II奇形では, 脳幹の脳室周囲に形成異常は少ないが, グリアや神経線維の発達が不良である.一方, 新生児出血後水頭症では中脳水道周囲にグリオーシスが強く, 神経線維の発達障害も多い.脳室壁の線維化はヘモジデリン沈着部に, 浮腫, 脳室上衣細胞脱落, ミクログリア, アストログリアの反応によって生じる.このように, 水頭症の発生時期, 病因および2次的変化によって脳幹に異なった神経伝達や髄液循環障害が生じると考えられる.
  • 佐藤 潔, 板東 邦秋, 和智 明彦
    1994 年 26 巻 3 号 p. 222-226
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    脳室腹腔短絡術を施行した乳児水頭症例における術前・術後の髄液圧 (OP), 頭蓋内圧容積関係 (PVI), 髄液吸収抵抗 (Ro), そして, 髄液吸収圧 (Abs) を測定して頭蓋内圧環境を評価した.次いで, これらの指標の変化が術前・術後の脳室の大きさと神経学的所見の変化にいかなる連関を有するかを検討した.これらの検討から頭蓋内圧環境を評価する各指標が脳室腹腔短絡術の適応に如何に関与するかを解説した.
  • 武藤 庫参, 三河 春樹, 奥野 武彦
    1994 年 26 巻 3 号 p. 227-231
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    新生児, 乳児期発症の水頭症では発育期脳に特有の合併症が多いため, 病態の把握がしばしば困難である.本研究では, 1歳未満発症の水頭症21例に数量化II類による多変量解析を加え, 水頭症の難治化に関わりの深い知的発達には水頭症の原因, 発症年齢, てんかん, シャント合併症の4カテゴリーの寄与が大きいことを見いだした.初回手術時年齢は発症年齢因子と相関しており, 難治化に関与する因子と考えられた.視覚, および体性感覚誘発電位についても同様に多変量解析を行ったが, 患児の背景因子, 合併脳損傷, 現在の発達状況を良く反映する結果で, 水頭症の病態評価における誘発電位の有用性が示唆された.
  • 大井 静雄, 佐藤 修, 松本 悟
    1994 年 26 巻 3 号 p. 232-238
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    先天性水頭症の発生学的見地, 臨床管理上の主要点, そして, 病態の経時性を重視した新たな分類法 [Perspective Classification of Congenital Hydrocephalus (PCCH)] を用いて, 新生児水頭症の予後を分析した.
    新生児期 (生後4週まで) に診断された水頭症70例を対象とした.PCCH分類Stage II (ニューロン発達段階: 胎生22~31週に相当) は, 6例 (Dysgenetic 1例, Secondary 5例), Stage III (ニューロン発達段階: 32~40週に相当) は, 5例 (Primary 1例, Dysgenetic 1例, Secondary3例), そして, Stage IV (満期出生の新生児) は, 59例 (Primary 9例, Dysgenetic 44例, Secondary 6例) あった.結果において, Stage II-IIIの未熟新生児水頭症では, 影響を受ける脳側のニューロン成熟段階は, cell migration-axonal maturationの時期にありながら, 前者の3例, 後者の2例にIQ, DQ85以上の良好な予後が得られた.同じニューロン発達段階にある同時期の胎児水頭症と比較してこれらの結果は, 明らかに良好であり, 未熟児ながらも出生後には水頭症の脳へ及ぼす影響は軽減されるものと思われた.そして, その最大の理由は, 出生を境に水頭症病態が子宮内高圧性水頭症から, 大気圧下に頭蓋縫合の離開した低圧性水頭症へ移行することにあると考察した.
  • 長谷川 毅, 下平 雅之, 伊藤 昌弘, 林 雅晴, 神山 潤, 熊田 聡子, 岩川 善英
    1994 年 26 巻 3 号 p. 239-245
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    定型欠神発作の病態生理およびバルプロ酸ナトリウム (VPA) の作用機序を明らかにする目的で, VPA治療前後で終夜睡眠ポリグラフを施行, 分析した.症例はVPA治療が著効し服用開始1週以内に発作が消失した6例 (著効群) と, VPA治療に抵抗し, 6カ月以上発作が持続する2例 (抵抗群), および効果がその中間である中間群2例である.その結果, 治療開始前の9例中5例に睡眠段階出現率の異常がみられた.また, 著効群, 中間群では治療により睡眠中の体動の一つ, twitch movementが減少する傾向があり, これとは逆に, 抵抗群ではその出現頻度が高かった.睡眠中の体動は黒質線条体ドーパミン系依存性であることから, 著効・中間群と抵抗群では, VPAに対するこの系の反応に差が見られることが予想された.
  • 高野 知行, 宇野 正章, 山野 恒一, 島田 司巳
    1994 年 26 巻 3 号 p. 247-250
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    妊娠ハムスターに, 経静脈的および経胎盤的にムンプスウイルスを接種することにより, 水頭症モデルの作製を試みた.妊娠8, 10, 12および14日目の静脈接種群では水頭症は発症しなかった.妊娠14日目の胎盤接種群では, 出生ハムスターの約28%に脳室拡大が観察された.組織学的には, 脳室系上衣細胞面における炎症性細胞の浸潤, 側脳室上衣下の白質における浮腫, 中脳水道の上衣下におけるミクログリアの集積など, 脳室上衣炎により惹起された病理所見が観察された.
    ムンプスウイルスの胎内感染による先天性水頭症は, まれにしか発症し得ないものと推定されるが, 胎盤関門が傷害される病態下では, ウイルスは胎盤を通過し得るものと考えられる
  • 宮崎 雅仁, 橋本 俊顕, 大村 博美, 藤井 笑子, 田山 正伸, 黒田 泰弘
    1994 年 26 巻 3 号 p. 251-256
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    99mTcHMPAO-SPECT (SPECT) で明瞭な限局性大脳半球病変を認めた点頭てんかんの6カ月女児例を経験した.症例は在胎39週, 出生体重3, 100g, 仮死なく正常分娩にて出生した.6カ月時シリーズを形成する頸部前屈発作で発症し, 脳波は右半球で徐波の振幅が高く棘波成分も多い非対称性periodic hypsarrhythmiaを呈した.MRIでは, 明らかな病変は認めなかったが, SPECTで右前側頭部から前頭部にかけて明瞭な低灌流域を認めた.発作はビタミンB6, クロナゼパム, バルプロ酸ナトリウムに抵抗性であったが, ACTH-Z (合成ACTH1~24) 投与あるいはカルバマゼピン投与により減少し, 脳波所見も改善した.以上より, 点頭てんかんの病態把握にはSPECTは有用であり, 限局性大脳半球病変を伴う点頭てんかんに対してカルバマゼピン投与は考慮すべき治療法と考えられた.
  • 山下 純正, 井沢 淑郎, 三杉 信子, 佐々木 佳郎
    1994 年 26 巻 3 号 p. 258-262
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Metatoropic dysplasiaの15歳の男子の症例を報告した.生後1歳2カ月に四肢短縮型の小人症を認め, X線像で高度の汎発性扁平椎, 大腿骨近位端は腫大し, 骨幹端がトランペット様に拡大し, 腸骨はほこやり状を呈していた.側弯症は徐々に進行し体幹短縮型の小人症に変容していった.10歳頃よりしだいに歩行困難になり, 12歳頃より下肢筋力低下が見られるようになったため15歳時精査した.運動神経伝導速度は, 左正中神経が21m/sec, 左腓骨神経が18.5m/secと遅延し, 針筋電図にて上肢下肢筋に神経原性変化をみた.腓腹神経生検を行ったところ有髄線維密度が減少し, 電顕所見では有髄線維周囲にonion bulbの形成と, Schwann cell粗面小胞体の拡張と異常物質の蓄積をみた.軟骨細胞の微細構造所見との類似からneuropathyの成因として原病との関連を推測した.
  • 荻原 正明, 星加 明徳, 王 傳育, 松野 哲彦, 宮島 祐, 三輪 あつみ, 窪田 豊, 小穴 康功
    1994 年 26 巻 3 号 p. 263-268
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Lennox-Gastaut症候群の14歳女児において, 朝方のunilateral seizureに引き続いて頭部の左方回旋を伴うシリーズ形成性の非対称性spasms (短い強直発作) が認められた.本症例は覚醒刺激によりunilateral seizureに引き続いてシリーズ形成性のspasmsが出現しており, Gobbiらの提唱するperiodic spasms (PS) に類似したメカニズムが考えられた.シリーズ中のspasmsは脳波上は広汎性の不規則高振幅徐波を呈し, 時に低振幅の棘波が重畳して見られた.この棘波成分の持続時間が長くなるに従いspasmsの後半部に四肢の強直が出現するようになり, 棘波成分が1秒以上持続すると臨床的にspasmsと強直発作とが複合した発作型へと変化した.PSの速波成分の存在はPSから強直発作への移行を意味する所見と考えられた.
  • 昆 かおり, 桜川 宣男, 黒川 徹
    1994 年 26 巻 3 号 p. 269-274
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    球筋協調障害で発症し, 上肢優位のジストニアを示した若年性Parkinson病の症例を報告した.患者は14歳女児で, 12歳時摂食障害を主訴として発症.流涎, 構語障害など球症状を主徴とし, 振戦, 無動, 前屈姿勢, 体幹の捻れ, 上肢優位のジストニア, oculogyric crisis, 姿勢反射の異常を示した.球症状はParkinsonismによる口周囲の協調障害によるものと思われた.上記症状に対し, L-dopa脱炭酸酵素阻害剤合剤が著効を示したが, 口周囲のジスキネジアが出現した.L-dopa投与後の血中濃度の変化に応じて表面筋電図も変化することを示したが, これは臨床的な効果を客観的に評価する方法として有用と思われた.
  • 奥村 彰久, 早川 文雄, 久野 邦義, 夏目 淳, 渡辺 一功
    1994 年 26 巻 3 号 p. 275-276
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Benign infantile epilepsy with complex partial seizure (BIECPS) の1卵性双胎例を報告した.症例はほぼ同時期に群発する複雑部分発作で発症し, 少量のzonisamide投与で完全な発作抑制が得られた.両児とも精神運動発達は正常である.1卵性双生児にほぼ同時期の発症をみたことから, BIECPSの発症には遺伝的素因が強く関与していると考えられた.
  • 松井 美華, 下泉 秀夫, 小林 靖明
    1994 年 26 巻 3 号 p. 276-277
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    アテトーゼ型脳性麻痺のMRI所見の報告は少ないが, 今回われわれは, MRIにて両側被殻および視床に病変を認めた緊張型アテトーゼ型脳性麻痺の1男児例を経験した.新生児期の頭部CTにて視床・基底核部に出血を示す高吸収域を認め, 2歳時のMRIにて被殻後部に嚢胞性病変を認めた.緊張型アテトーゼ型脳性麻痺において病理学的に責任病巣とされている被殻および視床の病変をMRIで描出でき, さらにその成因をも示唆し得る貴重な症例と考え報告する.
  • 関 亨
    1994 年 26 巻 3 号 p. 278-279
    発行日: 1994/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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