脳と発達
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14 巻 , 5 号
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  • 鴨下 重彦
    1982 年 14 巻 5 号 p. 450
    発行日: 1982/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 加藤 昌弘, 高井 一美
    1982 年 14 巻 5 号 p. 451-455
    発行日: 1982/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    脳底動脈型片頭痛は稀な疾患と考えられている傾向にあり, またBickerstaffが最初に記載した臨床的特徴, すなわち, 思春期女子に好発し, 後頭部の頭痛が多いことが, よく引用されている.
    本研究は, 片頭痛中の脳底動脈型の位置, および脳底動脈型片頭痛の臨床的特徴を, 自験例に文献を加え検討したものである.
    片頭痛239名中脳底動脈型片頭痛は72名 (30.1%) であった.脳底動脈型片頭痛の発症年齢, 男女比および頭痛の部位は, その他の片頭痛と差がなかった.
    文献上でも, 脳底動脈型片頭痛は片頭痛の11.3-24%であり, 片頭痛の特殊型でなく, 一般的な病型と言える.脳底動脈型片頭痛は, 文献も加え検討すると, 思春期女子に好発するとか, 後頭部頭痛が多いとは言えない. Bickerstaffの文献を, そのまま引用するのは好ましくない.
  • 長田 香枝子, 日暮 真, 石川 憲彦, 池田 由紀江
    1982 年 14 巻 5 号 p. 456-464
    発行日: 1982/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    ダウン症児の筋緊張低下の一端を知る目的で, スカーフサイン, 手関節背屈, 股関節屈曲, 足関節背屈の他動的関節可動域の測定をし, 併せて正常児の成長・発達による筋緊張の推移を調べ比較検討を行った.ダウン症児は染色体分析にて標準21トリソミー型と診断された84人で, 正常対照児は124人であった.結果は, 全検査項目もダウン症児は正常対照児よりも関節可動域が大きかった.このことは, 筋緊張低下の一つの要素であるextensibilité が充進していることを示している.筋緊張は, 両群とも年齢増加とともに高まる傾向を示した.ダウン症児の低筋緊張の男女差はなかった.スカーフサインと手関節背屈の相関係数は0.71, 股関節屈曲と足関節背屈では0.83, 手関節背屈と足関節背屈では0.81, スカーフサインと股関節屈曲では0.75であった.即ち, 標準21トリソミー型ダウン症の筋緊張低下は, 全身性のものであるということが示唆された.
  • 高木 卓爾, 福岡 秀和, 柴田 太一郎, 若林 繁夫, 永井 肇, 清水 国樹
    1982 年 14 巻 5 号 p. 465-470
    発行日: 1982/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    著者らが経験した新生児後頭蓋窩硬膜下血腫25例について, 血腫型分類と出生体重, 死亡時間, 合併血腫, 肺合併症等との関連性を検索し, 手術適応について考察した.手術対象としてはII型 (血腫が小脳上面に存在する群) で, 出生体重が2,000g以上の症例が適切である.附帯条件としてはlucid intervalがはっきりしていること, 合併血腫がないこと, 重篤な肺合併症のないことが望まれる.
  • 石原 修
    1982 年 14 巻 5 号 p. 471-479
    発行日: 1982/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    小児細菌性髄膜炎24例に急性期 (22例は発症2週間以内, 2例は発症1ヵ月以内) に, computed tomography (CT) を行い, 2-3年後の神経学的予後との比較を行った. CT異常所見は15例 (62.5%) に見られ, いずれも2歳以下であった. このうち3例が早期に死亡, 6例が神経学的後遺症をきたした. 正常所見9例はいずれも後遺症を認めなかった.
    15例の異常CT所見を脳室拡大型 (ventricular dilation type: VD型) 6例 (40.0%), 脳硬膜下液貯留型 (subdural effusion type: SE型) 7例 (46.7%), 脳萎縮型 (brain atrophy type: BA型) 2例 (13.3%) に分けた.
    CT異常例を6ヵ月-3年間経時的にCTを行った結果, VD型6例のうち3例は脳室拡大所見があるにもかかわらず神経学的後遺症を認めず, 脳室拡大所見も減少傾向となった.
    SE型7例中脳実質内にlow density area (LD) およびhigh density area (HD) を認めなかった軽症例4例はいずれも発症6ヵ月以内にsubdural effusionの消失を認め予後も良かった.
    脳実質内にLD, HDを認めた6例のうち3例は発症早期に死亡, 残り3例も重度の神経学的後遺症をきたした.
    以上より発症急性期のCT所見は神経学的予後を予測する有力な情報となることがわかった.
  • 江田 伊勢松, 吉野 邦夫, 中井 挙子, 森田 元章, 高嶋 幸男
    1982 年 14 巻 5 号 p. 480-488
    発行日: 1982/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    新生児期より乳児期において実施された頭部CTにおいて, 多発性脳軟化を示した症例の継時的CTと脳波を中心に臨床症状を検討し, その成因について考察した.CT上, 大脳半球に多発性嚢胞状に低吸収域を認める2症例を多発性嚢胞群とし, びまん性に低吸収域を認める2症例をびまん性嚢胞群としてとり扱った.
    1. 多発性嚢胞群のCT所見は剖検例 (症例1) において確認された.症例2は双胎であり, 病歴より子宮内発症が疑われた.
    2. びまん性嚢胞群の2症例には呼吸停止のエピソードを認めた.症例3ではCTおよび気脳写での多発性嚢胞の所見からびまん性嚢胞群へ, また症例4では初回CTのほぼ正常像からびまん性嚢胞群への変化を認めた.
    3. 脳波所見では, びまん性嚢胞群は2症例とも部分的徐波は認めるが, ほぼ平坦であった.多発性嚢胞群の2症例は, 一部に低電位を示し, 2-5HZの徐波を中心とした活動を示した.
    4. 多発性嚢胞群にとどまるか, びまん性嚢胞群に移行するかは, 低酸素症, 脳循環障害の程度および年齢による脳の融解・修復力の程度が強く関与すると考えられ.
  • 玉井 勇, 武井 忠夫, 太田 秀臣, 渡辺 幸彦, 前川 喜平
    1982 年 14 巻 5 号 p. 489-496
    発行日: 1982/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    熱性痙攣31例, てんかん32例, 髄膜炎31例, 非神経疾患20例の合計114例について脊髄液prostaglandin F(CSFPGF) をラジオイムノアッセイ法により測定した.特にCSFPGFと熱性痙攣およびてんかんの発作型別, 年齢別関係および髄膜炎の病因や臨床経過との関係について検討し以下の結果を得た.
    1. CSFPGFの値は単純型熱性痙攣>複合型熱性痙攣>てんかんの順序を示した.熱性痙攣に特に高値を示す症例が多く, てんかんでは各発作型を検討しても値の上昇や変動は見られなかった.
    2. 無熱時にはどの疾患群においてもCSFPGFの年齢による変化は見られなかった.しかし有熱時には幼若な症例ほど高値の傾向を示した.特に幼若な熱性痙攣の症例が高値であった.
    3. 細菌性髄膜炎とビールス性髄膜炎ではCSFPGF値に有意差 (P<0.01) は見られなかった.
    また両者とも発症時に高値で臨床症状が軽快するにつれてCSFPGF値は低下して行く傾向を示した.
  • 谷野 定之, 松本 のぞみ, 宮尾 益知, 柳沢 正義, 鴨下 重彦, 伊東 紘一
    1982 年 14 巻 5 号 p. 497-503
    発行日: 1982/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    我々は5MHz機械式セクタースキャナを用い, 大泉門をacoustic windowとして, 超音波断層法による頭蓋内構造物の観察を行った.
    1. 本法は完全な鎮静を必要とせず, 非侵襲的に画像を観察しながら施行できる.
    2. 本法断層像の表示は冠状断面 (coronal section) では画面の右を患者の右側とし, 矢状断面 (sagittal section) では画面の右を患者の前頭方向とした.また8つの基準断層面を設定した.
    3. 本法断層像において, 脳室, 脈絡叢や視床, レンズ核, 脳幹, 小脳などの描出が可能で, それぞれ特徴的な所見を示した.
  • 舘 延忠, 我妻 浩治, 本村 捨夫
    1982 年 14 巻 5 号 p. 504-510
    発行日: 1982/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    12歳女児のataxia-telangiectasiaの1症例を報告した. 主要症状はdystoniaであり小脳症状は隠されていた. 腓腹神経生検所見では, 脱髄の所見はなく, 軸索変性がみとめられた. 末稍神経の変性は年齢が進むにつれて進行し, 非定型症状を有するataxia-telangiectasiaの診断に有用と思われた. その他, 診断的意義を有すると思われるα-fetoproteinの上昇および皮膚培養線維芽細胞のX線に対する感受性テストに関して文献的に考察を加えて報告した.
  • 戸島 健治, 黒田 泰弘, 橋本 俊顕, 伊藤 道徳, 渡辺 俊之, 宮尾 益英, 伊井 邦雄, 高丸 誠志
    1982 年 14 巻 5 号 p. 511-516
    発行日: 1982/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    生前にピルビン酸脱炭酸酵素欠損症と診断され, 剖検所見によりLeigh脳症が確認された症例を報告した.11ヵ月男児で筋緊張低下, 精神運動発達遅延, けいれん, 高乳酸血症がみられ, 血小板と生検筋の酵素活性測定によりピルビン酸脱炭酸酵素欠損症と診断された.2歳2ヵ月時, 突然に呼吸困難をきたし死亡した.剖検所見では大脳皮質および基底核, 中脳, 橋, 延髄, 小脳および脊髄において対称性に毛細血管増生およびグリオーシスを伴う壊死性病変がみられ, 軟化性病変も散見された.大脳および小脳皮質神経細胞の分化, 発達は正常であった.また中脳, 橋, 小脳および大脳髄質の一部においては対称性に脱髄性変化がみられ, 一部では軸索の破壊を伴う軟化巣が散見された. これらの神経系病変はLeigh脳症の病理変化に一致した.各臓器 (肝, 腎, 大脳, 小脳) のピルビン酸脱炭酸酵素活性は著明に低下していたがピルビン酸カルボキシラーゼ活性は正常であった.
  • 鈴木 文晴, 中里 明彦, 諸岡 啓一
    1982 年 14 巻 5 号 p. 517-519
    発行日: 1982/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    3年間抗けいれん剤療法を行っていた小児が突然肝不全・肝性脳症を発症した. 患児は交換輸血・血漿交換・血液濾過等の集中治療により救命された. 肝生検の結果抗けいれん剤による中毒性肝障害と考えられ, 内服していた4種の抗けいれん剤のうちバルプロ酸が最も原因薬剤として疑わしかった.
  • 小野 厚, 杉本 健郎, 谷内 昇一郎, 谷内 清
    1982 年 14 巻 5 号 p. 520-521
    発行日: 1982/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    谷内小児病院において, ロタウイルス性胃腸炎の患児336名の中に, けいれんの既往もなく, 発育も順調でありながら, 無熱性けいれんをおこした患児12名を経験した. この12名の嘔吐, 下痢の症状は他のロタウイルス性胃腸炎の患児とかわりなく, 著明な脱水も認めなかった. けいれん発作時の血球検査成績, 電解質, 血糖に異常なく, 髄液検査も正常で, 発作間歓期の脳波では発作性異常波を全く認めていない. さらに追跡調査し得た10例は, その後は全くけいれんをおこしていない. このことは, ロタウイルス性胃腸炎では時に予後良好な無熱性けいれんをおこし得ることを示唆する成績と考えられる. なお, ロタウイルス陰性の胃腸炎患児の中にも若干, 同様の無熱性けいれんをおこした例があり, アデノウイルスとの関連も考えられる.
  • 鈴木 義之, 鴨下 重彦
    1982 年 14 巻 5 号 p. 522-525
    発行日: 1982/09/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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