脳と発達
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30 巻 , 3 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 粟屋 豊
    1998 年 30 巻 3 号 p. 188
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 水口 雅, 井合 瑞江, 高嶋 幸男
    1998 年 30 巻 3 号 p. 189-196
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    急性壊死性脳症は, 原因不明の小児の急性脳症の中から新たに分類された臨床病理学的疾患単位である. 浮腫性壊死をともなう多発性脳病変が, 両側の視床を含む特定の部位に左右対称性に生じるタイプを指す. 1993~1995年に疾患概念が提唱された後, 本症に関する情報がさらに増え, 理解が深まってきている. 本稿では, 最近新たに得られた知見と今後解明すべき問題点をとりあげて解説した.
  • 児玉 和夫
    1998 年 30 巻 3 号 p. 197-201
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    脳性麻痺は脳損傷による姿勢・運動障害を中心症状に持つが, 脳性麻痺児の発達という視点でみると課題はさらに多くなってくる. むしろ運動面以外の制約が発達に大きく影響してくるとも云える. それに対し, 治療可能か社会参加可能な肢体不自由児を対象とした旧来の療育概念では対応が不十分になり, 新たな療育概念が求められてくる. 既存の施設や保険診療基準などは旧来の療育から発展した医療を基礎にしており, 新しい概念は新しいシステムの構成も要請してきているし, 医療の専門別でも「障害児医療」といった分野が求められてきている. こうした新たな課題の各論は別に譲り, ここでは「療育」の定義の見直しと, 旧来の定義が作りだした体系の限界と新たな「療育」像について概説する.
  • 早川 文雄
    1998 年 30 巻 3 号 p. 202-206
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    脳性麻痺の発生状況と療育への流れを検証する目的で, 安城更生病院の新生児センターと小児神経外来および第二青い鳥学園を調査した.
    新生児センターに入院した児の2.9%に周産期障害を認め, 2.3%が脳性麻痺を呈した. 小児神経外来に通院している8歳未満児のうち, 47%が新生児センター退院児であつた. 神経外来に通院している脳性麻痺児の84%が療育センターへ紹介されていた. 療育センターに通院する183例の脳性麻痺児の頭部MRI所見を検討したところ, 周産期脳障害が72%に認められた.
    新生児医療機関, 小児神経外来, 療育センター相互において, 周産期障害を中心とした情報交換の重要性を強調したい.
  • 北住 映二
    1998 年 30 巻 3 号 p. 207-214
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    家庭で生活する重度重症の脳性麻痺児が増加しているが, 多様な医療的問題への適切な対応が地域療育の基盤となる. 呼吸障害に対する経鼻咽頭エアウェイ法・姿勢管理・呼吸理学 (換気介助) 療法・非侵襲的換気補助療法・上部消化管障害への経鼻空腸栄養カテーテル法・姿勢管理・適期の胃食道逆流防止手術・嚥下障害誤嚥に対するビデオ透視嚥下検査による適切評価・経口ネラトン法・誤嚥防止手術など, 最近の対応の進歩は, 様々な意味でquality of life (QOL) の改善をもたらす. 学校教師等, 地域生活の場でかかわる人々との共同作業によって適切な医療的対応が可能となる. 経管栄養注入等の医療的ケアが家族の過重負担によってではなく, 学校や通所施設において行われるようになることが必要である.
  • 小枝 達也
    1998 年 30 巻 3 号 p. 215-219
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    未熟児両麻痺 (spastic diplegia; SD) の学童が抱える学校での問題点の一つに学業困難がある. 神経心理学的特徴として, 視覚認知能力は低く, 視覚認知能力が良好でも空間構成能力の低いSD児が存在する. 多変量解析の結果, 構成障害は視力, 斜視, 立体視力, 視覚認知能力には依存しない独立した高次脳機能障害であることが判明した. 神経生理学的検査として, SD児の脳波のコヒーレンス解析を行った結果, 左右後頭部のコヒーレンス値が低かった. これは左右大脳半球間の連絡性が少ないことを示唆しており, 脳梁膨大部が薄いという解剖学的所見と対応していた. 対応策として,(1) 視力, 視野の厳密な測定と矯正,(2) 行間余白の大きい本,(3) 立体的な模型を使った学習などが考えられる.
  • 中邑 賢龍
    1998 年 30 巻 3 号 p. 220-226
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    脳性麻痺児のQOLを向上させるアプローチとして, 自己決定の理念が重視されつつある. 近年, 拡大・代替コミュニケーション (augmentative and alternative communication, AAC) という研究領域において, コミュニケーション確保の技術が検討され, ハイテクを利用した障害機能の代替装置 (エイド) が数多く開発されている. しかし, 日本においては, 機能回復訓練重視の傾向があり, 幼児期のエイド利用に関して, 親や教師にネガティブな態度が強くその利用は盛んではない. 機能の発達には, その機能の利用が必要であり, その利用機会を提供するものがエイドであるとも考えられる. 本論文では, エイド利用が脳性麻痺の療育にどのような変化をもたらすかについて言及した.
  • 繁成 剛
    1998 年 30 巻 3 号 p. 227-232
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    脳性麻痺などの運動発達障害児に対して, 種々のテクノエイド (technical aid: 補助器具) が, 日常生活動作 (ADL) の自立やquality of life (QOL) の向上を目的として療育や生活の場面で活用され, 成果を上げている. その中でも姿勢保持, 移動そしてコミュニケーションは, 脳性麻痺児の能力や意欲を高めるための重要なテーマである.
    しかしテクノエイドは本来補助的な手段であり, 主体である障害児の潜在能力を引き出し, 自立や自己決定する力を身につけるために, 家族や療育スタッフが生活の中でそれを活用することが望まれる. 今後は新製品の開発だけでなく, その有効な使い方を普及させることが必要不可欠である.
  • 安藤 徳彦, 上田 敏
    1998 年 30 巻 3 号 p. 233-237
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    共同作業所全国連絡会に加盟する地域共同作業所と社団法人ゼンコロに加盟する施設で作業に従事する成人脳性麻痺者を対象に, 身体機能の低下の発生状況と原因の検討を中心に検討した. 日常生活動作の機能が低下した人が約36%存在した. 機能低下は特に頭頸部に不随意運動のある不随意運動型に出現率が高かったが, それ以外の麻痺型でも出現していた. 姿勢, 机・椅子, 工具器具, 照明などの作業環境も機能低下に与える影響が大きかった. 機能低下は疾患固有の要因と環境の要因があり, 対策の検討は二方向から行われる必要があることを論じた.
  • 北原 佶
    1998 年 30 巻 3 号 p. 238-243
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    診断が間違っていない限り, 脳性麻痺の子どもは脳性麻痺のおとなになる. これまで脳性麻痺の早期発見・早期療育に取り組んできたが, 姿勢・運動障害が軽減することはあっても, 治癒はしない. 脳性麻痺の療育は, 生涯を見通した長期療育の視点が求められる. 脳性麻痺があっても, ひとりの子ども・おとなとして, 自らの生活を広げ, 深め, 生活の質 (QOL) を充実することは可能である. それには, 脳性麻痺を原因-病理-症状・徴候で捉える医学モデルだけでなく, 機能障害-能力低下-社会的不利の関係で捉える障害モデルの視点が求められる. 医学モデル, 障害モデルの二つの視点を踏まえて, 脳性麻痺の特徴と小児神経医師の役割を述べた.
  • 木村 清次, 根津 敦夫, 大槻 則行, 田中 文雅, 武下 草生子
    1998 年 30 巻 3 号 p. 244-249
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    急性感染性脳症35例の画像所見は, 1群 (正常11例), 急性期は正常で後に軽度の脳萎縮がみられた2群 (1例), 脳症発症の48時間以内に脳浮腫が顕著だった3群 (7例), 初回MRIは正常で, 脳症発症後の4日前後で大脳皮質主体の浮腫~壊死が出現した4群 (9例), 対称性の視床病変がみられた5群 (7例), に分けられた. 予後は, 3群で6例が死亡, 1例が重度脳障害, 4群で全例が重度脳障害, 5群で4例が死亡, 1例が重度脳障害, 2例が正常に回復した. 血清AST値は3群で全例, 4群で7例, 5群で6例が100IU/L以上に上昇した. 肝組織がReye症候群に一致した例は, 3群で2/3例, 4群で1/1例, 5群で1/3例であった. 肝組織まで一致する例は少ないが, 重症の急性脳症とReye症候群とは類似病態と思われ, 特にReye症候群が他の急性脳症と比べ特殊な病態とは思えなかった.
  • 川脇 寿, 富和 清隆, 楠田 聡, 大笹 幸伸, 長谷 豊, 村田 良輔
    1998 年 30 巻 3 号 p. 250-254
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    先天性中枢性低換気症候群の4歳男児に鼻マスクによる在宅人工換気療法を試みた. 症例は新生児期より頻発する無呼吸発作のため人工換気療法が施行され, 生後8カ月, 気管切開下に人工換気療法を開始した. その後繰り返す呼吸器感染症を認めていたが, 4歳1カ月気管支炎に伴い肺性心を合併した. 4歳2カ月両親と協議の上, 夜間の鼻マスクによる間欠的陽圧人工換気療法 (NIPPV) を試み, 6カ月間の経過後に気管切開を閉鎖することができた. 開始後3年以上経過したが, 下気道感染症は一度もみられていない. NIPPVは特に夜間のみの人工換気療法を必要とする児には好ましい方法であり, quality of life (QOL) を考慮すれば有用な方法であると考えられた.
  • 渡邊 次夫, 松浦 恩来, 夏目 淳, 久保田 登志子, 中島 佐智恵, 麻生 幸三郎, 根来 民子, 渡辺 一功
    1998 年 30 巻 3 号 p. 255-260
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    重篤なGuillain-Barre症候群 (GBS) に罹患し, 免疫吸着療法後, 劇的に症状が改善した7歳女児について報告した. この症例では急激に症状が進行し, 発症7日目にほぼ四肢麻痺となり補助呼吸を要した. 自律神経症状, 末梢神経伝導速度の遅延, 髄液蛋白/細胞解離などがみられた. γグロブリンを5日間投与したが病状はむしろ悪化し, 10病日から9回免疫吸着療法を行った. 免疫吸着療法を5回行った頃から病状は改善傾向を示し, 免疫吸着療法開始後16日で抜管, 41日目には歩行が可能となり, 全く後遺症を残さなかった. 免疫吸着療法中, 重篤な合併症はなかった. この症例はGBSに対する免疫吸着療法の有効性を示唆している.
  • 福水 道郎, 大沢 由記子, 岩川 善英
    1998 年 30 巻 3 号 p. 261-264
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    突発性発疹罹患中, 頭部を前屈, 両上肢を挙上させるミオクロニ-発作が出現したが, valproic acidにて発作は消失, その後の精神運動発達も正常である予後良好な発症11カ月, 現在2歳10カ月の女児例を報告した. 発作は寝起きに群発し, 発作時脳波では全般性あるいは右半球優位に短い棘徐波複合を認めた. 発作間欠時の睡眠時脳波では, 左側あるいは右側に焦点性の棘波を認め, SPECTでは左側側頭葉の血流低下を認めた. ヘルペス6型の抗体価は血清, 髄液とも有意な上昇を認めた. 本例はミオクロニ-発作の発症に, ヘルペス6型ウイルスが深く関わっていると考えられ, 乳児期のミオクロニ-てんかんの病因を考える上で貴重である.
  • 中村 安秀
    1998 年 30 巻 3 号 p. 265
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 神田 豊子
    1998 年 30 巻 3 号 p. 266-267
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 東北地方会 , 東海地方会 , 北陸地方会
    1998 年 30 巻 3 号 p. 272-274
    発行日: 1998/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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