脳と発達
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14 巻 , 6 号
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  • 多田 啓也
    1982 年 14 巻 6 号 p. 540
    発行日: 1982/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 裕, 高田 昌亮, 大久保 修, 内海 康文, 末満 達憲, 有泉 基水, 馬場 一雄
    1982 年 14 巻 6 号 p. 541-548
    発行日: 1982/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    点頭てんかんの原因として細菌性髄膜炎はありふれたものとされているが, その症例報告はほとんどみられない. 我々は細菌性髄膜炎罹患後hypsarhythmiaを呈した3例を経験した. そのCT所見は, 臨床的に発作のある2例では皮質と中心部の障害が共存したが, 発作のない1例では中心部の障害のみであった. 他の臨床所見及び文献的考察に基づき, hypsarhythmiaは脳幹障害の表現であり, 点頭発作はあ発達段階の皮質障害の表現であると推測した.
  • 宍倉 啓子, 原 正道, 三杉 信子, 亀田 陽一, 原口 光代, 三宅 捷太, 木村 清次, 佐々木 佳郎, 岩本 弘子, 三杉 和章
    1982 年 14 巻 6 号 p. 549-557
    発行日: 1982/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Werdnig-Hoffmam (W-H) 病の運動神経細胞以外の中枢神経系病変は, 主としてanoxiaに随伴すると考えられ, 小脳低形成, 後索及び視床等知覚系の病変, 錐体路病変等を伴う例はvariantとして報告されてきた. 我々は乳児期早期に発症した重症型のW-H病の5剖検例の中枢神経系につき検討し, さらに臨床像についても再検討した.
    結果: 脊髄前角細胞, 脳神経運動核 (V, VII, X, XII) の変性, 脱落, 脊髄前根のglial bundle以外に, 視床の変性 (4/4例), 後根のglialbundle (2/5例), クラーク性の変性 (2/5例), 橋核の変性 (1/4例) がみられた. 視床病変は, lateral formation (VPL, VPM, DP) に著明であった. 臨床的には知覚障害は見出されなかった. さらに文献的展望と併せて, 本症はmulti-systemicdiseaseである可能性が示唆された. また5例中4例にdrophandがみられたが, これは末梢神経障害の一症候ではないかと考えられた.
  • 市場 尚文
    1982 年 14 巻 6 号 p. 558-565
    発行日: 1982/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    微細脳障害症候群 (MBD) の学習障害の神経機序と, 行動異常を有するてんかんとMBDとの関連を明らかにする目的で, 系統的な神経心理学的検討を行った. 対象は微細な脳障害が基盤にあると推測されるIQ 90以上の行動異常児53例 (1群, 平均IQ 104) と, 行動異常を有するIQ 90以上の大発作てんかん30例 (II群, 平均IQ 108) の計83例である.
    1. 手・足・目の利き側の不統一を示したのは1群49.0%, II群43.3%で, 正常小児 (23.3%) に比し有意の高値を示した.
    2. ITPA言語学習能力検査 (日本版) では, 言語学習指数は知能指数より低値を示すものが多く, 下位検査でも2群とも表象機能に比し自動機能に著しい選択的欠陥を示したが, いずれも学業成績の下級のものに著明であった.
    3. Bender Gestalt test (Koppitz法) で+1SD以上の高値を示したものは1群18例, II群10例であった. 高値例の検討では, ITPAの視覚配列記憶能力との相関がみられ, 利き側の混乱, 読み書き障害, 学業不振も高率に合併した.
    4. Frostig視知覚発達検査の全知覚指数 (PQ) が90以下の低値を示したものは29例中16例 (55.2%) で, PQはBender Gestalt testの得点と相関を示した.
    5. 脳波検査では, 2群とも間脳機能障害を示唆するanterior theta burst, 6c/swave & spike phantom, 6 & 14c/spositivespikesを高率にみとめた. これら挿間性脳波異常を有するものでは2群ともITPAの自動能力に選択的欠陥を示すものが多かった.
    以上の検討より, MBDにおいては記銘・認知・自動運動などの自動能力に選択的障害を有することが明らかとなり, これらがMBDにおける学習障害の基盤を形成すると考えられた. 行動異常を有する大発作てんかん児が極めてMBDに類似した障害を示したことより, これらの児においてもMBDと同様の医学的教育的配慮が必要であることを指摘した.
  • 片岡 健吉, 中川 嘉洋, 北條 博厚, 山崎 駿, 望月 康弘, 中野 省三
    1982 年 14 巻 6 号 p. 566-578
    発行日: 1982/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    急性小児片麻痺20例について, CT所見を中心に検討した. 臨床症状により, 痙攣を伴う急性脳症症状後, 片麻痺をきたした群を「痙攣群」, 痙攣を伴わずに突然, 片麻痺をきたす群を「非痙攣群」として, 2つの群に分類して検討した.
    1. 痙攣群は15例あり, 急性期のCT上の変化は異常低吸収域abnormal low density areaを示した. 15例中, 6例で患側半球全体にlow density areaがみられ, 半球萎縮像となった.5例では側頭葉を中心にした中大脳動脈領域にlow density areaがみられ, 局所萎縮像focalatrophyに移行した. 3例は経過中, 異常がみられなかった. 以上は全経過中, 造影剤による増強効果contrast enhancementは陰性であった.
    髄膜炎を合併した1例では出血性硬塞像を示し, 脳血管写CAGにて, 内頸動脈の狭窄像を示した.
    2. 非痙攣群は5例あり, 1例はチアノーゼ性心疾患があった. 5例中3例には, 内包部に小円形のlow density areaがみられ, CE効果が陽性であった. 残り2例は出血性硬塞像がみられ, 著明なCE効果があった. この2例はCAGにて, 内頸動脈の閉塞がみられた.
  • 三浦 義人, 今野 金裕, 藤木 伴男, 三島 博, 鈴木 仁
    1982 年 14 巻 6 号 p. 579-585
    発行日: 1982/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    生後5ヵ月時点頭てんかんと診断し, 6年間の経過観察後Lennox症候群へと変容したAicardi症候群の1例を経験したので, その臨床経過および経時的脳波変化を中心に検討し報告した.自験例は生後5ヵ月時に前屈型発作で発症し, 9ヵ月時に施行したACTH療法後約4年間痙攣の コントロールは良好であり, 精神運動発達も1歳1ヵ月で歩行を開始し, 1歳4ヵ月で2-3の有意語を話すなど良好であった. 脳波所見では初発時にhypsarhythmiaを示しており, 経過中一度もsupPression-burst patternは認められなかった. 発症3ヵ月以後は多焦点性棘波を認めただけで明らかな左右差もなかった. しかし4歳10ヵ月より失立発作や強直発作が頻発し始め, 6歳7ヵ月時には脳波上もslow spike & wave complexが認められるようになり, Lennox症候群へと変容した. この際一部で完全な左右非同期性を示すslowspike & wave complexやrapid rhythmの所見が認められ, これはLennox症候群を伴ったAicardi症候群の脳波所見の特徴の一つと思われた. また自験例のごとく発症が遅く精神運動発達の良好であった症例および点頭てんかんからLennox症候群への変容を示した症例は, Aicardi症候群に関する従来の報告中にはなく, この点で自験例が最初の報告と思われた.
  • 玉利 秀夫, 大谷 宜伸, 折口 美弘, 高木 タエ子, 松田 一郎, 埜中 征哉, 三池 輝久, 松倉 誠, 三吉野 産治
    1982 年 14 巻 6 号 p. 586-590
    発行日: 1982/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    2歳6ヵ月のUllrich症候群の男児を報告した.
    臨床症状は, きゃしゃな体つき, 遠位関節の弛緩 (acroatonia), 股関節拘縮, 踵骨の突出, 高口蓋, 脊柱側攣, 弾力性に富んだ皮膚などがありこれまでの報告に一致した.
    筋電図は, これまでの報告と異なり, high amplitude NMUを示し, 神経原性の所見であった.
    筋組織所見では, 大小不同, 壊死再生像を中心とする筋原性の所見を認める一方, type I fiberpredominance及びhypotrophyの所見があり, 先天性筋線維タイプ不均等症の所見も認めた.
    本症候群の特徴のひとつであるacroatoniaの成因追求のため皮膚生検を行ったところ, 真皮のコラーゲ'ン量が少なく, かつpepsin solub1eが対照より大であり, 結合織の組成が未熟である所見を得た.
  • 田川 哲三, 佐野 哲也, 原田 徳蔵, 清水 寛, 野瀬 宰, 藪内 百治, 御供 政紀, 松本 義男
    1982 年 14 巻 6 号 p. 591-596
    発行日: 1982/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    生後3ヵ月より発症し著明なるいそう, 回転性眼振, 成長ホルモン (GH) の高値を呈し, 放射線治療により著しい症状の改善をみた乳児間脳症候群の1例を報告した.症例は1歳3ヵ月の男児でるいそう, 回転性眼振を主訴として来院した.生後3ヵ月より体重増加が停止し, 入院時体重5, 9409 (-4S.D.) とるいそう著明で顔色も蒼白であったが, 多動で機嫌も良好であった.CT scanにより視床下部から両側前頭葉底部に及ぶ巨大な低吸収値域を認め, また内分泌学的検査によりGHの持続的な高値を認めた.以上より乳児間脳症候群と診断し, 放射線治療を行い臨床症状と検査所見の改善をみたが, 放射線によると思われる脳血管障害をおこした.
    本症候群でのるいそうの原因は不明であり, 多くの議論がなされており内分泌異常特にGHの異常が大きな要素とされているが, 一部には多動によるエネルギーの過剰な消費も関与していると考えられた.
  • 林 正俊, 長尾 秀夫, 松田 博
    1982 年 14 巻 6 号 p. 597-602
    発行日: 1982/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    症例は14歳男児で, 満期正常妊娠, 正常分娩であったが, 出生時より低身長, 小頭症, 特異な顔貌, 知能発達遅延, 尿道下裂, 停留睾丸, 合指症, 多指症を認め, Smith-Lemli-Opitz症候群と診断された.今回, 急性リンパ球性白血病を併発し, 抗白血病剤による治療を行つたが, 効果なく死亡した.
    本症例には, 中枢神経系白血病はなく, Ca代謝も正常であったが, 治療開治後1週間の頭蓋X線単純写真, 頭部CTで尾状核, 淡蒼球に一致する左右対称性の石灰化像を認めた.
  • 麻生 誠二郎, 福山 幸夫
    1982 年 14 巻 6 号 p. 603-605
    発行日: 1982/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    結節性硬化症は様々な臓器に腫瘍性病変を伴うが, 心臓においては横紋筋腫が代表的である.
    症例は, 2ヵ月時に痙攣を主訴に当科初診し, 白斑・CTスキャンでの脳内石灰化像より結節性硬化症と診断された女児である. 7ヵ月時に典型的な点頭てんかんが発症し, ACTH療法にて痙攣は消失したが, 急に不整脈が出現した. 結節性硬化症に伴う心臓腫瘍を疑い断層心エコー検査を行ったところ, 左心室内の腫瘤を認めた. 心カテーテル検査の際, 同時に施行された心筋生検の結果, spider cellを認め, 横紋筋腫と診断された.
  • 武田 明夫, 稲熊 順子, 伊藤 一弘, 竹田 信也, 山田 博史
    1982 年 14 巻 6 号 p. 605-608
    発行日: 1982/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    同一化学物質を含む薬剤でも剤形の違いや製造法の違いにより, 同一量を投与しても生体内へのとり込みが異なることがある. 抗てんかん剤のように有効治療濃度域が設定されている薬物は, こうした薬物の生体内利用性 (bioavailability) の比較検討が必要である. バルプロ酸は錠剤とシロップ剤とが繁用されているが, 最近細粒剤が発売された. そこでこの錠剤と細粒剤のbioavailabilityの比較検討を溶出試験 (in vitro) とボランティアの1回経口投与後の血中薬物濃度変化 (in vivo) とで行った.その結果, 服薬20分後までの早い時間での細粒剤の吸収速度は錠剤より早かったが, Cmax, Tmax, AUCでは差がみられず, 両薬剤間のbioavailabilityの差がないことを認めた.したがってバルプロ酸の錠剤と細粒との互換性については臨床上問題はないと結論した.
  • 梶浦 一郎
    1982 年 14 巻 6 号 p. 609-611
    発行日: 1982/11/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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