脳と発達
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38 巻, 2 号
選択された号の論文の18件中1~18を表示しています
  • 杉田 克生
    2006 年 38 巻 2 号 p. 82
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/15
    ジャーナル フリー
  • 神山 潤
    2006 年 38 巻 2 号 p. 83-84
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
  • 三池 輝久
    2006 年 38 巻 2 号 p. 85-91
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    生徒・学生の学業不振の背景には本人にも納得・理解できない高次脳機能としての学習意欲の低下が存在するが, その背景に体内 (生物) 時計の混乱が潜んでいることが珍しくない. ヒトの日常生活は意識されることのない体内時計の働きによって極めて自然に24時間周期で営まれている. この時計機構の混乱は普段には起こり難いものとされ, これまで時差ぼけ状態以外には知られていなかった. しかし, 競争社会での頑張りや人間関係に伴うストレスが現代夜型生活と相侯って視交叉上核を刺激し体内時計にズレを生じさせることが明らかになってきた. この時計のズレは初期においては自律神経機能の軋みに伴う不定愁訴として現れるが,十分な睡眠・休養により修復することができる. しかし, 体にむち打って無理を重ねると,慢性的睡眠欠乏状態に至り, 体内時計のズレが大きくなると同時にリズムも乱れてメリハリが消え平坦化が起こる. ついにはリズムは消失し, 平坦化が完成され修復不能となって, 慢性的時差ぼけ状態が作られる. その結果, 持続する奇妙な疲労, 学習・記銘機能低下を来して勉強が手につかなくなる.最も厄介な問題は長時間を要する睡眠で, 10時間を要し, 睡眠時間帯の分布が社会活動時間帯と大きく重なるために子どもたちは学校社会生活から脱落せざるを得ず不登校となる. この睡眠障害は難治性で年齢とともに増える傾向があり, 高校生・大学生においても5-7%程度の不登校状態が見込まれる.結果として, 休学・退学あるいは繰り返す留年の背景となっている事実は日本の将来を担う若者たちの現実的な大問題として社会的に注目されなければならない.
  • 飯沼 一宇
    2006 年 38 巻 2 号 p. 92-94
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    日本小児神経学会の将来に向けて, 研究活動を活発に展開する方向での学会の活性化, 世界に目を向けるべきという意味での学会の国際化, 社会からの認知を目指した小児神経科の標榜の3点から理事長としての意見を述べた. 研究の展開には自分の研究を広く知ってもらうことが必要で, そのためには, 積極的に人と交わり, 論文別刷を送ることが有用である. これは, 研究費の獲得にもつながる. 国際的学術集会をさまざまなチャンスに企画し, 継続し, 地についたものに育てる努力をしたい. 国際誌であるB & Dを活性化し, IFを上げる努力をする. そのための具体的提案をした. 小児神経科が社会的に認知されるためには, 標榜科が重要であり, その一助として, われわれの「売り」を世の中に知らしめていく努力が必要である.
  • 松田 一郎
    2006 年 38 巻 2 号 p. 95-100
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    ゲノムプロジェクトでヒト遺伝子の数は2万数千と, ショウジョウバエなどと大きな差がないことが明らかにされた.今後, この遺伝子情報が臨床の場で, さまざまに利用されることが推定される.取り上げなければならない課題は,(1) 遺伝情報の特性と遺伝学的検査の妥当性や有用性,(1) ガイドラインもしくは法的な対応の整備,(3) 遺伝カウンセリングの整備,(4) 遺伝情報の管理と遺伝的差別防止策の検討など, 多岐にわたっている。問題はそれらが科学としてだけでなく, ELSI (ethical, legal, socialimplication;倫理的, 法的, 社会的問題) の立場で論及されることの重要性である.2003年10月, ユネスコは遺伝情報の管理に関し, その誤用を避け, 人権を守ることを目指して国際宣言を行った, その基本姿勢は平等, 公正, 連帯である.
  • 大野 耕策, 後藤 雄一
    2006 年 38 巻 2 号 p. 101
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
  • 産婦人科医の立場から
    吉村 泰典
    2006 年 38 巻 2 号 p. 103-106
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/15
    ジャーナル フリー
    出生前診断は, 主として羊水穿刺および絨毛採取により, 診断のための胎児由来の細胞を採取することによって行われてきた. これら出生前診断の技術的な進歩は, 遺伝子診断技術の発展に負うところが多いが, 生殖補助医療の急激な進歩に伴って, 着床前の初期胚から割球を取り出し, 遺伝子診断することもすでに現実のものとなってきている. 着床前診断においては, ヒトの生命の萌芽と考えられているヒト胚の操作が必要となることから, さまざまな倫理上の問題も提起されている. 出生前診断や着床前診断をどのように考え, どう利用してゆくかは, 多様な価値観をもつ現在の社会の責任でもある.
  • 小児科医の立場から
    斎藤 加代子
    2006 年 38 巻 2 号 p. 107-110
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    着床前診断は出産か中絶かという決断に親が直面しないことが利点に挙げられる. 一方, 遺伝カウンセリングの現場では, 絨毛や羊水による出生前診断を受けた親が「児が罹患」という診断を受けた時, 悩み, 考え, そして妊娠を継続して出産を迎える決意に変わることもある. このプロセスは着床前診断では生じ得ない. その受精卵は子宮に戻されず, 廃棄ないし半永久的に凍結保存されるからである. どんなに短命であろうと, 精一杯, 命を輝かせて生きている「重篤な遺伝性疾患」をもつ子ども達を胚の段階で選別し, 廃棄するという着床前診断の問題点を熟慮し, 意見を述べていくことが, 疾患をもつ子ども達の代弁者である小児神経専門医の務めであろう.
  • 患者の立場から着床前診断を考える
    工藤 由美
    2006 年 38 巻 2 号 p. 113-115
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    障害者を取り巻く環境は, 社会のバリアフリー化, インターネットの普及, 医療技術の進歩などにより, 着床前診断が始まった1995年ぐらいからの10年間で, 著しく向上している. 科学技術の進歩は, 障害者に幾多の恩恵をもたらす一方で, 命の選別の技術も生み出した. 出生前診断も着床前診断も当事者である障害者にとっては認めがたいものであるが, 前者は「敗者復活」の余地が残されている点で, 後者より幾分ましである. こういった技術の普及を恐れるのは, 事例が増えていくにつれ, 世の中の流れが急激に変わるターニングポイントが必ずやってくるからだ. 障害者を含む社会的非生産者を排除する社会の到来に結びつきかねない技術を検証する.
  • 貝谷 久宣
    2006 年 38 巻 2 号 p. 116-119
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    (社) 日本筋ジストロフィー協会としての着床前診断に対する統一見解は持たないので, 1995年より4回行われた会員に対する遺伝子医療に関するアンケート調査の結果を示す. 着床前診断に賛成と答えたものの比率は, 1995年: 患者; 32.6%, 家族; 51.5%, 1998年: 患者; 35.8%, 家族; 53.5%, 2001年: 入所者;23%, 在宅者; 30%, 2005年: 患者; 38%, 家族; 47.3%であった. 著者は, 医療と福祉, すなわち, 反自然淘汰のより良い発展を求めて, さらに, 反人為淘汰の道を探るべきだと考える.
  • マスコミは何を伝えてきたのか
    増田 弘治
    2006 年 38 巻 2 号 p. 120-124
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    要旨日本のマスコミでは今, 着床前診断について盛んな報道が続いている. 神戸市の産婦人科医師による「独断実施」が明らかになり, 日本産科婦人科学会が大学医学部の臨床研究を承認したからだ. 私は医療を担当する新聞記者として, こうした流れの中に,「何が患者のための医療なのか」「生命倫理とは」という視点を加えて報道を続けてきた. この視点は, 日本の社会の中に過去10年ほどの問に芽生えてきた新しい概念である. 患者や家族は医療に対して何を期待し, 何を求めているのか. 医療が患者や家族に提供できるもの, できないものは何か. こうした点をしっかりとらえなおす時期がきているのではないだろうか.
  • 伏木 信次
    2006 年 38 巻 2 号 p. 125-128
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    要旨医学研究を実施する上で科学的な妥当性に加えて十分な倫理的配慮が求められることは自明である. 研究の成果を公表する際にも同様の配慮が欠かせない. とりわけ臨床症例の発表に際しては豊二富な個人情報が含まれるがゆえにその取扱いには特段の配慮が要求される. わが国では, 2005年4月から個人情報保護法が施行されたことに伴い,「医師・医療機関における情報の活用」から「患者主体の情報コントロール」へのパラダイムシフトが起こった. そのような状況の中, 日本小児神経学会として「症例報告を含む医学論文および学会・研究会発表における患者のプライバシー保護に関する指針」を策定したのでここに報告する.
  • 松尾 雅文, 武田 伸一
    2006 年 38 巻 2 号 p. 129-131
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 康之, 緒方 健一
    2006 年 38 巻 2 号 p. 132-134
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
  • 須貝 研司, 大槻 泰介
    2006 年 38 巻 2 号 p. 135-137
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
  • 二瓶 健次
    2006 年 38 巻 2 号 p. 138-140
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
  • 林 北見, 田中 英高, 宮島 祐, 齊藤 万比古, 小平 かやの, 山下 裕史朗
    2006 年 38 巻 2 号 p. 141-143
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
  • 2006 年 38 巻 2 号 p. 151-152
    発行日: 2006/03/01
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
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