分析化学
Print ISSN : 0525-1931
27 巻, 10 号
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  • 山重 隆, 大本 幸達, 重富 康正
    1978 年 27 巻 10 号 p. 607-611
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    大気粉じん中のセレンの定量法が確立された.すなわち,一定量の粉じん試料を過酸化水素を含む濃硝酸で溶かし,抽出液を陽イオン交換樹脂カラムに流し,共存イオンを除去する.溶出液中の硝酸を追い出した後, 3.5N塩酸に溶かしこれに亜鉛末錠剤を加えてセレン化水素とし,石英セル中で原子化させ定量する.セルの温度は950℃がよく,又セレン化水素の導入速度は2.5l/minが最も感度が高かった.又,抽出液に直接亜鉛末錠剤を加え還元気化する方法とイオン交換分離を併用して還元気化する際の共存イオンの影響を調べた.その結果,直接法では鉄(III),ニッケル(II),コバルト(II)は水素の発生を促進し正又は負の誤差を,銅(II),クロム(III),マンガン(II)は負の誤差を与えるが,イオン交換分離を行うとこのような誤差を除くことができた.又,本法の感度は1%吸収で5ng/25ml で従来の方法より数倍高感度で定量できた.
  • 今井 佐金吾
    1978 年 27 巻 10 号 p. 611-615
    発行日: 1978年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    有機物試料を低温灰化する際に,これに含まれる元素群の揮発損失について放射化分析法により検討した.
    メンブラン・フィルター又は天然セルロースろ紙上に 25種の元素を各々100μgずつ個別に添加し,更に灰分増量剤及び共存物質として硝酸マグネシウム又は塩化鉄(III)を2mg添加した試料, 更に高揮発性の塩化アンモニウム,又は低揮発性の塩化カドミムを 0.1 mmol程度共存させた試料を調製した.これらの試料はすべて2試料1組として調製し,その一つを低温灰化し,もう一方は対照用試料として,それぞれ中性子放射化分析した.
    その結果,硝酸マグネシウムを灰分増量剤とした場合にヒ素(III),セレン(IV),セレン(VI)が74%から89%の間の回収量を示し,又,塩化鉄(III)を灰分増量剤とした場合,又は,これに塩化カリウムを共存させた場合,ヒ素(III),ヒ素(V),カルシウム,セレン(IV),セレン(VI)が55%から94%であった.この他の元素群については95%以上の回収率が得られた.塩化鉄(III)に塩化アンモニウムが共存する場合は,一般に回収率が若干低下する傾向が認められた.炭素微粉末を主成分とし,比較的多量の鉄を含む大気浮遊じんの灰化を想定して,これに類似の系として塩化鉄(III)に黒鉛粉末を共存させた試料では塩化鉄(III)のみの場合と,その回収率に有意な差は認められなかった.
  • 河野 公栄, 脇本 忠明, 立川 涼
    1978 年 27 巻 10 号 p. 616-621
    発行日: 1978年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    エタノールアミンは,生産量多く,広い用途に使用されているにもかかわらず,その生産や使用に伴う環境汚染の実態についてはほとんど知られていない.
    エタノールアミン類の主要な用途の一つである水溶性切削油には界面活性剤としてエタノールアミン,さび止め剤として亜硝酸ナトリウムが添加されており,保存や使用期間中に,発がん物質であるN-ニトロソ化物の生成が予想される.そこで切削油中のエタノールアミンとN-ニトロソジエタノールアミンを同時に定量する分析法の検討を行った.
    分析法は切削油の亜硝酸を尿素で分解した後溶媒を窒素気流中で加熱留去し,シリル化後,水素炎イオン化検出器(FID)付きガスクロマトグラフ(GC)及び多重イオン検出器 (MID)付きガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)により定量する. GC-MS-MIDの指定質量数(m/e)はモノエタノールアミンが 102, ジエタノールアミン及び N-ニトロソジエタノールアミンは 130,トリエタノールアミンは 262を用いた.
    試料 10mgを用いたときのモノ,ジ,トリエタノールアミン及び N-ニトロソジエタノールアミンの実用定量限界は GC-MS-MIDの場合は各々1, 1, 1, 5ng程度であり, GC-FIDの場合は各々 4, 2, 2, 4μg程度である.
  • 笹川 立, 奥山 典生
    1978 年 27 巻 10 号 p. 621-625
    発行日: 1978年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    オクチルシリカカラムと揮発性溶離液を用いたクロマトグラフィーの系においてペプチドの分離分析を行う目的でアミノ酸の溶出位置と溶離液のpH及び極性との相関性を明らかにした.すなわち,0.01M塩酸のような低pH溶離液を用いればアミノ酸,ペプチドの溶出が一様に遅れる.0.01M ギ酸-50%メタノールのような低極性溶離液を用いれば極性の強いアミノ酸の溶出が遅れ,極性の弱いアミノ酸ではこの逆となる.
    次にアミノ酸誘導体及びペプチドの溶出位置とその構成アミノ酸の溶出位置との関係を調べた.すなわち,アミノ酸の溶出位置(ka')とその誘導体の溶出位置(kd')との間にはlog kd'=log ka'+logφ(φは一定の溶離液では置換基に固有な定数)の関係が,又ペプチドの溶出位置(kp')とその構成アミノ酸の溶出位置(ka')との間にはlog kp'=(n-1)A'+Σlogka'+B'(A',B'は定数,n-1はペプチド結合の数)の関係が認められた.この式よりペプチドのアミノ酸組成比と溶出位置を知ってペプチド結合の数を計算できる.本法をウシ脳から分離した酸性ペプチドに適用し,γ-Glu-Cys-Gly Cysの構造を持っペプチドと推定した.
  • 福士 忠雄
    1978 年 27 巻 10 号 p. 626-630
    発行日: 1978年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    多価フェノールとホウ酸との錯形成を利用しオシロポーラログラフ法によってホウ素の間接定量法の検討を行った.ピロカテコールバイオレット(PV)はプロモピロガロールレッド(BPR)と比較して感度及びオシロポーラログラムの解析上優れていることを確かめた.0.1M塩化カリウムを支持電解質としてこれにアンモニア-塩化アンモニウム緩衝溶液(pH 8~9.5)を加えて測定溶液のpHを8~9.5範囲内に選定し,PV濃度を(10-5~10-4)Mの一定濃度としてオシロポーラログラムにおける-0.69V対SCEのピーク波の経時変化を測定するとともにホウ酸を含有する同一濃度のPV溶液に対しても同様に経時変化を測定して両者のピーク電流値の差(Δip)(同一経過時間における測定値)を求めることにより,あらかじめ作成した検量線を用いる方法あるいは標準添加法を用いてホウ素をホウ酸イオンの状態で間接定量ができることを見いだした.
  • 氏平 祐輔, 大藪 又茂, 村上 徹朗, 堀江 強
    1978 年 27 巻 10 号 p. 631-636
    発行日: 1978年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    尿素の分解を利用した均質沈殿法によって鉄化合物を生成し,その化学状態をpH変化の追跡,メスバウアースペクトル及びX線回折パターンの解析から分析した.均質沈殿を行っている溶液のpH変化の様子,あるいは沈殿した鉄(III)化合物がpH1.7~1.8の鉄(III)塩溶液を加熱し,鉄(III)イオンを加水分解したときに生成する化合物と酷似していたことから,均質沈殿の過程は水酸化物イオンの均質的な供給下における鉄(III)イオンの加水分解の過程と同じであることが分かった.
    0.1M硝酸鉄(III)溶液からの均質沈殿ではゲータイト(α-FeOOH)及びヘマタイト(α-Fe2O3)が生成し,0.1M塩化鉄(III)溶液からの均質沈殿ではアカガネイト(β-FeOOH)が生成し,0.1M硫酸鉄溶液の均質沈殿からは塩基性硫酸鉄[NH4Fe3(OH)6(SO4)2]及びゲータイト(α-FeOOH)が生成した.沈殿時に共存する陰イオンの種類及び尿素の分解速度によって異なった化学状態の鉄(III)化合物が沈殿することも分かった.
  • 光学異性体の分析に関する研究(第1報)
    大井 尚文, 森口 宏一, 松田 万里, 島田 博雄, 広明 修
    1978 年 27 巻 10 号 p. 637-641
    発行日: 1978年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    ガスクロマトグラフィーによる光学異性体分離用の固定相としてN-アシルアミノ酸エステルはアミノ酸に対し,又カルボニル-ビス-(アミノ酸エステル)はアミンに対し,それぞれ有用であるが,いずれも熱安定性に乏しいのが欠点なので,これを改良するためアミノ酸エステルのs-トリアジン誘導体を合成して性能を調べたところ好結果を得た.例えばN,N',N''-[2,4,6-(1,3,5-トリアジン)トリイル]-トリス-(L-バリンイソプロピルエステル)はアミノ酸及びアミンいずれの光学異性体に対しても良好な分離能を示し,しかもオーブンチューブラーガラスキャピラリーカラムにおいて150℃程度まで使用可能であり,この最高使用可能温度は従来知られているすべてのアミノ酸エステル型固定相におけるよりも高く,優れた光学活性固定相といえる.
  • 長沼 健
    1978 年 27 巻 10 号 p. 641-645
    発行日: 1978年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    水銀(II)は低い臭化水素酸濃度の溶液中でブロモ錯陰イオンとなり,カチオン染料とイオン会合体を形成し,酢酸ブチルやベンゼンなどに抽出される.カチオン染料が強いけい光を発することを利用し,微量の水銀(II)をけい光定量する際の基礎条件を検討した.
    ピロニンG-ブロモ水銀イオン会合体をベンゼン-アセトンあるいは酢酸ブチルで抽出した場合(0.05~1.0)μgの水銀(II)が誤差±2%以内で定量できた.
    臭化水素酸濃度は(0.01~0.03)Nが最適で,妨害イオンは少なく,金(III)及びクロム(VI)以外には大きな誤差を与えるものはない.
  • 藤原 昭雄, 渡辺 邦洋, 川垣 恭三
    1978 年 27 巻 10 号 p. 645-650
    発行日: 1978年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    インジウムはサリチリデンアミノ-2-チオフェノール(SATP)とο-フェナントロリンのような中性配位子の共存下で三元錯体を形成し,クロロホルムに抽出されて黄色を呈する.これに基づくインジウムの吸光光度定量法並びに妨害イオンのマスキング法を検討した.最適条件ではクロロホルム10mlで抽出することにより160μgのインジウムがベールの法則に従う.見掛けのモル吸光係数は1.1×104 1mol-1 cm-1,抽出率は99%以上である.銀,金,バナジウム及びガリウムなどはインジウムの定量を妨害するが,いずれもチオ尿素,L-アスコルビン酸,酒石酸を添加することによりマスキングされる.なおガリウムもインジウムと同様定量可能であり,0~40μgの範囲でベールの法則に従い,見掛けのモル吸光係数は9.1×103 1 mol-1 cm-1である.
  • 桑田 一弘
    1978 年 27 巻 10 号 p. 650-655
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    ハイボリュームエアーサンプラーで捕集した大気中の粉じんをシクロヘキサンで抽出し,抽出溶液に含まれるクリセン(Chrs.)及びベンゾピレン(BP)を質量分析法で測定した.抽出溶液の一部を採り,内部標準ベンゾアントロン(BA)を加え,風乾させ,質量分析計でChrs.(m/e228),BP(m/e252)及びBA(m/e234)のイオン電流を測定する.BAの電流積分値に対するChrs.及びBPの電流積分値の割合からChrs.及びBPの量を求める.大気中にはChrs.及びBPの異性体が存在するので,測定値を補正する必要がある.本法の特徴は0.1ngのChrs.及びBPが高精度で分析できることと操作が簡単であることである.
  • 八尾 俊男, 和佐 保, 武者 宗一郎
    1978 年 27 巻 10 号 p. 655-659
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    デオキシリボ核酸(以下DNAと略記)を構成する4種の核酸塩基(グアニン,アデニン,チミン,シトシン)の電気分析方法について検討した.DNAは70%過塩素酸中で,100℃で80分間加熱することにより定量的に核酸塩基を遊離した.グアニンとアデニンとチミンはグラッシーカーボン電極で,それぞれ1段の明りょうな酸化波を異なる電位に与えたことから,pH3.0のBritton-Robinson緩衝液中で同時定量が可能であった。シトシンはpH9.5のBritton-Robinson緩衝液中で得られるポーラログラフ波から定量した.本法では核酸塩基成分のそれぞれを全く分離することなしに,DNAの4種の構成塩基を精度良く簡易迅速にほば同時定量することができた.
  • 瀬戸 昌之
    1978 年 27 巻 10 号 p. 660-663
    発行日: 1978年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    水溶性及び懸濁性の全有機炭素を容易にかつ高感度に定量するため,試料を過硫酸カリウムと硝酸銀で湿式酸化し,生成した二酸化炭素を非分散型赤外線ガス分析計で測定する方法を検討した.
    本法によると,試料水(1~50)ml中の有機炭素0.5μg以上が定量でき,その所要時間は全操作を通じて(4~10)分であった.100μgのグルコースの有機炭素の回収率に関する変動係数は1.6%であった.幾つかの水溶性有機化合物と微生物体のような懸濁性有機物の炭素回収率を検討し,この方法が汚濁水の有機炭素の分析に有効であることを明らかにした.
  • 田中 龍彦, 吉森 孝良
    1978 年 27 巻 10 号 p. 664-666
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    The stability of dilute standard solutions of nitric acid (M/1000 and M/200) was investigated for a period of more than two years by coulometric titration. The bottles made from soft glass, Pyrex, low-density polyethylene and Teflon, and also quartz Erlenmeyer flasks were tested as their containers of the solutions. Prior to use, these containers were filled with 1:1 nitric acid for a day and rinsed thoroughly with deionized water and then with distilled water. The concentrations of the solutions stored in polyethylene, Teflon and quartz containers did not change more than two years. A serious decreases of acidities could be found for the standard solutions stored in the soft glass containers. The decreases after about two and a half years were about 97 and 12% in M/1000 and M/200 solutions, respectively. The acidity of M/1000 solution in Pyrex bottle also decreased during long storage (about 3%/2.5 y). The main source of these decreases is attributed to neutralization of some alkaline materials from the glass containers. Teflon and quartz are advisable as the best container materials. Polyethylene bottle is also suitable for the storage of dilute standard solution of nitric acid. Amount of carbon dioxide, which permeated through the plastic containers and was absorbed by the solution, was also measured and was nearly the same as that of the equilibrium concentration of the dioxide in water or dilute acid solution exposed in air.
  • 三橋 隆夫, 森田 秀芳, 下村 滋
    1978 年 27 巻 10 号 p. 666-668
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    Organic mercury compounds such as methylmercury (II) chloride (MMC) and phenylmercury(II) acetate (PMA) were decomposed and reduced by a combined Fe(II)-or Fe(III)-NaBH4 reagent. A new method utilizing this phenomenon for the determination of mercury in solution by a cold vapor atomic absorption technique is described. A closed type cell (light path length: 10 cm) equipped with a reaction vessel was used for a device. The procedure is as follows. 150 ml of sample solution containing (0.151.05)μg as mercury was taken into a reaction vessel. After the vessel was connected with the closed type cell, 1.5 ml of Fe(II) or Fe(III) (1.00×103 ppm) and 1 ml of NaBH4 {1% (w/v)} solutions were added to the vessel through an upward inlet of the cell, and then the inlet was closed immediately with a stopcock. Then the absorbance due to vaporized mercury atoms was measured until the highest absorption peak was obtained. The addition of Fe(III) was more effective for the determination of organic mercury than that of Fe(II). The linear standard curves for MMC and PMA (as well as HgCl2) were obtained by the method using a combined Fe(III)-NaBH4 reagent. The detection limit (S/N=2) for mercury was down to 0.1 ng/ml.
    The application of this method is expected for the determination of total mercury and for the selective determination of inorganic and organic mercury in natural water samples.
  • 桐栄 恭二, 本水 昌二, 浜田 正一
    1978 年 27 巻 10 号 p. 668-671
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    2-Nitroso-5-diethylaminophenol (nitroso-DEAP) reacts with palladium to form the red complex in acidic solution {(27) N H2SO4}. This complex is quite soluble in aqueous acidic solution and is very stable. Analytical-procedure is as follows. Transfer the sample solution containing about 30 μg or less of Pd(II), to a 10 ml volumetric flask. Add 3 ml of 15 N sulfuric acid and 1 ml of nitroso-DEAP aqueous solution (6×10-3 M in 0.1 N H2SO4). Dilute it to 10 ml with distilled water. After standing for about 5 min, measure the absorbance at 540 nm. The molar absorptivity of the complex at 540 nm is 2.33×104 l mol-1 cm-1, and the absorbance of the reagent blank is 0.013±0.002. The composition of the complex is metal: ligand=1:2, and the complex does not decompose for at least 3 days. Less than 10-2M of K+, Na+, NO3- and Cl-, less than 10-3M of Mg2+, Ca2+, Zn2+, Cd2+, Fe3+, Co2+, Ni2+, Cu2+, Hg2+, Mo(VI), U(VI), Al3+, Cr3+ and Br-, less than 10-4M of Rh(III), Pt(IV), Zr(IV), Mn2+ and Sn4+, less than 5×10-6M of W(VI) and less than 10-6M of Sn2+ do not interfere with the analysis. By this procedure, palladium in catalyst for the clarifier of car waste gas was determined.
  • 一瀬 典夫
    1978 年 27 巻 10 号 p. 671-673
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    The procedure is as follows: Twenty-five ml of 0.25 N nitric acid solution containing phosphoric and silicic acids is heated in a water bath of about 60°C. One ml of 5% ammonium molybdate is added to the solution, and the mixture is allowed to stand further for 5 min in the water bath. By this process, the molybdoheteropoly acid is formed. After cooling to room temperature, the aqueous solution is transferred into a separatory funnel together with 5 ml of methyl propionate. Molybdophosphoric acid is selectively extracted into the organic phase by shaking for 10 min. Then the aqueous phase is equilibrated with 5 ml of methyl isobutyl ketone. By this process, molybdosilicic acid is extracted into the organic phase. After centrifuging to remove water suspended in the both organic phases, the molybdoheteropoly acid is determined by high-speed liquid chromatography with a ultra-violet spectrophotometric detector. Phosphoric acid ranging from (0.0150.2) ppm (as phosphorus) and silicic acid ranging from (0.152) ppm (as silicon) in aqueous solution can be determined rapidly by this method.
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