分析化学
Print ISSN : 0525-1931
26 巻, 6 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 藤井 敏博, 大槻 晃
    1977 年 26 巻 6 号 p. 361-364
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2009/06/19
    ジャーナル フリー
    全有機体炭素分析計(TOC分析計)の流路に直接ガスクロマトグラフ四重極質量分析計(GC-QMS)を結合し,いわゆるdynamicの状態で,水中の有機体炭素の安定同位体比13C/12Cを測定する方法を考えるとともに,その特性を検討した.併せて同時に得られる有機体炭素量の定量精度についても検討した.測定は溶存する有機物について行った.検水をアンプルに採取し,溶封した後,湿式法で酸化し,二酸化炭素に変換し,ヘリウムで送り出すことによりGC-QMSに導入した.溶存有機体炭素量と安定同位体比13C/12Cは,多重イオン検出器とデジタルインテグレーターの検出系で,m/e44,45のマスフラグメントグラフィーを行うことにより得た.
  • けい光寿命測定とその分析化学への適用に関する研究(第2報)
    西川 泰治, 平木 敬三, 森重 清利, 堅木 照久
    1977 年 26 巻 6 号 p. 365-370
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2010/01/18
    ジャーナル フリー
    マグネシウム,亜鉛,カドミウム,アルミニウム,ガリウム,インジウムの5-スルホ-8-キノリノレートの励起,けい光スペクトル,量子収率,赤外線吸収スペクトル,けい光寿命などのけい光特性を明らかにした.これらのキレートは水溶液中で緑色のけい光{極大波長:(490~515)nm}を発する.このけい光を利用したこれら金属イオンのけい光定量法の基礎的検討を行った.又,これらキレートのけい光寿命を測定し,けい光寿命の異なる多成分系のけい光の減衰特性を利用して各成分の定量が可能であることを指摘した.
  • ガルボン酸類による非水滴定の研究
    吉村 長蔵, 宮本 清茂
    1977 年 26 巻 6 号 p. 371-375
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2009/06/19
    ジャーナル フリー
    ジメチルホルムアミド(DMF)中の金属塩化物のEDTAによる伝導度滴定において二,三の塩の添加による変曲点(反応点)の単一化を検討した.EDTAによる伝導度滴定では,置換反応の後にキレート反応が起こり両方の反応点が順次現れる.置換反応ではEDTAのカルボキシル基のプロトンにDMFと金属塩化物との付加陽イオン種が置換する点として4:1,2:1の反応比の点に変曲点が現れ,その後に1:1のキレート反応点を得る.このように種々多くの点が得られ複雑なため,本報では二,三の塩の添加により変曲点を少なくすることを試み,併せて二者共存時のEDTAによる示差滴定を検討した.シュウ酸,硝酸,硝酸リチウム及び過塩素酸アンモニウムを添加すると置換反応点の2:1がマスクされ変曲点を少なくすることができた.
  • カンボル酸類による非水滴定の研究
    吉村 長蔵, 市原 春生
    1977 年 26 巻 6 号 p. 375-379
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2009/06/19
    ジャーナル フリー
    ジメチルスルホキシド(DMSO)中におけるアミン類(脂肪族アミン,芳香族アミン,アミノ酸)とEDTAとの反応を伝導度滴定により検討した.
    滴定の結果,脂肪族アミン:EDTA=4:1に明確な変曲点が得られたが,芳香族アミンについては変曲点が得られないことから両者混合溶液中の脂肪族アミンの定量が可能である.又,アミノ酸については,DMSOに溶解するアミノ酸(DL-セリン,DL-スレオニン,DL-メチオニン),DMSO+塩酸に溶解するアミノ酸(L-シスチン,グリシン,L-アスパラギン酸)について滴定した結果,アミノ酸:EDTA=4:1の点が得られ各アミノ酸の定量ができた.又,アミノ酸の二者混合(アミノ酸塩酸塩二者混合)においての同時定量も可能であった.
  • 系統的定性分析における沈殿の状態分析(第2報)
    深沢 力, 岩附 正明
    1977 年 26 巻 6 号 p. 379-383
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2009/06/19
    ジャーナル フリー
    従来,単に黄色沈殿又は白色沈殿としてのみ記述され,巨視的に扱われていたクロム酸鉛(II)又は硫酸鉛(II)の沈殿を顕微鏡観察やX線回折分析で調べた結果,次のように興味ある現象があることが分かった.鉛(II)イオンとクロム酸イオンとの反応では,安定形の単斜晶系クロム酸鉛(II)の外,条件によっては他の結晶が生成する.すなわち,酢酸アンモニウムを多量用い,中性付近で液温が高いときには未知結晶(クロム酸-鉛系化合物)が,その他の中性付近では斜方晶系クロム酸鉛(II)が同じように微粒状で生成しやすい.これらは溶液中で長く放置すると,針状の単斜晶系クロム酸鉛(II)に変わる.硫酸鉛(II)結晶の外形は生成する際の硫酸濃度や共存イオンによって様々に変化する.
  • 内海 喩, 奥谷 忠雄, 佐藤 嘉人
    1977 年 26 巻 6 号 p. 383-386
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2010/01/18
    ジャーナル フリー
    亜硫酸の溶液に過剰の臭化水素酸を加えると波長300nm付近に吸収極大を示す.この吸光度を測定することにより非常に簡易にかつ迅速正確に亜硫酸が定量できる.
    25mlのメスフラスコに亜硫酸を含む試料溶液をとり,これに7.5Nの臭化水素酸10mlを加えて水で25mlとする.この溶液の吸光度を波長300nmで水を対照に測定し,(0.2~4)×10-4Mの亜硫酸が迅速に定量できる.2×10-4Mの亜硫酸についての標準偏差パーセントは0.5%であった.鉛(II),鉄(III),水銀(II),亜硝酸イオン及びバナジン酸イオンがわずかに妨害した.一般に二酸化硫黄の吸収剤及び安定剤として用いられるスルファミン酸塩及びグリセリンは妨害しない.
  • 佐竹 正忠, 高木 靖弘
    1977 年 26 巻 6 号 p. 386-392
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2010/01/18
    ジャーナル フリー
    金属イオンと有機試薬との反応によって生ずる水に不溶性の金属錯体を高温で水溶液から融解ナフタレンに抽出し,これを放冷固化させた後,水溶液から分離乾燥し,ジメチルホルムアミドに溶かして吸光光度法によって微量金属を定量するための基礎的諸条件,すなわち最適波長,最適pH領域,試薬及びナフタレンの添加量,呈色の安定性,熟成時間などの影響について検討し,更にモル吸光係数,感度,精度をも求めた.DDTCでは銅,ビスマス及びニッケル,APDCでは銅,ビスマス及びコバルト,2-メチルオキシンでは銅,亜鉛及びニッケル,5,7-ジクロルオキシン及び5,7-ジブロムオキシンでは銅,α-ベンゾインオキシムでは銅,サリチルアルドキシムではニッケル,BPAでは鉄(III)及びバナジウム(V)が定量された.これら錯体は高温で極めて安定であって,融解ナフタレンに定量的に抽出される.抽出錯体はナフタレン及びナフタレン-ジメチルホルムアミド溶液中でも安定である.本法を原子吸光分析に適用し良好な結果を得た.
  • 栗木 武男, 大沢 敬子, 谷口 英一, 織部 秀樹, 今枝 一男
    1977 年 26 巻 6 号 p. 392-395
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2009/06/19
    ジャーナル フリー
    キャリヤーガス法による鉛,ビスマス及びそれらの化合物中の酸素の定量について実験した.有機化合物中の酸素の定量に使用されている方法では,鉛又はビスマス化合物中の酸素の定量は一部の化合物についてはできなかった。鉛及び鉛化合物中の酸素はナフタリンを使用する反応剤添加キャリヤーガス法で,ビスマス及びビスマス化合物中の酸素は炭素を使用する固体反応剤添加キャリヤーガス法でそれぞれ精度良く定量できた・鉛合金のケルメット合金及びはんだ中の酸素をそれぞれナフタリンを使用する反応剤添加キャリヤーガス法及び水素を使用する反応ガス添加キャリヤーガス法で定量した.1回の分析に必要な試料の量は化合物で数mg,金属及びケルメット合金で10mg前後,はんだで数gであり,又所要時聞は重量法で約40分間,電量法で約20分間である.
  • 薄層クロマトグラフィと液体クロマトグラフィー(第1報)
    奥村 保
    1977 年 26 巻 6 号 p. 396-401
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2009/06/19
    ジャーナル フリー
    吸着クロマトグラフィー系において,比較的分離の困難な化合物の液体クロマトグラフィー(LC)分離分析条件の設定の予知的方法として,薄層クロマトグラフィー(TLC)を利用することを検討した.12種類のステロイドの立体異性体あるいは幾何異性体のTLCにおける分離可能条件を用いてLCを行ったところ,同一溶媒系による同一溶媒強度(混合比率)ではLC分離は不十分になることを認めた.鋭敏なLC分離を得るためには,TLCの溶媒強度を弱くする必要のあることが分かった.吸着クロマトグラフィー系において,同一溶媒系によるTLCとLCの間に,分離の平行性があることを確かめた.
  • 高純度有機化合物の合成と純度測定(第11報)
    岩島 聡, 沢田 忠信, 青木 淳治
    1977 年 26 巻 6 号 p. 401-406
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2009/06/19
    ジャーナル フリー
    高純度カルバゾール主成分中に高純度アントラセン及び高純度フェナントレンを種々のモル比で含む混晶の蒸着薄膜を作成し,けい光スペクトル,けい光寿命,けい光の時間分解スペクトルを測定し,その定量法特に定量限界について検討した.
    カルバゾール中のフェナントレンは,けい光の時間分解スペクトルを用い10-6mol/molまで,けい光寿命を用い10-7mol/molまで定量できることが分かった.カルバゾール中のアントラセンは,けい光スペクトルを用い10-7mol/molまで,けい光の時間分解スペクトルを用い10-8mol/molより微量まで定量できることが分かった.
  • 定電位クーロメトリーの自動記録液体クロマトグラフィーへの応用(第8報)
    高田 芳矩, 有川 喜次郎, 武藤 義一
    1977 年 26 巻 6 号 p. 407-411
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2009/06/19
    ジャーナル フリー
    水銀錯体を使用する方法(水銀法)に代えて銅錯体を使用する金属イオンの二次電量的検出法を開発した.
    電極反応試薬には銅-ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)を用いたが,この検出法は水銀法に比べやや検出感度は劣る.しかし,再現性はよく,より安定な方法であることが分かった.銅-DTPAの簡易調製法を検討したが,硫酸銅とDTPAを当量ないし銅1%以内の少過剰にひょう量して調合するだけで検出の目的には十分であった.
    検出に対する温度,流量の影響を検討し,更に,銅-EDTAを用いる方法とも比較した.銅-DTPAによればCu2+,Zn2+,Pb2+,Co2+及びCd2+に対してほぼ100%の電解効率が得られるが,銅-EDTAは電解効率が低く検出用試薬としては不適当であることが分かった.
  • 立川 涼, 河野 公栄, 脇本 忠明
    1977 年 26 巻 6 号 p. 412-416
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2010/01/18
    ジャーナル フリー
    これまでアントラセンの分析では,共存するフェナントレンとの分離が不可能か,分離できても,極めて面倒な操作を必要とした.そこでアントラセンとフェナントレンの間にGC-ECDに対する感度に約200倍の差があること,両者の間に硫酸に対する反応性に著しい差のあることに着目して土じょう,底質中のアントラセンのGC-ECDによる簡便な分析法を組み立てた.
    試料をアルカリアルコールで加熱分解し,アントラセンを遊離させ,n-ヘキサン抽出を行う.n-ヘキサンを濃縮後フロリジルカラムクロマトグラフィーを行い,アントラセン(フェナントレンも含む)画分を得る.
    フロリジルクリンアップ後の濃縮液をGC-ECDに注入し,アントラセン+フェナントレンを定量する.次いで同一試料を硫酸処理してアントラセンを除去した試料をGC-ECDに注入してバックグラウンド値を求め両者の差よりアントラセン量を算出する.
    全行程の回収試験の結果は(91~110)%であった.
    土じょう25gを使用したとき,検出限界は5ng/g程度である.
    本法の適用例として松山平野(未耕地土じょう),愛媛県上浮穴郡大野ケ原(火山灰土じょう),瀬戸内海沿岸底質について分析した結果,ND~81ng/gの範囲で定量された.
  • 秋元 直茂, 尾崎 元昭, 穂積 啓一郎
    1977 年 26 巻 6 号 p. 417-419
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2009/06/19
    ジャーナル フリー
    Sodium ion selective glass electrode has been employed as an end-point detector in the automatic microtitration of cyanide ion with silver ion. An aliquot volume of 0.005M potassium cyanide standard solution containing 0.01M potassium hydroxide was accurately pipetted into a 50ml beaker. The pH of the solution was adjusted to 10.5 by adding 5ml of potassium carbonate-potassium bicarbonate buffer and was finally made up to 50 ml with distilled water. Automatic titration was then carried out with 0.005M silver nitrate standard solution at a delivery speed of 0.5 ml/min by using a sodium ion selective glass electrode (Corning NAS 11-18) and a double-junction SCE. Two potential jumps were observed for the formation of dicyanosilver complex and of silver cyanide precipitate. The first potential jump was much smaller than the second one but it was sharp and was easilly resognized on the recorder chart so that this inflection point can be used as an end point. The cyanide standard solution is stable for a few days in a polyethylene bottle. However, when the sample solution was delivered into a 100 ml beaker, cyanide ion was decomposed in air at a rate of 1% of the initial concentration during 10 min. In a 50 ml beaker, on the other hand, the stability was improved because the exposed area of the solution to air was reduced. The reproducible end-point was then obtained when the titration was carried out within 10 min. The statistic study of the reproducibility yielded 8(μl) as the standard deviation against 2.500 ml of the titrant.
  • 尾見 仁一, 橋本 芳一
    1977 年 26 巻 6 号 p. 419-422
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2009/06/19
    ジャーナル フリー
    Chemical procedures were studied for high recovery and reproducible separation of selenium in post-irradiation chemistry in neutron activation analysis. Distillation followed by solvent extraction was used for separation of selenium in this paper. Distillation of selenium from HCl-HBr solution containing 30 ml each of 12N HCl and 8.6N HBr in 110 ml, which enables selenium to be distilled off as volatile halides, was employed for elimination of materials that interfere solvent extraction and of almost all interfering radioactive nuclides except those of Hg, Sb, etc. produced by thermal neutron irradiation. Recovery of selenium in this distillation was (99.6±0.3)%. Selenium was then extracted with benzene from aqueous phase(12N HCl 15ml, 60% HClO4 15ml), mainly as bromide, and back extracted with dilute aqueous ammonia. Complete separation of selenium was accomplished by this procedure. Nitric acid in aqueous phase lowered the extraction efficiency, but 97% of efficiency was attained if it was below 0.3%. Gross recovery of (97.2±1.2)% was found by radioactive tracer technique. This method was applied to determination of selenium in Standard Reference Materials, Bovine Liver and W-1, and the values (1.20±1.2)ppm and 0.16ppm were obtained, respectively, while their published values were (1.1±0.1)ppm for Bovine Liver and 0.11 ppm for W-1. This method of separation can be applied to neutron activation analysis of selenium in various environmental samples.
  • トリコテセン系マイコトキシンの分析化学的研究(第2報)
    加藤 俊博, 浅部 喜博, 鈴木 政雄, 滝谷 昭司
    1977 年 26 巻 6 号 p. 422-424
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2009/06/19
    ジャーナル フリー
    Fusarenon-X and T-2 toxin easily gave a colored product by the reaction with the reagents used for detection of formaldehyde such as chromotropic acid, J acid and phenyl J acid, and also gave a fluorescent product with J acid in sulfuric acid. The color reaction of fusarenon-X with chromotropic acid, which is most widely used as the reagent for formaldehyde, was studied in order to establish a simple and rapid micro-determining method for trichothecene mycotoxins. The following standard procedure was chosen as the result of the discussion on various conditions: To a 20μl of sample ethanol solution in a micro-test tube(1.5 ml) with ground stopper, 1.0 ml of 1% (w/v) chromotropic sulfuric acid (91 v/v%) is added and the mixture is heated in a boilling water bath for 10 minutes. After cooling, the absorbance of the reaction mixture is measured at 583 nm using a microcell (light pas slengths: 10mm). The colored product was stable for few hours at room temperature. By the proposed method, fusarenon-X and T-2 toxin could be determined for (120)μg/20μl and (130)μg/20μl, respectively. For the other trichothecene mycotoxins, neosolaniol, nivalenol, tetraacetylnivalenol and HT-2 toxin were positive but trichothecin and dihydronivalenol were negative in this reaction.
  • 梅沢 喜夫, 藤原 祺多夫, 藤原 鎮男, 不破 敬一郎
    1977 年 26 巻 6 号 p. 425-426
    発行日: 1977/06/05
    公開日: 2009/06/19
    ジャーナル フリー
    Atomic absorption spectrometry in aqueous phase has been tried with 0.03M K2SO4 and 1% H2SO4 solutions of Mn2+, Fe2+, Co2+, Ni2+, Cu2+, Zn2+, Cd2+, Hg2+, Hg22+, Tl+, Ag+ and Pb2+. As means of atomization, electrolysis and chemical reduction were employed. In the case of electrolytic reduction, the spectral change was examined in situ using platinum minigrids as optically transparent electrodes or the platinum plate which was set parallel to the incident light beam. A spectrum with an intensive peak at 238nm was observed when the Hg2+ solution was electrolyzed. This absorption peak did not decrease even if the applied potential was cut off, and is identified as the spectrum of Hg22+ ions which was formed by: Hg2++e=1/2Hg22+ and/or Hg2++Hg0=Hg22+. The peak at 231 nm was also obtained with Cd2+ solution by electrolysis, which may be ascribed to Cd+. Furthermore, Tl+, Ag+ and Cu2+ gave broad absorption peaks at 240, (245, 310), and 277 nm, respectively. On the contrary, Mn2+, Co2+, Ni2+, Zn2+ and Pb2+ gave no significant change in spectra although the applied potential went up to -2.5 V. The absorption peak at 207 nm obtained by electrolysis of Zn(II) solution, which is reported by Tyson and West, was found to be identical to that of Zn(II) in excess NaOH, suggesting that this is due to the Zn(II)-hydroxo complex rather than Zn(0) species. A new doublet spectrum which has peaks at 251 and 257 nm was found immediately after adding reducing reagent, SnCl2, to Hg22+ or Hg2+ solution. This absorption decayed in 3min, and was not ascribed to SnCl2, SnCl4, or H2SO4 in aqueous solution. Therefore, it appears that the observed spectrum is responsible for the "atomic absorption" of hydrated mercury.
  • 1977 年 26 巻 6 号 p. 427
    発行日: 1977年
    公開日: 2009/06/19
    ジャーナル フリー
feedback
Top