分析化学
Print ISSN : 0525-1931
51 巻, 10 号
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報文
  • 石黒 学, 井村 久則
    2002 年 51 巻 10 号 p. 871-876
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    キラルセレクターとしてβ-シクロデキストリン (β-CD) を用いるキャピラリーゾーン電気泳動によって, ダンシル化したD,L-フェニルアラニン及びD,L-イソロイシンの光学異性体の分離を種々のpHで検討した. いずれの場合も, それぞれのダンシルアミノ酸の等電点前後のpH領域 (pH 2.5~4.5) で良好な光学異性体分離が達成されることを見いだした. ダンシル-D,L-フェニルアラニン (Dns-D,L-Phe) を用いて, 移動度のpH及びβ-CD濃度依存性を解析し, 酸解離定数とイオン化学種の電気泳動移動度, 更にDns-D,L-Pheの双性イオンと陰イオンの包接錯体生成定数を決定した. 得られた定数より, Dns-D,L-Phe双性イオンの包接錯体生成においてD,L間に大きな差が生じ, それがイオン性の平衡化学種の濃度分布に影響を与え, 光学異性体分離が達成されることを明らかにした.
  • 平木 登, 磯崎 昭徳, 長嶋 潜
    2002 年 51 巻 10 号 p. 877-881
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    C30カラムは, トリアコンチル基 (C30) を主成分とするアルキル基をシリカに化学結合させた新規な固定相である. このカラムを使用して, 無機陰イオンの逆相イオン対クロマトグラフィーに適用した. 水酸化テトラブチルアンモニウム (TBA-OH) 及びアセトニトリルを含むリン酸緩衝溶液 (pH 6.0) 移動相を用い, 紫外吸光検出器を組み合わせたICにより, 紫外吸収 (210nm) を有する6種無機陰イオン (NO2-, Br-, NO3-, SeO32-, SeO42-及びI-) の溶離挙動を調べた. 移動相組成の検討により, 6種無機陰イオンを25分以内に良好に分離定量することができた. 特に, 亜硝酸及び硝酸イオンの分離定量法について検討した. 定量範囲は0.05~50μg/mlであり, 検出限界は5.0ng/ml (S/N=3) であった. また, 検量線は相関係数0.999以上を示し, また繰り返し測定による相対標準偏差は1%未満 (n=10) と良い再現性を示した. 確立した定量法を水道水, 河川水に適用し良好な結果が得られた.
  • 江副 雅子, 佐々木 美穂, 保倉 明子, 中井 泉, 寺田 靖子, 吉永 龍起, 塚本 勝巳, 萩原 篤志
    2002 年 51 巻 10 号 p. 883-890
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    放射光蛍光X線を用いて, 動物プランクトンの一種であるシオミズツボワムシ (Brachionus plicatilis) 1個体に含まれる微量元素の2次元分析, 定量分析を行った. その結果, 4日齢単性生殖雌の2次元元素分布からは, 胃にFe, Zn, 生殖器にはFe, Zn, Cu, Ca, 頭部にMnが局所的に濃集していることが分かった. これらの元素は, 餌であるクロレラに含まれていることから, 餌を摂取することによりワムシ体内に蓄積されることがICP-MSの定量分析結果からも得られた. 放射光蛍光X線によるMn, Cu, Znの定量分析の結果は, 複数個体を用いて硝酸分解後ICP-MS測定により求めて平均化した値と同じ挙動を示した. 放射光を用いることで, ワムシ1個体の微量元素分析が可能であることが本研究により実証できた.
  • 福井 博章, 藤野 治
    2002 年 51 巻 10 号 p. 891-898
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    溶媒抽出/ICP-AESにより貝の硬組織中微量マンガン, 鉄, 銅及び亜鉛の定量法について検討した. これらの微量元素に対して, 貝殻や真珠中の多量成分カルシウムは約104~105倍と大過剰含有されているため, 測定時における影響について検討した結果, いずれの微量元素も正負の干渉を受けた. したがって, カルシウムとこれら微量元素とを測定前に分離する必要があり, ここでは溶媒抽出法を採用し, キレート試薬にはDDTCを, また抽出有機溶媒にはエステル系を用いて, これら元素の抽出挙動を詳細に検討した. その結果, pH6でクエン酸塩共存下において, いずれの元素も酢酸ヘキシルに定量的に抽出され, 逆にカルシウムは全く抽出されなかった. 本溶媒抽出法を前処理法として, 実試料貝殻や真珠中のこれら元素の定量を試みた結果, 優れた分析方法であり, また淡水産貝殻や真珠において, マンガンが高含量値であることを示すなど, 種々興味ある結果が得られた.
技術論文
ノート
  • 水木 聡, 本田 数博, 森 義仁, 佐藤 昭, 中林 誠一郎
    2002 年 51 巻 10 号 p. 907-910
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    It was made quantitatively clear that the oxidative polymerization process of aniline by S2O82- ion in a highly concentrated hydrochloric acid aqueous solution was a clock reaction. It was strongly dependent on the concentration of S2O82- ion at the start time of the clock reaction. The rate-determining process of the reaction was a one-electron transfer process from C6H5NH2 to S2O82- ion. A possibility was strongly indicated that the strong magnetic field impression effect for this electron-transfer process acted as an inhibitive effect. Moreover, it became clear that the strong magnetic field impression did not influence the formation process of polyanilin. Also, it was indicated that the formation of polyaniline was suppresed by the reaction of the aniline radical with the dissolved oxygen.
  • 和田 宏之, 上山 博幸, 脇 道典, 竹中 繁織, 高木 誠
    2002 年 51 巻 10 号 p. 911-914
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    Protein or peptide chips are expected to be valuable tools for detecting and analyzing interactions involving proteins and peptides in post-genome projects. As a preliminary study aimed at such a chip technology, a differential pulse voltammetry was successfully used to detect the electrostatic interaction between the charged chemical species on an electrode and those in the solution. Specifically, a gold electrode surface was modified through thiol chemistry by anionically-/cationically- and multi-charged peptides (peptide electrodes). The electrodes were used to detect anionically or catinonically charged ferrocene-containing species (ligands; including a peptidic derivative) in solution. Unique DPV signals due to a ferrocene redox reaction were obtained when the nature of charge on the peptide electrode matched that of the ligand in solution. The magnitude of the signal correlated with the charge of the peptide molecule on the electrode, indicating that the binding affinity of the ligands was based on an electrostatic interaction with the peptides on the electrode surface. The results as a whole indicate that ferrocene labeling can be a useful means to electrochemically detect some specific interactions taking place between peptides on an electrode surface and those in solution.
報文
  • 芹澤 知子, 包 山虎, 野村 俊明
    2002 年 51 巻 10 号 p. 915-920
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    固形せっけんの主成分であるオレイン酸ナトリウム, 更には市販の固形せっけんが完全電極分離型水晶発振子の水晶振動子上及びコラーゲンを塗布した水晶振動子上に付着する. また, 液体洗剤の主成分であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム (DBS) 及び市販の液体洗剤は水晶振動子上には付着しないがコラーゲン膜上に付着し, 水を流しても溶離せず残っていることが, 水晶発振子の振動数変化より分かった. これは, 実生活において, せっけんを使用してすすぐときに, 水で簡単にすすいだだけではせっけん成分が食器や皮膚上に残留しているかもしれないことを示唆している. そこで, 水晶振動子及びコラーゲン上へのオレイン酸ナトリウム及びDBSの付着と溶離について詳細に検討した結果, オレイン酸ナトリウムとDBSは水晶振動子上には付着しないが, 温度が高いほど又は酸性媒質中では付着しやすくなり, アルカリ性溶液中では付着しないことが分かった.
  • 宮前 裕太, 松本 剛, 吉沢 賢一, 土屋 順子
    2002 年 51 巻 10 号 p. 921-927
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    化粧品は各種界面活性剤や油剤等の混合系であり, 製品中からの界面活性剤の分析には, できるだけ前処理が簡便であり, かつ多くの界面活性剤に対して同一条件で測定可能な分析法が望まれる. 著者らは既報において, LC/MS法を用いて, 陰イオン界面活性剤と両性界面活性剤併用系における分離・定量法を開発した. 本研究では, はん用性をより高めるため, 陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤の定量法について検討し, 簡便かつ正確な簡易定量法を開発した. 非イオン界面活性剤については, 同一の分析条件の設定は困難であり, 類似分子構造ごとに最適な設定条件を設定する必要があった. 本法の応用として, 化粧品の主要剤型であるローションやクリーム等における添加回収実験を行ったところ, 回収率は95%から105%であった. また, より微量まで定量可能な分析条件を検討した結果, 個々の界面活性剤について最適な測定条件を確立することによって, 陰イオン・陽イオン・両性・非イオンのいずれの界面活性剤においてもppbレベルでの定量が可能となった.
  • 渡辺 邦洋, 野田 究, 板垣 昌幸
    2002 年 51 巻 10 号 p. 929-935
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    アゾ化合物の分解反応を利用する接触分析において生成するラジカルについて検討した. Fenton反応により生成するラジカルはFeIIによって過酸化水素より生じるとされてきたが, アゾ化合物共存下でFeIIIも過酸化水素により還元されFeIIになることによりOHラジカルを生成することを明らかにした. 方法は, 5,5-ジメチル-1-ピロリン-1-オキシド (DMPO) を利用したスピントラッピング法でESRにより行った. また, FeやMnの酸化還元による循環再生反応において生成する・O2-の確認をニトロブルーテトラゾリウム (NBT) の還元反応で行うとともに, これをスーパーオキシドディスムターゼ (SOD) によりNBTの還元反応が抑制されたことで確認した. これらの結果から, 三座配位子アゾ化合物がFe, Mnと錯体を形成することによりFenton反応を促進させ, ラジカル発生の活性化剤として作用していることを証明した. また, 実際のアゾ化合物の分解速度とラジカル発生量の関係を検討し, アゾ化合物を分解するのはFenton反応から生じるラジカルであることを示した.
  • 宮原 秀一, 薮田 泰伸, 林 靖, 堀田 栄喜, 沖野 晃俊
    2002 年 51 巻 10 号 p. 937-942
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    元素分析用途に適した高温高密度なヘリウム-ICPを生成させることを目的に, 水素添加ヘリウム-ICPを製作した. 生成したプラズマの特性を評価するため, 水素添加が発光強度, 励起温度, 回転温度, 電子密度などに与える影響を分光手法により測定した. その結果, 水素を0.05~0.09 l min-1添加することでセシウムの原子発光強度は約2倍, 塩素の原子発光強度は約1.5倍, マグネシウムのイオン発光強度は約4倍に増加し, 更に水素添加量を増大させると発光強度が徐々に低下することが明らかとなった. また, 水素を添加することで通常のヘリウムICPでは3500Kであった励起温度が4800Kに, 回転温度が2400Kから2900Kにそれぞれ上昇したが, 電子密度は約30%減少した.
  • 土屋 正彦, 志田 保夫, 小林 健一, 田嶋 光真, 大河内 正一
    2002 年 51 巻 10 号 p. 943-951
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    溶液中の化学反応などを明確に理解するためにクラスターの研究は重要であるが, 良い測定法がなかった. 液体イオン化質量分析法によれば, 液体表面に存在するクラスターの組成を測定できる. 試料導入法を改良し, 40% (v/v) エタノール水溶液について, エタノールを2~6分子含む混合クラスターイオン (C2H5OH)m(H2O)nH+を主とする質量スペクトルを得た. スペクトルから計算されるエタノール/水のモル比 (E/W) は, ベースピーク (m-n=3-18, 4-17) がそれぞれE/W=0.17, 0.24, 全イオンの平均値もE/W=0.20で溶液濃度 (E/W=0.21) とほぼ一致し, このようなクラスターの集団が液体中に存在する可能性が示された. 20% (v/v) エタノール水溶液については, 濃度よりエタノールが多い質量スペクトルしかまだ得られていないが, 蒸発の際にクラスター中のエタノール分子数は減らずに, 主として水が外れていくことが分かり, 蒸発により気相中のエタノール濃度が高くなる過程がnano-scaleで示された.
ノート
  • 内倉 和雄, 桜田 郁雄, 手塚 高, 小池 勝也
    2002 年 51 巻 10 号 p. 953-957
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    A simple method for the determination of free hydroxyproline (Hyp) and proline (Pro) in serum by HPLC with electrogenerated chemiluminescence detection using tris(2,2'-bipyridine) ruthenium (II) was developed. A serum sample was applied to a centrifugal filter (Microcon, YM-10, Millipore Co., Bedford, MA, U.S.A.) and was centrifuged (14000 rpm, 60 min, 15°C). The filtrate was injected to HPLC. The HPLC conditions were as follows: separation-eluent, 20 mM sodium acetate buffer (pH 4.6), 1 mM Cu2+, 10 mM 1-octanesulfonate-acetonitrile (99 : 1, v/v); flow rate, 0.5 ml/min; column, Capcell Pak C18 (4.6 × 150 mm, Shiseido Co., Ltd); detection-reagent solution, 0.3 mM tris(2,2'-bipyridine)ruthenium chloride, 10 mM sulfuric acid, flow rate: 0.3 ml/min, electrogenerated chemiluminescence detector, ECR-2000 (Comet Co., Ltd); controlled current oxidation as 80 μA. Calibration curves plotted the peak area versus Hyp and Pro concentrations. The assay was linear in the concentration range of 0.3∼10000 and 0.6∼5000 nmol/ml serum for Hyp and Pro, respectively. The recovery was 101% (10 nmol/ml) for Hyp and 103% (50 nmol/ml) for Pro. The intera-assay coefficient of variation was less than 5% for both Hyp and Pro in the linear concentration range. The method was successfully applied to the determination of aged human serum without prior derivatization.
  • 河原井 雅子, 白崎 俊浩, 水石 和子
    2002 年 51 巻 10 号 p. 959-964
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    A method for a highly sensitive determination of tributyltin (TBT) and triphenyltin (TPT) in seawater has been developed using GC/pulsed flame photometric detector (PFPD). After deuterated TBT and TPT, as surrogates compounds, were added in seawater, TBT and TPT were derivatized by Grignard reagent propylation. Then, derivatized TBT and TPT were extracted with hexane. PFPD showed high selective and sensitivity for the detection of propyl TBTand TPT. The minimum detection limits, defined as the signality equal to three-times the baseline noise, were 0.078 ng/ml and 0.087 ng/ml, respectively. The mean recoveries at 10 ng/l for water were 84 and 98% for TBT and TPT, respectively, and the mean relative standard deviations were 8.2 and 7.4%, respectively. PFPD made it possible to determine TBT and TPT at less than the ng l-1 level in sea water.
  • 木下 英明
    2002 年 51 巻 10 号 p. 965-968
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    The concentration of fructosamine (FSA) in serum, reflecting the level of blood glucose during two weeks, was determined by an amperometric measurement of H2O2 generated by fructosyl amino acid oxidase (FAOD) after degradation of the serum protein by proteinase K (PK) using a membrane-covered, peroxidase-entrappedand ferrocene -embedded carbon paste electrode. After 20 min degradation of 1/25 diluted serum by 10 U ml-1 PK, FSA was determined by measuring the current increase after the addition of 20 U ml-1 FAOD at pH 9. The ratio of the determined FSA concentration using the current magnitude of N-fructosyl N-Z-lysine (FZL) as a standard to that using diagonostic FSA calibrator as a standard was 0.8. The correlation coefficient between the FSA concentration determined in this method and that by a diagonostic kit based on the spectrometric measurement was 0.97 for 14 serum samples.
  • 齋藤 徹, 吉田 由紀, 松原 チヨ
    2002 年 51 巻 10 号 p. 969-971
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    Polymer-mediated extraction based on the thermoresponsive precipitation of poly(N-isopropylacrylamide) (PNIPAAm) was successfully applied to the efficient concentration (ca. 100-folds) of phthalate esters in water. With the use of 0.05 g of polymer against a 10 ml sample, the recoveries of di(2-ethylhexyl)phthalate (DEHP) and dibutylphthalate (DBP) were 98 and 82%, respectively. After extraction, μg/l-levels of DEHP and DBP in tap water, physiological saline, and mineral water samples were successfully determined by HPLC with ultra-violet spectrophotometric detection. The relative standard deviation in the determination of 39 μg/l DEHP (n=5) was 3%.
テクニカルレター
  • 岡井 貴司, 寺島 滋, 今井 登
    2002 年 51 巻 10 号 p. 973-977
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    GSJ has issued many geochemical reference materials, which have been analyzed by many researchers. According to the organization change of GSJ, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, the GSJ geochemical reference materials were charged from April 1, 2001. Therefore, the certified values have to be decided before the distribution of reference materials by collaborative analysis. In this study, collaborative analyses were carried out on the two latest GSJ geochemical reference materials JCu-1 (Copper ore) and JZn-1 (Zinc ore) in 10 laboratories. The analytical data were obtained on 9 components (TiO2, Al2O3, MnO, MgO, CaO, Na2O, K2O, T-Fe, Zn), and Cu (JCu-1) and Pb (JZn-1). ICP-AES and AAS (Na, K) were mainly used. The analytical results agreed comparatively well. In a statistical analysis, the reference values were mainly decided using the robust method. ISO typically recommends that data be submitted from no fewer than 15 laboratories for deciding the certified values; the reference values were considered to be the preliminary certified values.
  • 吉村 悦郎, Zu Dong LIU, Hicham KHODR, Robert C. HIDER
    2002 年 51 巻 10 号 p. 979-982
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    Reagents of commercially available morin contain considerable levels of impurities. Recrystallisation after silica-gel column chromatography yielded morin dihydrate with a purity of 99%. 1H NMR spectrometry indicated that the purity of commercial morin ranged from 30 to 62%. Glycosylated, oxidised and polymerised morin derivatives are the major impurities. Consistent absorption maxima can be obtained when acidified methanol is used as the solvent. Extinction coefficients of 1.59 × 104 M-1 cm-1 at 354 nm and 0.51 M-1 cm-1 at 490 nm are obtained for the purified morin reagent. It is recommended that the absorption maximum at 354 nm should be used for determination of morin concentration and that the absorption at 490 nm can be used as an index for the presence of impurities.
  • 檀崎 祐悦
    2002 年 51 巻 10 号 p. 983-988
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    For the analysis of samples by inductively coupled plasma-optical emission spectrometry (ICP-OES), dissolution of the samples is important. Classical lead assay, chlorination, fluorination and dissolution with acids are difficult for the dissolution of Ir-base alloys. Therefore, fusion with Na2O2 has been used. However, when the alloys are fused with it in a Zr crucible, the crucible is partially dissolved together with Na2O2. The dissolved Zr interferes with the measurements of analytes in the samples by spectral interferences of Zr. To dissolve the crucible as little as possible, it was fused with a mixture of 1 g of NaOH and 2 g of Na2O2; the amount of Zr dissolved was 20∼130 mg. Salts given by fusion were dissolved in HNO3-HCl. The analytes in the solution were determined by ICP-OES and the interferences of coexistent elements on the spectral intensities of analytes were corrected by sequential correction method. Good analytical results were obtained for lr-base alloy samples.
博士論文要録
  • 柏木 保人
    2002 年 51 巻 10 号 p. 989-990
    発行日: 2002/10/05
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    Selective coprecipitations of selenium species and arsenic species in complex high-salts wastewater, followed by graphite-furnace AAS, were developed. Selective separations of selenium species were based on the reductive coprecipitations on tellurium and palladium collector using hydrazinium sulfate, L-ascorbic acid and tin (II) chloride as reducing agents. In particular, the selective reductive coprecipitation of selenite in the presence of selenate was achieved on a 50∼500 μg amount of tellurium collector under 1 M HCl for 15 min boiling using L-ascorbic acid and tin (II) chloride, and was achieved on a palladium collector under 0.2 M HCl for 30 min boilng by using hydrazinium sulfate. On the other hand, the selective coprecipitation of inorganic arsenic (III,V) in the presence of organic arsenics was achieved by lanthanum hydroxide coprecipitation at pH 12 or more. Moreover, organic arsenics (dimethylarsinic acid, monometylarsonic acid and p-aminophenylarsonic acid) were quantitatively distilled as chloroarsine compounds under 0.2 M SnCl2, 2.75 M H2SO4 and 4 M HCl. The developed selective determinations of selenium species and arsenic species were satisfactorily applied to real waste water containing ppb levels of selenium and arsenic.
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