分析化学
Print ISSN : 0525-1931
21 巻, 11 号
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  • 宮前 正男, 水野 顕
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1431-1436
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    リン酸酸性の水-エタノール混合溶媒中における2,4-ジニトロフェニルヒドラジンの2段還元波(E1/2=-0.33V,-0.58V対水銀池)は,試料として加えたアルデヒドと反応してヒドラゾンの沈殿を形成することによって減少する.この還元波高の減少値は,2,4-ジニトロフェニルヒドラジン濃度15.14×10-4M,リン酸濃度0.81M,エチルアルール濃度30%で最大となり,かつ試料中のアルデヒド量と比例する.アクロレイン,アセトアルデヒドおよびホルムアルデヒドなど揮発性試料の場合はあらかじめ用意した15.14×10-4Mの試薬溶液と混合して120分間以上,0℃の水浴中に保ってときどき振り混ぜ沈殿を完結させると室温で数日間放置しても逃散することはない.この測定液をろ過後,もしくは上澄液をとって,一定温度でポーラログラムをとった場合,2,4-ジニトロフェニルヒドラジンの波高減少値から0.70~9.90×10-4Mの濃度範囲で定量できる.また,それぞれのアルデヒドの検量線のこう配が等しいため,2種以上のアルデヒドを含む混合試料についてはその全モル濃度が求められる.三者アルデヒド混合物を種々の割合で含む試料液の測定値の誤差は±1.3%であり,アクロレイン,アセトアルデヒドおよびホルムアルデヒドをそれぞれ0.56×10-4M,4.51×10-4Mおよび1.41×10-4Mを含む測定液を別々に調製し,測定した5回の定量値の誤差は±0.18%であった.
  • 混合固定相によるガスクロマトグラフィーに関する研究(第14報)
    三戸岡 憑之
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1437-1446
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    極性の異なった固定相液の充てん剤2種類を任意の割合で混合した組成の異なる通常の単一流路カラム,またはこれらを並列に組み合わせ,1成分の保持に関して複数個の情報が同時に得られるようにくふうした多流路カラムを用いた充てん剤混合法ガスクロマトグラフィーによるピークの定性確認法を検討した.その結果,全流路でのn-パラフィンの保持時間が一致するように流路ごとにキャリヤーガス流量を調整した多流路カラムを用いれば,単一流路カラムよりも,各ピークの保持時間から保持指標と固定相混合組成(液相の重量分率)の関係を示す直線のこう配と切片を容易に知ることができ,またこのこう配と切片の積が分子の大きさに関係なく化合物タイプのみによって決まるので,これにより不明ピークを同定できることがわかった.この積を化合物指標と呼んだ.また低極性側液相にシリコンラバーを用いた混合系の切片あるいはこの液相の単一カラムにおける保持指標から成分の沸点を約±10℃の誤差で推定でき,さらに切片は分子の大きさにも関係するので,これが同定に有効な情報の一つになることが明らかになった.この方法を市販試薬中の不純物の同定に適用したところ,微量成分でも保持挙動の追跡が容易で定性確認が可能なことがわかった.
  • 混合固定相によるガスクロマトグラフィーに関する研究(第15報)
    三戸岡 憑之
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1447-1456
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    混合固定相法ガスクロマトグラフィーによる石油ナフサ留分中のC5~C8飽和炭化水素68成分の分離を目的に,スクアラン(SQ),マレイン酸ジブチル(DBM),ジプロピレングリコール(DPG),およびSQ/DBM混合液を塗布した毛管カラムにおける各成分の保持挙動を調べた.その結果,SQ/DBM混合系において各成分の保持指標と混合組成の間に直線関係のなりたつことが確認された.そしてこの関係を各成分について示した図からSQ 0.05/DBM 0.95においてほとんどの成分を分離しうることが予測されたので,実際にこの組成のカラムを調製して分析に用いたところ,53成分を分離できることがわかった.
    また,飽和炭化水素の保持指標の実測値と理想値(蒸気圧指標)との差ΔIn-パラフィンを基準にした各成分の分子容比に反比例することが明らかになり,ΔIが分子の大きさに基づいた溶質保持に対するエントロピー効果によって決まることが考察された.この関係を利用して任意成分の保持指標を推定してみたところ,推定値と実測値との差の標準偏差は2~5保持指標単位であって,推定値と実測値がよく一致することがわかった.
  • 微量金属のけい光X線分析に関する研究(第2報)
    田中 英樹, 森口 祐三, 山本 正, 橋詰 源蔵
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1456-1462
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    河川や海域の底質スラッジ中の金属類の定量をけい光X線分析法で検討した.試料の基質の相違によって,測定されるけい光X線強度は変動するので,これにともなう補正が必要である.被測定元素のけい光X線のピーク強度とそれに近いバックグラウンド中の適当に選ばれた散乱線の強度は基質や他の含有金属類により同様の吸収・励起効果を受けることが期待され,両者の比をとることによって補正することを検討した.銅,亜鉛,鉛,クロム,ヒ素の分析に好適な散乱線を選択することにより1~1000ppmの範囲の検量線が得られた.スラッジ中の銅のくりかえし分析で,本法と原子吸光法による平均値(x)および標準偏差(s)を比較した結果,前者はx=345ppm, s= 5.25ppmであり,後者はx=346ppm, s=10.95ppmであった.その他の金属類の定量においても同様な結果が得られ,本法によるマトリックス効果の補正は良好であった.さらに,他の分析法に比べて試料の前処理操作の簡易性,迅速性はすぐれており,ほとんどもとの性質を失わずに分析できる点から精度的にも良好な分析法といいうる.
  • 硝酸銀,硝酸鉛,硫化ナトリウム溶液による沈殿滴定とアンモニウム化合物の中和滴定
    発田 襄
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1463-1470
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    測定用ガラス電極を指示電極として次の電位差滴定を行なうとき,試料溶液中にアセトン,エタノールなどを適当量混合しておくと,いずれも当量点近くでガラス電極電位(見かけのpH)が著しく変化し,これによっておのおのの終点を明確に決定することができる.(1)チオシアン酸塩,ヘキサシアノ鉄(III)酸塩の銀滴定.(2)ヘキサシアノ鉄(II)酸塩,リン酸塩の硝酸鉛による滴定.(3)各種重金属イオンの硫化ナトリウムによる滴定.(4)各種アンモニウムイオンの水酸化ナトリウムによる中和滴定.
    なお,このpH変化の機構を解釈するため,水に対するアセトン混合比を広い範囲に変えて見かけのpHを各種物質について測定したところ,アセトン混合比が増すにつれていわゆるカチオン酸および分子塩基(アンモニア)では見かけのpHが低くなり,分子酸およびアニオン性塩基では逆に高くなることを見いだした.
  • 松下 秀鶴, 江角 凱夫, 鈴木 彰, 半田 隆
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1471-1478
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    コールタール中の多環芳香族炭化水素に対する分析法について研究した.その結果,コールタール中の多環芳香族炭化水素の液相分配法による抽出→抽出物の二層二次元薄層クロマトグラフィーによる分離→各分離スポット抽出物の分光けい光分析の手続きからなる分析法を見いだした.
    本分析法をコールタールに適用した結果,93種の多環芳香族炭化水素類の存在を薄層クロマトグラフィーにより認め,そのうち,24種を分光けい光分析法により同定した.また,同定物質の中に,発がん性物質が10種含まれていることがわかった.
    このほか,コールタール中に含まれる13種の多環芳香族炭化水素の定量を行なった.その結果,たとえば発がん性を有するベンゾ(a)ピレンは7400ppm,ジベンゾ(a, h)ピレンは120ppm,ジベンゾ(a, i)ピレンは270ppmときわめて多量存在することがわかった.
  • 荒木 忠義, 田村 英夫, 穂積 啓一郎
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1479-1485
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    有機酸素定量分析の迅速自動化をはかる目的で,携帯用簡易形非分散赤外計を炭水窒素自動分析計CHNコーダーの機構に結合し,試料熱分解ガスを白金炭素粒に接触させて得られる一酸化炭素を定量ボンプに吸引したのち,赤外計に押し出して,赤外計の応答を自動記録させた.定量ポンプ内における一酸化炭素のmol/vol濃度は気圧および温度に関係なく一定であり,気圧補正も温度補正も不要であるが,簡易形赤外計を室温で作動させたとき,定量ポンプとの温度差の変動はガスの収縮,膨張にともなう検出感度の変化を与え,試料中の酸素量800μgのとき,1℃の変動は4μgの誤差を与える.赤外計の検出器を取り出し,定量ポンプと同一の恒温そうに収容することでこの誤差は消去できるが,なお検出器の温度変化は光源フィラメント温度,振動コンデンサーの作動条件などに微妙な影響を与え,実測によると1℃あたり20μgの変化を記録した.有機定量分析の要求精度から算定すると検出器,ポンプを収容する恒温そうは±0.1℃以上の精密制御が必要である.なお,簡易形赤外計は低出力レベルでの直線性がなく,ベールの法則からはずれてややS字形の出力特性を有するが,湾曲の反転域でかなりよい直線性が得られ,この部分を検量に利用することで酸素量と応答出力を比例させ,計算処理をきわめて簡単とした.本装置は1分析あたり13分で連続自動記録が可能であり,分析誤差の不偏分散平方根として0.18(%)が得られた.
  • 中根 正典, 石川 博, 三宅 義造
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1485-1490
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    14MeV速中性子を用いる放射化分析において,中性子束の時間的変動に基づく分析精度の低下を改善する目的で,内標準を用いるケイ素の定量についての基礎条件の検討を行なった.
    内標準としては,目的元素から生成する核種の半減期にほぼ等しく,しかも,放出するγ線のエネルギーが異なっていることが必要条件であるが,ケイ素の定量においてはバリウムがその条件をそなえていることを実験的に確認した.また,照射時間,計数時間などの実験条件の若干の変化によっても,内標準として有効に使用できることを明らかにした.
    ケイ素より生成する28Alの放射能の,内標準より生成する137mBaの放射能に対する比をとることにより,中性子束変動の影響を受けることなく,ケイ素量0~350mgの範囲で,変動係数3%以下と,精度を著しく改善することができた.
    この方法を,有機ケイ素化合物中のケイ素の定量に応用し,満足すべき結果を得,内標準を用いるケイ素の放射化分析が迅速非破壊法として有用であることを確認した.
  • 秋元 直茂, 穂積 啓一郎
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1490-1497
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    直接電位差法により,微量のナトリウムを精密に定量する目的で新しい迅速応答性ナトリウムイオン選択性ガラス電極(Orion model 94-11A)の動作特性について検討した.応答速度に関しては他の市販品に比べやや良好であるが,むしろ構造上の特長として静電しゃへい効果が著しくすぐれており,このため測定値の再現性がよい点で精密測定に有利な条件を備えている.Nernst応答は[Na+]=10-1~10-4Mの範囲においてよい直線性を保っているが,10-4M以下ではかなり湾曲が著しくなる.微量分析に適合した濃度範囲10-3~10-4Mでは,測定値の回帰直線からのばらつきとしてσ=0.002(pNa)が得られた.本法をフラスコ燃焼に応用し,有機試料中のナトリウムの定量を試みたところ,白金網バスケットを試料ホルダーに用いる形式のものではナトリウムの白金への浸透により低い分析値を与え,石英ホルダーを用いることで解決できた.この方法で分析誤差のばらつきとしてσ=0.13(%)が得られた.
  • 生体内における無機成分の研究(第17報)
    太田 直一, 戸村 健児, 久米 芳子, 佐々木 和以, 中田 清志, 甲斐 純男, 寺井 稔, 堀内 公子
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1498-1504
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    硫硝酸と過マンガン酸カリウムにより湿式酸化した生物試料の分解液のように,多量のマンガン(II)を含む溶液中の微量のカドミウム(II)を,1-(2-ピリジルアゾ)-2-ナフトール(PAN)により吸光光度定量する際の妨害イオンの分離条件を,トレーサーとGe(Li)検出器を用いγスペクトロメトリーにより検討した.
    マンガン(II)からは硫化物との共沈{捕集剤は硫化アンチモン(III)など}により分離し,銅(II)をTTA錯体としてクロロホルムで抽出除去したのち,チオシアナト錯体としてクロロホルムにより抽出{水銀(II)などと分離},酒石酸カリウムナトリウムの存在でPAN錯体としてクロロホルム中に抽出し,吸光光度定量することができた.生物試料の酸分解液に115Cdトレーサーを加えて求めたカドミウム(II)の本法による回収率は91±2%であった.
  • 黒羽 敏明, 渋谷 晟二
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1505-1510
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    ジエチルジチオカルバミン酸錯塩について,抽出後の選択性を高める方法として,酸およびアルカリによる逆抽出を検討した.
    20元素のジエチルジチオカルバミン酸錯塩をクロロホルムで抽出したのち,有機相を0.5~4N硝酸,1~6N塩酸および0.5~5N水酸化ナトリウム溶液で逆抽出し,このときの各成分の挙動を調べた.各成分の逆抽出率は,吸光度を直接測定するか,銅置換法およびビスマス置換法によるか,有機相を蒸発したのち定量するなどしてそれぞれ有機相中の残存量として求めた.
    逆抽出されない元素には,硝酸逆抽出の場合は,コバルト(4N),水銀およびインジウム(0.5N)が,塩酸の場合は,コバルト,銅,ニッケル(6N),鉄(3N),水銀,インジウム,鉛(2N)が,水酸化ナトリウム溶液の場合は,銀,コバルト,銅,水銀,ニッケル(5N)およびテルル(1N)などがあった.
    鉄カルバメートは塩酸逆抽出により吸収の変化が起こり,色が暗かっ色から緑色に変わった.
  • ゴロイド滴定法の基礎的研究(第1報)
    桐栄 恭二, 河田 清
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1510-1515
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    コロイド滴定法は電解質コロイドを滴定する方法である。合成および天然高分子コロイドは主として負コロイドであるが,これに過剰の正コロイドのメチルグリコールキトサン(MGch)またはグリコールキトサン(Gch)を加えてその過剰分を負コロイドのポリビニル硫酸カリウム(PVSK)で滴定するのであるが,MGchまたはGchよりもすぐれた正コロイド試薬としてCat-Flocを見いだした.またPVSKの力価を定める標準物質としてゼフィラミンを見いだした.正コロイド試薬としてCat-Floc,負コロイド滴定試薬としてPVSK,指示薬としてトルイジンブルーを用いて多くの正コロイド,負コロイド溶液を正確に滴定できることを示した.
  • 小松 将博, 垣山 仁夫
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1516-1518
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    A handy-type anodic stripping polarograph which has only basic circuit of polarograph was presented for an ultra trace analysis of metal ion. The schematic diagram was given in Fig. 1. Its sweep rate driven by a synchronous motor and gear-head was 15 sec/full span. Limit switches were attached to both sides of a potentiometer and load resistors were 2 kΩ, 5 kΩ and 10 kΩ. A recoder chart speed was 60 cm/min and a full-scale was 10 mV for 25 cm.
    The wave height of cadmium was linearly proportional to 0.0010.01 ppm for 10 min pre-electrolysis and 0.010.1 ppm for 2 min pre-electrolysis. The standard deviation was 5% for 0.08 ppm Cd in 0.2 M KCl at 10 measurements. This handy-type anodic stripping polarograph was applied to the determination of Cd in mine water. These results obtained with this anodic stripping polarograph were in good agreements with that obtained with atomic absorption spectroscopy.
  • 石田 宏二, 宮崎 三弘
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1518-1520
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    Thin-layer chromatographic behavior of 45 metal ions on microcrystalline cellulose(Avicel SF) has been surveyed in ether-14 M nitric acid media. Rf values were measured as a function of the solvent volume ratio. The more than a half of the tested metal ions, which was not extracted from nitric acid solution into ether, remained at the starting points regardless of the solvent volume ratio, while several ions, gold(III), rhenium(VII), tin(IV), and uranium(VI), which were well extracted, showed high Rf values. The others, possessing some extent of the possibilities of the extraction, exhibited increased Rf values with decreasing the solvent volume ratio. It can be expected that this rise of the Rf values suggests an increase of the abundance of the species available for the extraction. Inspection of Rf values of metal ions allowed many useful separations like mercury (II)-cadmium, thorium-zirconium-lanthanum, gold (III)-palladium (II)-platinum(IV), which had been difficult in both paper chromatography and cellulose thin-layer chromatography using ether-nitric acid media. These were easily achieved by using ether-14 M nitric acid (1: 1, v/v) as a developing solvent.
  • 農薬および関連化合物の分析に関する研究(第22報)
    村野 敦, 北原 一
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1520-1522
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    Separation and determination of ring substituted furfural diethyl acetal derivatives have been carried out by gas chromatography (GC). Diethyl acetal derivatives of furfurals seemed to decompose on the usual columns of GC and their peaks were not detected. But, when sodium tetraborate or phosphate buffer component between pH 7.5 and 10.5 was coated on the supporter and DEGS was used as a liquid phase, fine chromatograms of acetals were obtained and they were separated from parent furfurals and other acetals. Acetals used for experiments were furfural diethyl acetal, 5-chloromethylfurfural diethyl acetal, 5-ethoxymethylfurfural diethyl acetal and 5-propagylfurfural diethyl acetal. GC operating conditions were as follows. Apparatus: Yanagimoto GCG-550 with FID; column: glass, 1.5 m in length and 3 mm in diameter; column packing: 6080 mesh, acid-washed and silanized Chromosorb W coated with 3 % sodium tetraborate and 10% DEGS; column temperature: 130°C; carrier: nitrogen, 15 ml/min.
  • テトラブロムフルオレセインエチルエステル法
    星野 正徳, 辻 章夫
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1523
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    スルホンフタレイン系色素を用いる第3級アミンや第4級アンモニウム塩の比色定量法が多く報告されている.
    プロムチモールブルーやプロムクレゾールグリーン,プロムフェノールブルーなどのスルホンフタレイン系色素はpH依存性が大きいことが指摘されていたが,坪内はテトラブロムフェノールフタレインエチルエステル(TBPE)を用いて第4級アンモニウム塩の比色定量法を報告している.この方法は親水性基であるカルボン酸をエステル化することによって,pH依存性が小さくなっている.著者らは,さきに発けい光性のテトラブロムスルホンフルオレセイン(TBSF)を用いる塩酸アミトリプチリンなどの長い側鎖を有する第2級アミンや第3級アミンのけい光定量法を報告したが,さらに,発けい光性のテトラブロムフルオレセインエチルエステルを用いる第4級アンモニウム塩のけい光定量法を確立した.
    本定量法は,神経節しゃ断剤として使われている臭化テトラエチルアンモニウムを用い種々の実験条件の検討を行ない,次の操作法を確立した.
    臭化テトラエチルアンモニウム(0.5~4μg/ml)水溶液1mlを試験管にとり,これにホウ酸-炭酸ナトリウム緩衝液(pH10.0)2.5mlとTBFEエタノール溶液(250μg/ml)0.2mlを加えよく混ぜたのち,1,2-ジクロルエタン5mlを加えてじゅうぶん振り混ぜる.澄明後,上層の水相を除去し,有機相4mlをとり,日立けい光分光光度計Model MPF2A型を用いて励起波長543nm,けい光波長562nmでけい光強度を測定する.測定にさきだち,TBFEエタノール標準溶液(3μg/ml)でけい光強度を0~100%に調整しておく.その検量線は直線性を示す.
    本けい光定量法の共存物質の検討を行なったところ,塩酸チアミン,アスコルビン酸,アンチピリン,アミノ酸,尿素,尿酸,グルコースでは,モル比で100~200倍加えても影響はなかった.本けい光定量法は,TBPEを用いる比色定量法より感度が高く,生体共存物質の妨害も少ないことから尿や血液中の微量定量法に適用できる.
  • D. S. Russell
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1524-1529
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
  • 2・1 無機ガスの安全対策
    小林 義隆
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1530-1539
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
  • 牧村 博之, 山本 〓誠
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1540-1551
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2010/02/15
    ジャーナル フリー
  • 左右田 礼典
    1972 年 21 巻 11 号 p. 1551-1564
    発行日: 1972/11/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
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