巻号一覧
14 巻, 12 号
選択された号の論文の37件中1～37を表示しています
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今野 重久, 永島 眷, 阿部 文男, 浅田 栄一1965 年 14 巻 12 号 p. 1093-1100
発行日: 1965/12/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリーケイ光X線分析法による板ガラスおよびその原料の迅速分析について検討し,クロム対陰極のX線管球を使用することによって,ほぼ実用化しうる見通しを得た.すなわち分析精度は,板ガラス中の二酸化ケイ素でσ=0.06%(化学分析法ではσ=0.05%),酸化マグネシウムでσ=0.06%(σ=0.3%),原料では,苦灰石中の酸化マグネシウムでσ=0.09%,酸化カルシウムでσ=0.08%,ケイ砂中の二酸化ケイ素でσ=0.10%(σ=0.10%),酸化アルミニウムでσ=0.03%(σ=0.03%)などである.
また,従来あまり検討が行なわれなかったナトリウムのケイ光X線分析について,板ガラスについて試験し,σ=0.1%(σ=0.04%)程度の値を得ることができた.
なお,長石質原料中の酸化アルミニウムの分析では,マトリックスの相違による影響の大きいことが認められ,検討の必要が指摘された.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1162K) -
浅田 栄一, 安達 孝明1965 年 14 巻 12 号 p. 1100-1104
発行日: 1965/12/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリー鉄板上の亜鉛メッキ,カドミウムメッキ,スズメッキの厚さを,下地のケイ光X線FeKαを計測することによって測定する方法について検討した.
その結果,これらの試料では,一次X線のメッキ層による吸収効果はほぼ無視することができ,それゆえ,FeKαのメッキ層による質量吸収係数,ケイ光X線の取り出し角およびメッキ金属の密度が既知であれば,純鉄板のFeKαの強度とメッキ試料のFeKαの強度値とから,標準試料と比較することなしにメヅキ層の厚さがほぼ推定できるものと結論された.
なお,さらに精度を高めるためには,一次X線の吸収・励起効果について考察を深める必要がある.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (889K) -
亀本 雄一郎, 山岸 滋1965 年 14 巻 12 号 p. 1104-1109
発行日: 1965/12/05
公開日: 2009/06/30
ジャーナル フリー市販の分光光電光度装置と組み合わせて,1000℃までの温度で融解塩の吸収スペクトルを測定しうるアタッチメントを試作した.
光源部を移動して,アタッチメントを光源とモノクロメーターの間に設置した.このアタッチメントは気密な外箱と炉心部よりなり,炉心部に2個の石英セルをセットすることができる.この炉心部はステンレス鋼製のボールおよびボール受けにより,しゅう動可能な構造となっており,外箱の外部より石英セルを交互に光路に入れることができる.
塩化カリウム-塩化リチウム共融混合物中の2価および1価の銅の吸収スペクトルを500℃で測定した.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (988K) -
吉田 仁志, 多賀 光彦, 蟇目 清一郎1965 年 14 巻 12 号 p. 1109-1113
発行日: 1965/12/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリー酸性溶液中でセレン(IV)はビスムチオールIIと反応し,クロロホルムに抽出可能な黄色錯体を形成する.この事実を利用する微量のセレンの定量を試みた.
セレンを含む塩酸溶液(3N)19mlに,0.1%試薬溶液1mlを加え,10mlのクロロホルムで抽出する.pH7.5の緩衝液で過剰試薬を水層にもどしたのち,セレン錯体の吸光度をその極大吸収波長330mμで測定する.
セレン0.5～20μg/10mlの濃度範囲で検量線はベールの法則に従う.330mμにおけるSandellの表示による感度は0.0025μg/cm2である.ヒ素(V),銅(II),水銀(II),パラジウム(II),テルル(IV)の共存は妨害となる.連続変化法による抽出錯体の組成は,セレン:試薬=1:4である.
また,ビスムチオールIIは一塩基酸として行動し,5N塩酸以上では320mμ(RH型)に,0.5N塩酸～pH9では335mμ(R-型)に極大吸収波長をもつことを認めた.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (846K) -
橋谷 博, 武藤 博1965 年 14 巻 12 号 p. 1114-1119
発行日: 1965/12/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリー従来から酸化ウラン中のこん跡フッ素の分離に用いられている溶解-蒸留法やpyrohydrolysisのは迅速性にかけ,また凝縮液のために液量が増すなどの欠点があった.
著者らはPowellらのpyrolysisのを酸化ウラン中のこん跡フッ素の定量的な分離に適用すべく諸条件を検討するとともに,フッ素の定量にはアリザリンコンプレクソン(1,2-dihydroxyanthraquinone-3-yl-methylamine-NN-diacetic acid,以下ALCと略説)光度法を用い,満足すべき分析法を確立しえた.
3～30μgのフッ素を含む10gまでの試料を3gの粉末三酸化タングステンと混ぜ,白金ボートにとる.毎分1.6lの流速で水を飽和した酸素ガスを通じながら,石英反応管内で850℃に15分間加熱する.発生したフッ化水素酸は15mlの捕集液に吸収させる.25mlのメスフラスコに移し,ランタン-ALC混成試薬溶液8mlを加えたのち定容とする.30分間放置後ブランクを対照に複合錯体の620mμにおける吸光度を測定する.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1256K) -
石井 羊子1965 年 14 巻 12 号 p. 1120-1127
発行日: 1965/12/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリーケイ光X線分析法を利用して,粘土の主成分である酸化ケイ素,酸化アルミニウム,酸化鉄,酸化マグネシウムの分析を行なった.まず,上記4成分系調合試料によりマトリックスの変動によるスペクトル線強度の変化を調べ,FeKα,SiKαにはBeattieらの式があてはまること,AIKαに対するケイ素の励起効果,および酸化ケイ素の含有量が60%以上では,AIKα強度は酸化ケイ素の含有量によらず大体一定となること,MgKαに対する分光結晶ADPのリンの影響などを確認した.粘土試料としては,産地が異なり,鉱物学的性状もさまざまな粘土質土壌をそのまま成型して測定に供し,前処理は行なわなかった.測定結果は,酸化鉄(0.5～16%),酸化ケイ素(30～70%),酸化アルミニウム(10～37%),酸化マグネシウム(0.5～21%)などについて,化学分析値に対する標準偏差は,それぞれ0.46%,1.12%,0.64%,0.53%であった.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1271K) -
水中の超微量成分の定量(第3報)園 欣弥, 光上 義道, 中島 辰夫, 渡辺 寛人1965 年 14 巻 12 号 p. 1127-1133
発行日: 1965/12/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリージエチルジチオカルバミン酸カドミウムのクロロホルム溶液を用いて銅(II)を抽出し,高圧ボイラーなどの用水中に存在する超微量銅の比色定量を行なった.
定量操作は次のとおりである.試水400mlを分液ロートにとり,これに酢酸ナトリウムと塩酸からなる緩衝溶液10ml,1Mクエン酸溶液10mlを加える.次に1mlが17μgの銅に相当するジエチルジチオカルバミン酸カドミウムのクロロホルム溶液20mlを加え,3分間振とうする.2分間静置後クロロホルム相を分離し,2mlのエタノールがはいった定容フラスコに移して純クロロホルムで25mlとする.波長435mμ,50mmのセルを用いて吸光度を測定する.鉄(II)の妨害はクエン酸でマスクできる.銅濃度をX(ppb),吸光度をYとして回帰直線を求めX=44.420Y+0.045を得た.銅標準溶液を用いて検討した結果では銅濃度1ppbにおける95%信頼限界の範囲は100±0.29ppbである.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1127K) -
ピリジン2置換体の分析試薬としての研究(第3報)杉井 篤, 団 素子, 井上 暘子, 中村 紘子1965 年 14 巻 12 号 p. 1133-1137
発行日: 1965/12/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリー2-ピリジンアルダジンは鉄(II)と反応して2種類の錯体を生成することが報告されているが,ヒドロキシルアミンの共存下ではさらに感度が高く安定なとう赤色錯体が生成することを見いだしたので,これを鉄(II)の吸光光度定量に応用するための諸条件を検討した.pH4.2でヒドロキシルアミンの共存下で生成する錯体の吸光度を480mμの波長を用いて測定することにより0.1～2ppmの鉄(II)が定量可能である.
2-ピリジンアルダジンと鉄(II)との反応につき,各種還元剤の影響を検討にた結果,ヒドロキシルアミンの共存下でとう赤色の安定な可溶性錯体を生成することを見いだしたので,これを吸光光度定量用試薬として利用するための条件を求めた.硫酸ヒドロキシルアミンを加え,pH4.2に調製後20分以上放置したのち,480mμにおける吸光度を測定して作成した検量線は0.1～2ppmの範囲では直線関係を有する.また共存イオンの影響を検討にた結果,銀,アルミニウム,バリウム,カルシウム,マグネシウム,亜鉛,青酸,酒石酸,クエン酸,リン酸は100倍量,ビスマス,鉛,ストロンチウムは30倍量,第一水銀,第二水銀は20倍量,銅,モリブデン酸,ニッケルは10倍量,シュウ酸は5倍量以下の存在ならば妨害しない.しかし,コバルトのみは著しく妨害するので共存は許されない.
この2-ピリジンアルダジン法では鉄1ppmの吸光度は0.150(10mmセル)であり,感度はチオシアネート法より高く,2,2'-ジピリジル法にほぼ等しいが,1,10-フェナントロリン法より少し低い.しかし試薬ならびに呈色体は安定であり,共存イオンの影響も比較的少ないため,こん跡成分の定量用試薬として実用性があると思われる.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (755K) -
純鉄中の極微量不純物分析法(第4報)神森 大彦, 小野 昭紘1965 年 14 巻 12 号 p. 1137-1140
発行日: 1965/12/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリー純鉄中の極微量クロムの定量には,従来のジフェニルカルバジット吸光光度法では感度が不足であったので,新たに溶媒抽出後吸光度をはかる方法を検討した.試料を酸で分解し,メチルイソブチルケトン(以下MIBK と略記)+酢酸アミル抽出して鉄を除き,クロムを6価とし,ジフェニルカルバジットを加えて呈色させたのち,5N硫酸酸性とし塩析剤を加え,イソアミルアルコールでクロム錯体を抽出して波長543mμ 付近における吸光度をはかる方法で,0.05～5μgのクロムを約1時間で定量できた.鉄鋼中に普通に含まれる20元素は10倍量が共存しても,その影響は無視できた.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (730K) -
大西 寛, 樋田 行雄1965 年 14 巻 12 号 p. 1141-1146
発行日: 1965/12/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリーアルセナゾIII はウランに対する高感度の比色試薬であるが,トリウムおよびジルコニウムも同様に反応する.また,発色前のウラン(VI)の還元についても問題があることが報告されている.著者らは亜鉛による還元を検討し,よい結果を得た.トリウムおよびジルコニウムからウランを分離するために,5M塩酸溶液からトリイソオクチルアミン(以下,TIOAと略記)のキシレン溶液によりウランを抽出し,次に0.5M塩酸でウランを逆抽出した.この抽出,逆抽出をもう1回くり返した.水相を蒸発乾固後残分を塩酸に溶解し,亜鉛を加えウランを還元した.伴ってくる可能性のある少量のジルコニウムをシュウ酸でマスクし,アルセナゾIII を加え発色,吸光度を測定した.この方法によって,トリウムまたはジルコニウム10mg の共存において,ウラン20μg を正確に定量することができた.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1028K) -
林 謙次郎, 緒方 敏夫1965 年 14 巻 12 号 p. 1146-1149
発行日: 1965/12/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリー展開剤として,メチルイソブチルケトン(MIBK),酢酸エチル,酢酸n-ブチル,2N塩酸飽和n-ブタノール,アセトンを用い,酸化状態の異なるテルル,セレン,クロムの相互分離およびこれら元素間の分離,定性の可能性を検討した.MIBK,酢酸エチル・酢酸n-ブチルにより酸化状態の異なるテルル,セレン,クロムの分離が可能であった.また,テルル(IV) の6N塩酸溶液およびテルル (IV)を6N塩酸溶液からMIBKに抽出したものを試料とし,MIBKまたはアセトンで展開を試みた結果.2～3の移動帯に分離された.塩酸溶液を水相にMIBKを有機相としたテルル(IV)の溶媒抽出系では,このことから少なくとも2～3のテルル(IV)の化学種が両相に存在していることを確かめた.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (674K) -
ジエチルジチオカルバミン酸抽出分離・2-メチルオキシン発色本島 健次, 田村 則1965 年 14 巻 12 号 p. 1150-1153
発行日: 1965/12/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリージエチルジチオカルバミン酸(DDTC) 錯塩抽出分離,2-メチルオキシン発色によるベリリウム中の微量マンガンの光度定量法を検討した.マンガンをDDTC-ベンゼン抽出法で分離したのち,ベンゼン相中で直接2-メチルオキシン錯塩にかえ光度定量する.試料を溶解し,あらかじめオキシン抽出法で鉄などを除いたあと,pH7.5～9.5でマンガン-DDTC 錯塩を抽出する.有機相に2-メチルオキシンを加え,0.1N水酸化ナトリウム溶液と振り混ぜ,マンガンを2-メチルオキシン錯塩にかえる.抽出液の400mμにおける吸光度を測定しマンガンを定量する.有機相中のマンガン・2-メチルオキシン錯塩の吸光係数はDDTC 錯塩のそれよりも約2.5倍大きく,したがって感度を高めることができ,ベリリウム1g中の2μgまでのマンガンを定量することができる.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (716K) -
木下 省三郎1965 年 14 巻 12 号 p. 1154-1156
発行日: 1965/12/05
公開日: 2009/06/30
ジャーナル フリーダイカスト用亜鉛合金(第2種)中のアルミニウムの標準分析法としては,重量法および容量法(EDTA滴定法)があるが,いずれも前処理操作に時間と熟練を要する.また発光分光分析法は迅速性に富むが,目的精度を保つためには慎重な操作を要するので,化学分析法で迅速に分析する方法について試みた.すなわち,1試料溶液から2個の溶液を分取し,一方はアルミニウムと亜鉛合量を,他方はアルミニウムをフッ化アンモニウムでマスクして亜鉛を,それぞれEDTAの標準溶液で滴定し,両者の差からアルミニウム含有量を求める方法である.この場合,滴定前にあらかじめ一定濃度のEDTA溶液を一定量加え,合金の主成分である亜鉛の大部分と反応させ,その残余について希薄なEDTA標準溶液で滴定する方法を採用した.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (537K) -
純鉄中の極微量不純物分析法の研究(第5報)神森 大彦, 小野 昭紘1965 年 14 巻 12 号 p. 1156-1158
発行日: 1965/12/05
公開日: 2009/06/30
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純鉄中の極微量不純物分析法の研究(第6報)神森 大彦, 小野 昭紘1965 年 14 巻 12 号 p. 1158-1161
発行日: 1965/12/05
公開日: 2010/02/16
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千葉 盛人1965 年 14 巻 12 号 p. 1161-1163
発行日: 1965/12/05
公開日: 2009/06/30
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荒木 峻1965 年 14 巻 12 号 p. 1163-1164
発行日: 1965/12/05
公開日: 2009/06/30
ジャーナル フリー鉱石・岩石中に含まれるストロンチウムの同位体(M/e84, 86, 87, 88)を表面電離型イオン源を用いて測定するに際し,ルビジウム共存のままではそのスペクトル(M/e 85, 87)が重複するので,あらかじめ完全分離しておく必要がある.そのためには従来イオン交換樹脂が用いられているが,長時間を要する欠点がある.そこで,迅速簡易な方法としてリン酸ジルコニウムカラムによる分離を試みた.この方法によれば,カラムの予備処理を含めて,約30分でルビジウムを除去することができる.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (324K) -
田中 克1965 年 14 巻 12 号 p. 1165-1166
発行日: 1965/12/05
公開日: 2009/06/30
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井村 信一, 福高 清1965 年 14 巻 12 号 p. 1167
発行日: 1965/12/05
公開日: 2009/06/30
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藤原 鎮男, 赤松 秀雄, 藤原 鎮男, 福井 謙一, 浜口 博, 羽里 源二郎, 本田 雅健, 石坂 誠一, 伊藤 順吉, 菊池 真一, ...1965 年 14 巻 12 号 p. 1168-1172
発行日: 1965/12/05
公開日: 2009/06/30
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C.N.Reilley教授特別講演岩本 振武1965 年 14 巻 12 号 p. 1173-1180
発行日: 1965/12/05
公開日: 2009/06/30
ジャーナル フリーかつては,一握りの構造化学研究者のみの興味の対象に過ぎなかった赤外吸収分光法が,瞬時のうちに化学・生物学・医薬学・農学の研究者の日常手段となってしまったが,核磁気共鳴吸収分光法(NMR法)も装置の価格の点では赤外法に水をあけられてはいるものの,発展普及の速度を比べれば,はるかにこれをしのぐものがある. Bunsen, Kirchhoffの昔とて同様であるが,最近のように科学の分野が細分化されると,一つの測定手段の創始,開発,応用それぞれに違った分野の専門家の有機的協力がなければ成功を収めがたいわけであるが,赤外法やNMR法は,その協力が著しい成果をあげつつあるといえる.しかしながら,装置が高価になればなるほど,また,得られたチャートがみごとになればなるほど,人はえてして分析結果のすべての責任を装置に転嫁してしまう危険を生ずる.一昔前,重量分析や直視終点法の容量分析について,分析者の負っていた責任は,いかに高価な分析機器を利用しているにせよ,現在の分析者もまた負うべきである.そのためには,分析者は,利用しようとしている機器分析法についての基礎原理,利点,弱点,限界などを十二分に会得していなければならない.その豊富な分析化学者としての経歴を背景にして,多くの湿式分析法の基礎となる溶液内錯生成反応の根本的解明に成功したNorth Carolina大学のC.N.Reilley教授は,分析化学者としての立場から,高分解能NMRの分析化学への応用における問題点や現状を,"東京NMR"プリシンポジウムの講演で明確に指摘した.以下は,同教授が当日映写されたスライド原稿および筆者の聴講メモを材料として筆者が構成した講演の概要である.
なお,Reilley教授の講演は四十数枚のスライドを使用して約1時間にわたって行なわれた.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1438K) -
荒田 洋治1965 年 14 巻 12 号 p. 1181-1184
発行日: 1965/12/05
公開日: 2009/06/30
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第3回本会学会賞受賞者特別講演武内 次夫1965 年 14 巻 12 号 p. 1185-1192
発行日: 1965/12/05
公開日: 2009/06/30
ジャーナル フリー近年科学技術の進歩にともない,高純度工業材料の開発,研究ならびに製造が各方面で進められるようになった.これにともなって,これら材料中の微量不純物の存在により著しくその性質を変化し,はなはだしいときはまったく実用にならない現状から,工業材料中の微量不純物の分析法が要望されてきた.もしこの分析法が完成されると,工業材料中のどの不純物がどの程度存在すると,該材料に対しどのような悪影響を与えるかの点が明らかになり,これにより悪影響を与える不純物のはいらない製造法の改良が行なわれ,この不純物の工程管理を可能にし,品質の向上および経済性を良好にすることが期待される.
しかし,高純度工業材料中の微量不純物の定量は,その定量下限が低くなるにつれて困難さを増大する.これに対し多量成分より目的不純物の完成な分離技術の確立,分離された不純物の感度の高い検出法の確立,試薬その他分析間から混入する不純物に基づく空試験値の低下などの研究が必要である.しかもこれらの分析法は迅速分析でないと利用価値が少ない.著者はこれらの問題について研究し,以下述べるような成果を得た.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1461K) -
第3回本会学会賞受賞者特別講演重松 恒信1965 年 14 巻 12 号 p. 1193-1199
発行日: 1965/12/05
公開日: 2009/06/30
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第3回本会学会賞受賞者特別講演坂口 武一1965 年 14 巻 12 号 p. 1200-1207
発行日: 1965/12/05
公開日: 2009/06/30
ジャーナル フリー本題についての初期の研究は東京大学薬品分析化学教室石館守三名誉教授との協同研究が多く,すなわち,pH指示薬を用いる自然たん白質の反応から銀滴定指示薬の一連を生み,これをアルカロイドハロゲン水素酸塩の微量定量法に応用した.また活性メチレン基の反応を研究し,特にLegal反応を活性メチレン基と関係づけ,これを錯塩化学的に証明し,ついでアルカロイドの金属錯体にはいった.
そののち,有機金属錯体ならびに金属キレート化合物の研究に進み,医薬品特にテトラサイクリンなどの抗生物質の金属キレート生成能を吟味し,金属キレートの生成を利用して有機薬品を特異的,かつ鋭敏に定量することができる場合があることを示した.
このようにして金属キレート生成に基づく薬品分析の基礎をつくったので,その概要を紹介することにしよう.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1182K) -
酒井 寛人, 山本 勇三, 千葉 泰久1965 年 14 巻 12 号 p. 1208-1216
発行日: 1965/12/05
公開日: 2010/02/16
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1965 年 14 巻 12 号 p. 1220a
発行日: 1965年
公開日: 2010/02/16
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1965 年 14 巻 12 号 p. 1220b
発行日: 1965年
公開日: 2010/02/16
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1965 年 14 巻 12 号 p. 1220c
発行日: 1965年
公開日: 2010/02/16
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1965 年 14 巻 12 号 p. 1220d
発行日: 1965年
公開日: 2010/02/16
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1965 年 14 巻 12 号 p. 1220e
発行日: 1965年
公開日: 2010/02/16
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1965 年 14 巻 12 号 p. 1220f
発行日: 1965年
公開日: 2010/02/16
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1965 年 14 巻 12 号 p. 1220g
発行日: 1965年
公開日: 2010/02/16
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1965 年 14 巻 12 号 p. 1220h
発行日: 1965年
公開日: 2010/02/16
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1965 年 14 巻 12 号 p. 1220i
発行日: 1965年
公開日: 2010/02/16
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1965 年 14 巻 12 号 p. 1220j
発行日: 1965年
公開日: 2010/02/16
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1965 年 14 巻 12 号 p. 1220k
発行日: 1965年
公開日: 2010/02/16
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