日本植物病理学会報
Online ISSN : 1882-0484
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88 巻, 3 号
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会長講演
学会賞受賞者講演
学術奨励賞受賞者研究要旨
原著
  • 石川 浩司, 黒田 智久, 堀 武志, 佐藤 秀明, 岩田 大介
    2022 年 88 巻 3 号 p. 161-170
    発行日: 2022/08/25
    公開日: 2022/09/15
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    マルチラインにおける,葉いもちから穂や籾への感染によるイネいもち病菌の病原性レース頻度の変化を解明するために,非親和性菌の感染を要素として加えたレース頻度の推定モデルを作成するとともに,シミュレーションモデルの信頼性を検証した.コシヒカリとコシヒカリ新潟BLの各品種をポットで栽培し,コシヒカリに親和性,コシヒカリ新潟BLに非親和性となるレース001.0の菌を伝染源として設置し,穂いもち発病度,胞子形成籾の割合,胞子形成数を調査して,非親和性菌の感染に関する品種別のモデルパラメータを作成した.コシヒカリおよびPiaPiiPita-2Piz-tのいずれかを持つコシヒカリ新潟BLとレース001.0,003.0,007.0の菌を用い,品種構成および伝染源となる葉いもちのレース構成の異なる条件で10回の試験を行い,胞子形成籾のレース頻度をモデルの推定値と比較してモデルの適合性を検証した.シミュレーションモデルによる推定値は,多くの試験のレース頻度に近く,このモデルを使用してマルチラインにおける穂のレース頻度を予測できると考えられる.

令和4年度日本植物病理学会大会講演要旨
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