抗細菌血清を利用して植物病原細菌ファージの増強液から, ファージ力価に全く損失を与えずに, 細菌体破片の大部分を取除き, さらに超遠心分離法で処理することによりファージを純化する方法を考案し, イネ白葉枯病菌ファージ, ミカン潰瘍病菌ファージに適用して電子顕微鏡によりそれらの形態を明らかにした。
イネ白葉枯病菌ファージOP
1, OP
1h, OP
1h2はいずれもオタマジャクシ型の粒子であり, 直径70mμの多角体の頭部と長さ150mμ, 太さ15mμの尾部を有する。イネ白葉枯病菌ファージOP
2もオタマジヤクシ型であり直径70mμの多角体の頭部を有するが, 尾部の形態がOP
1とは異り, 95mμの長さと25mμの太さを示す。
ミカン潰瘍病菌ファージCP
1もまたオタマジャクシ型であるが, この頭部は直径68mμの球形であり, 長さ160mμ, 太さ15mμの尾部を有する。
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