日本植物病理学会報
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56 巻, 2 号
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  • 岩井 久, 脇本 哲
    1990 年 56 巻 2 号 p. 177-184
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    ダイズモザイクウイルス(SMV)のB系統(SMV-B)とD系統(SMV-D)の種子伝染性の差異の原因を明らかにするために両系統のダイズ植物体内における移行,増殖,不活化の様式を検討した。ダイズ品種ヒュウガにおのおののウイルス系統を接種し,葉ならびに種子中のウイルス量を生物定量法およびELISAによって経時的に調べた。第3本葉期の第3本葉に接種した場合,接種後10日目には接種葉から上方に位置するどの葉位葉内においても,SMV-DのほうがSMV-Bよりも多量に増殖していた。その後植物体の加齢に伴って両系統とも減少したが,その失活速度はSMV-DのほうがSMV-Bよりも速やかであった。接種後50日目に両系統は接種葉より下方に位置する葉からもわずかに検出されたが,これらの葉においてもSMV-Dの減少はSMV-Bより顕著であった。さらに両系統を生育段階の異なるダイズの各葉位葉に接種した結果,極端に老化した葉に接種した場合や開花期以降の植物の葉に接種した場合を除き,両系統とも容易に全節の種子へ移行した。結局,両系統の移行に大差はないものの,移行先の各器官(葉ならびに種子)内では,SMV-Dの失活速度がSMV-Bのそれを上回った。
  • 長尾 英幸, 平野 和弥
    1990 年 56 巻 2 号 p. 185-193
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    紫外線照射によりFusarium oxysporum f. sp. cucumerinum (Foc)のコロニーがオレンジ色を呈する突然変異株を得た。この突然変異株(T107)とその単胞子分離によって得られた15株を土中での生存,病原性および他の形態的な特徴についてFocと比較検討した。その結果,T107とその分離菌株は,土中で厚膜胞子として耐久生存でき,キュウリ幼苗につる割病を発生させることができた。また,形態的な特徴に関しては,いずれも小型分生胞子をフィアライド上に形成し,PSA上での小型分生胞子数もFocとT107の分離15菌株間ではほとんど同じであった。FocとT107のコロニー生育に対する温度の影響はほぼ同じと考えられた。以上のことから,これらのオレンジ色突然変異株は,Focと同じような特徴と行動を示すことが明らかにされた。本菌は,Fusarium oxysporum f. sp. cucumerinumの生態学的研究に利用しうると考えられる。
  • Tun-tschu CHANG, Wen-hsiung KO
    1990 年 56 巻 2 号 p. 194-198
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    Phytophthora infestansの単個卵胞子分離株2株(交配型A1およびA2)をメタラキシルを含む培地で培養したところ,セクターを形成し,その部分に卵胞子を生じた。この卵胞子由来の遊走子を単個培養すると,両株いずれのものからもA1, A2両交配型の菌が得られた。メタラキシルを含まない培地からの単個遊走子分離株はすべて親株と同じ交配型を示した。メタラキシルによってP. parasiticaのA1交配型の3株にも変換株が現れた。ヨーロッパで見いだされたP. infestans A2菌は,感染組織内でメタラキシルのためにA1菌から生じた変換株が源ではないかと思われる。
  • 澤田 宏之, 家城 洋之, 瀧川 雄一
    1990 年 56 巻 2 号 p. 199-206
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    岩手,山梨,長野および島根県下のブドウ根頭がんしゅ病罹病樹から25菌株の病原細菌を分離し,病原性と90項目の細菌学的性質を調査して病原学的に検討した。本細菌はグラム陰性,好気性の周毛桿菌で白色集落を形成し,単針付傷接種で原寄主のブドウのほか,トマト,ヒマワリにもがんしゅを形成した。また,比較供試したAgrobacterium tumefaciens biovar 1とは15項目,biovar 2とは14項目の細菌学的性質で差異が認められたのに対し,Bergey's Manual (1984)に記載のbiovar 3とはエタノールとプロピオン酸の分解以外の性質で一致した。以上のことから,本細菌をAgrobacterium tumefaciens (Smith et Townsend 1907) Conn 1942 biovar 3と同定した。
  • 増田 税, 林 由美子, 王 蔚芹, 高浪 洋一
    1990 年 56 巻 2 号 p. 207-212
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    栃木県下の畑で採集したキュウリモザイクウイルス(CMV)感染植物からCMVのサテライトRNA (satRNA) 4分離株(S19-, T43-, T62-, T73-satRNA)を得,それらの物理的,生物学的性質について比較検討した。S19-とT73-satRNAはY-satRNAと同様にトマトに軽いモザイクを生じるのに対して,T43とT62はトマトにえそ症状を誘導した。塩基配列決定の結果,T43とT62は384塩基からなる同一のサテライトRNAであることが判明した。これらの塩基配列を相互にあるいは他のCMV satRNA分離株と比較したところ,S19-とY-satRNAとの間で91%, T43-とOY2-satRNAとの間で94%の高い相同性が認められた。各分離株の塩基配列中に共通するopen reading frameはみられず,satRNAはその生物活性に必須のタンパク質をコードしていないものと考えられた。寄主植物としてタバコを,ヘルパーウイルスとしてCMV-Oを用いて,それぞれのsatRNA分離株とY-satRNAとを混合接種した結果,T43-の複製能はY-satRNAのそれより優勢で,T73-とY-satRNAの複製能はほぼ同等か,あるいは前者がやや優れていた。
  • 大木 理, 高見 恭成, 井上 忠男
    1990 年 56 巻 2 号 p. 213-218
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    サテライトRNAをもたないCMVを接種したタバコから得た無病徴葉(S),モザイク葉緑色部(G)と同黄色部(Y)について,感染性,ウイルス粒子量,二本鎖(ds) RNA量,外被タンパク量の比較を試みた。SとGの感染性はきわめて低く(Yの1∼2%),それはSとGに含まれる粒子量がきわめて少ない(Yの1%以下)という結果と一致した。ところが,SとGに含まれる総dsRNA量は比較的多く,Yの33∼43%あった。電気泳動の結果,YはdsRNA1, 2, 3, 4をほぼ等量含むのに対し,SとGではdsRNA1, 2を欠き,dsRNA3, 4のみをYとほぼ同じ量含むことがわかった。一方,SとGの外被タンパク量はYの1∼3%と低レベルであった。また,無病徴葉では展開後期間が経過してもdsRNA量,外被タンパクの濃度に大きな変化は認められなかった。さらに,茎頂の新展開葉を経時的に調査したところ,dsRNA3, 4の量はほぼ一定であったのに対し,dsRNA1, 2は無病徴葉が出現する期間の前後のモザイク葉のみから検出された。
  • 大島 一里, 四方 英四郎
    1990 年 56 巻 2 号 p. 219-228
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    ジャガイモ葉巻ウイルス(PLRV),テンサイ西部萎黄ウイルス(BWYV)およびタバコえそ萎縮ウイルス(TNDV)に対するモノクローナル抗体(MoAb)を作製するために,3種のウイルスを免疫した脾細胞より融合した135の抗体産生ハイブリドーマを以下の4種類の異なる方法による酵素結合抗体法(ELISA),すなわち,方法1.生理燐酸緩衝液(PBS), pH 7.4中で純化ウイルスを直接マイクロプレートウエルに吸着させた抗原吸着間接ELISA (AAI-ELISA),方法2.炭酸-重炭酸緩衝液(SCB), pH 9.6中で純化ウイルスを直接マイクロプレートウエルに吸着させたAAI-ELISA,方法3.ポリクローナル抗体をトラッピング抗体として,抗原としては純化ウイルスをTween-20を含むPBS (PBS-T), pH 7.4中で反応させた二重抗体サンドイッチ間接ELISA (IDAS-ELISA),方法4.ポリクローナル抗体をトラッピング抗体として,抗原としてはウイルスの感染した罹病葉をPBS-T中で磨砕し反応させたIDAS-ELISA,によりスクリーニングを行った。AAI-ELISAの方法1.によりすべての抗体産生ハイブリドーマを選択でき,一方,IDAS-ELISAはウイルス特異的なMoAbを産生するハイブリドーマを選抜できた。以上の結果より,ルテオウイルスに対する抗体産生ハイブリドーマのスクリーニングには,2種類のELISA,方法1.および方法4.を併用することを勧める。
  • 高橋 義行, 土屋 健一, 匠原 監一郎, 鈴井 孝仁
    1990 年 56 巻 2 号 p. 229-234
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    Pseudomonas cepacia (RB425)生菌(L)およびグルタルアルデヒド固定菌(F)で免疫したマウスから,常法によりハイブリドーマを作製し16株(L免疫由来),8株(F免疫由来)の抗体産生細胞を得た。このうち抗体価の高い3株ずつ6株の培養上清および腹水を採取して,LおよびFに対する反応特異性を検討した。6株中1株の抗体のみが寒天ゲル内拡散法において陽性反応を示し,この株を含む3株の抗体が凝集反応法において陽性であった。L免疫由来の3株の抗体のうち2株のそれは固定処理によって抗原性が消失するepitopesを認識しており,残りの1株とF免疫由来の1株の抗体は固定の影響を受けないepitopesを認識していた(間接ELISA法)。また,LおよびFの熱処理菌(HL, HF)に対する反応特異性から,3株の抗体はHLに対してより強く反応するheterospecific抗体であった。さらに間接ELISA法を用いて,P. cepacia 5菌株,Pseudomonas属6菌種および植物,土壌由来の他属8菌種に対する反応特異性を調べた結果,同種でも分離株によって違いがみられ,またウサギ抗血清では区別できない同属他種菌をも識別することが可能であった。これらモノクローナル抗体は,P. cepaciaの特異的検出および抗原解析に利用できるものと考えられる。
  • (II) 感受性および抵抗性品種の感染花柱の微細構造
    小林 一成, 桜井 美樹, 冨川 章, 山本 敏夫, 山岡 直人, 久能 均
    1990 年 56 巻 2 号 p. 235-242
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    Fusarium oxysporum f. sp. lycopersiciレースJ3を感受性および抵抗性トマト品種の果実切断面および果汁に接種したが,両品種間で菌糸生長に差はなかった。両品種の花の柱頭に胞子を接種したところ,接種後4日間は柱頭から侵入した菌糸の生長に両品種間で差はなかったが,抵抗性品種では以後の生長は停止した。電顕観察によると,両品種の花柱内では菌糸は細胞間中層を伸長した。感受性品種では,菌糸が伸長している中層は接種後4日目までに顆粒化し,6日目までにほぼ完全に消失した。また,6日目までに感染部位の花柱細胞質は変性し,圧縮されて,細胞壁のみが残っていた。抵抗性品種では,4日目までに,菌糸に隣接する中層に特異的な小嚢状構造が出現し,6日目までに中層が異常に膨潤した。これらの結果は,抵抗性品種の抵抗性が花柱中層の構造的,化学的特殊性に関係していることを示唆している。
  • 田中 博, 根岸 秀明, 前田 初枝
    1990 年 56 巻 2 号 p. 243-246
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    非病原性立枯病菌M4S菌の懸濁液にタバコ苗を浸根,鉢植えし,ファージを含む培養濾液(CF)を添加,さらに病原性立枯病菌を接種した。M4S菌のみを前接種した場合,無処理にくらべて発病が抑制されたが,M4S菌の前接種に加えCFを前処理した場合,さらに発病が抑制された。しかし,ファージが病原性菌に感染しない場合には発病抑制劾果はみられなかった。CFに替えて部分精製したファージを用いた場合,CF処理の場合との間に発病抑制効果に差は認められなかった。以上の結果から,ファージが発病抑制に関与する可能性が示唆された。
  • 小川 勝美, 武田 真一
    1990 年 56 巻 2 号 p. 247-249
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    Sensitivity to Benomyl of Bakanae pathogen, Gibberella fujikuroi, on diseased rice plants was surveyed in Iwate Prefecture from 1980 to 1987. A highly resistant isolate was discovered first in 1980 and gradually increased as well as moderately resistant isolates for the next 8 years. In 1985, both of the sensitive and resistant isolates coexisted on the same diseased sheath blade of rice plant, but in 1987 most of the isolates were highly resistant with minimum inhibitory concentration of equal to or more than 1, 000μg/ml. Such rapid development of resistance to benomyl in G. fujikuroi may be caused by successive application of this chemical as seed disinfectant.
  • 山本 広基, 寺田 俊郎, 長縄 貴彦, 達山 和紀
    1990 年 56 巻 2 号 p. 250-251
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    水耕液として使用する水の消毒手段としてのオゾン処理の適否を検討する目的で,水(10l)に5×103~5×104/mlとなるように混入したCorynebacterium michiganense, Erwinia carotovora, Pseudomonas solanacearumあるいはFusarium oxysporum f. sp. lycopersiciの生存に及ぼすオゾン処理の影響を試験した。水中のC. michiganenseおよびP. solanacearumは60分間の,E. carotovoraは90分間の,そしてF. oxysporumは120分間のオゾン曝気(10l/min)によってほとんど検出されなくなる程度まで減少した。
  • 福田 徳治, 畔上 耕児, 田部井 英夫
    1990 年 56 巻 2 号 p. 252-256
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    The causal bacteria of bacterial black node of barley and wheat, Pseudomonas syringae pv. japonica, invaded the leaf blade, leaf sheath, internode, node, awn, palea and lemma through the stomata, multiplied in the intercellular spaces of parenchyma, but never invaded the vascular bundles of infected plants. Brownish black lesions spread widely in spite of limited location of the bacterial multiplications in the parenchyma. In case of the palea, stomata existed on both sides of them, and they were connected with each others through the intercellular space of parenchyma. Thus, in the palea tissue, bacteria are able to move from one side to another side. This infection process is regarded as a main cause of the seed-borne mechanism of this disease. The causal bacteria infected the palea and lemma at first, then invaded the caryopsis through the funiculus, and multiplied in the intercellular spaces of parenchyma of caryopsis, but no bacteria were observed in the vascular bundles.
  • 柏崎 哲, 島津 康, 土崎 常男
    1990 年 56 巻 2 号 p. 257-260
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    タバコモザイクウイルス-ワサビ系(TMV-W)とTMVの他の4系統との血清学的関係について調べた。補体結合反応法および寒天ゲル内拡散法において,TMV-Wとヤチイヌガラシ系(TMV-C)はそれぞれの抗血清と強く反応したが,寒天ゲル内拡散法では分枝を形成した。両抗血清は普通系(TMV-OM),トマト系(TMV-L)およびトウガラシ系(TMV-P)に対し弱く反応するかまたは反応を示さなかった。TMV-OM, TMV-L, TMV-P各抗血清に対し,TMV-WとTMV-Cはともに同程度の反応を示した。以上より,TMV-WはTMV-Cと血清学的に近縁であるが,他の3系統とは離れていると判断された。ELISA法では供試したTMVの5系統に対する抗血清は特異的におのおの対応する抗原とのみ強く反応した。しかし,TMV-WとTMV-Cとの間には弱い交差反応が認められた。ELISA法における抗原・抗体間の強い反応特異性はTMVの系統を識別するのに役立つが,一方で本法の一般的なTMVの診断への応用を限定する要因になると考えられた。
  • 白石 友紀, 堀 直裕, 山田 哲治, 奥 八郎
    1990 年 56 巻 2 号 p. 261-264
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    情報伝達系への関与が予想される阻害剤のピサチン蓄積にたいする影響について,エンドウ上胚軸を用いて調べた結果,LaCl3, EGTA BAPTA, amitryptyline, chlorpromazine, quinacrine, TMB-8およびcaffeic acidは抑制効果を示さなかった。一方,カルシウムチャンネル阻害剤として知られるverapamilとプロテインキナーゼの強力な阻害剤であるK-252aはエリシターで誘導されるピサチンの蓄積を顕著に阻害した。verapamilはピサチン生合成系活性化後に添加した場合にも顕著な効果を示すことから,情報伝達系以外への作用が予想された。一方,K-252aはエリシター処理前に投与される場合に限り顕著な抑制効果を示した。本結果は,エリシター認識からピサチン蓄積に至る初期過程にプロテインキナーゼの関与することを強く示唆する。
  • (I)侵入の場
    冨川 章, 小林 一成, 桜井 美樹, 山本 敏夫, 山岡 直人, 久能 均
    1990 年 56 巻 2 号 p. 265-268
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    Fusarium oxysporum f. sp. lycopersiciレースJ3に起因するトマト果実腐敗症の病原菌侵入の場を調べた。感受性および抵抗性品種の幼果に胞子を接種したところ,緑色花柱をもつ感受性品種の幼果にのみ病徴が現れた。花柱が乾固したり,自然に脱落している感受性品種の幼果に接種しても発病しなかった。抵抗性品種の花柱は開花後7∼10日で乾固離脱する。光学顕微鏡観察によると,菌は柱頭のみから侵入するようであった。この結果は,花柱を除去したり,柱頭を酢酸ビニル樹脂で封じた感受性品種幼果に接種しても発病しないという実験結果によって支持される。
  • 渡部 光朗
    1990 年 56 巻 2 号 p. 269-272
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    Immunofluorescent antibody technique is a useful method for detecting Phytophthora. But the autofluorescence and the nonspecific staining of soil particles interfere with the detection of the fungi in soil. This paper reports that the pretreatment of the samples with gelatin-rhodamine conjugate prevented the samples from the autofluorescence and the nonspecific staining and therefore permitted the Immunofluorescent antibody staining in soil. Stained Phytophthora was easily detected on the yellow-orange background.
  • 藤田 佳克, 園田 亮一, 八重樫 博志
    1990 年 56 巻 2 号 p. 273-275
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    The different lesion-type isolates of incompatible races of Pyricularia oryzae were used to compare the potential for suppressing leaf blast by pre-inoculation to rice plants. Although the leaf blast was suppressed by pre-inoculating any incompatible isolate of blast fungus, there were some differences in the degree of leaf blast suppression among the isolates used. The highest suppression of leaf blast was observed when the isolates inciting the quite small eyespots with brown margins (bg-type) were pre-inoculated to rice plants.
  • 細川 大二郎, 渡辺 実, 森 寛一
    1990 年 56 巻 2 号 p. 276-280
    発行日: 1990/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    タバコモザイクウイルスに感染したタバコのモザイク葉黄色部の葉片から組織培養により茎あるいは根を分化させ,それらの生長点近傍組織のウイルス分布を蛍光抗体法と電子顕微鏡により調べたところ,生長点分裂組織と発生直後の葉原基にはウイルスは認められなかった。この場合,培養に用いたもとの葉片では導管以外すべての細胞にウイルスの感染が認められたので,生長点分裂組織の細胞ではウイルスの増殖が阻害されていると考えられ,これが全身感染した植物の生長点近傍組織にウイルスの分布しない原因であると推定された。
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