日本植物病理学会報
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20 巻 , 4 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 日高 醇, 村野 久富
    1956 年 20 巻 4 号 p. 143-147
    発行日: 1956/03/30
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    ストレプトマイシンはPs. solanacearum に対して in vitro には0.3mcg/mlでは, はじめは生長抑制作用をなし, 後には死滅せしめる限界である。Ps. tabaci に対しては1mcg/mlが限界であるが, はじめは生長を抑制しても後に生長してくることがある。5mcg/mlでは完全にはじめから死滅せしめる。ストレプトマイシンは0.3~1.0mcg/mlの低濃度でこれらの細菌の増殖を抑制または死滅せしめる。
    またストレプトマイシンの葉面よりの吸収とその吸収の植物体の部分による差, 濃度と吸収量, 薬害, 界面活性剤と吸収, 吸収の速度及び吸収と光線との関係などについて研究した。ストレプトマイシンは葉の上面よりも下面からよく吸収されその差は約2倍である。濃度は高いほどよく吸収されるが, ある限界以上では薬害を認めるようになる。界面活性剤 Tween 20を0.1%加用したものは吸収がよく上面と下面との吸収の差が少くなる。散布後2時間でほとんど吸収が最高に近くなり, その後は吸収量の増加率は少なく8時間後に最高に達する。ストレプトマイシンの吸収と光線との関係は認められない。
  • 山田 〓一
    1956 年 20 巻 4 号 p. 148-154
    発行日: 1956/03/30
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    著者は菊白銹病の伝染及び防除に就て研究し次の如き結果を得た。
    1. 冬胞子の発芽温度は6°~36℃, 適温は18°~28℃, 小生子形成は6°~24℃で行われ, 適温は13°~22℃附近である。病葉上に於ける冬胞子層は暗黒下では20℃, 約6時間で小生子を形成するが, 光線の存在により阻止された。
    2. 小生子の発芽は6℃以下より36℃までの広範囲で行われるが, 適温は13°~18℃附近である。なお小生子の発芽は光線によつて影響されることはない。
    3. 本病の潜伏期間は凡そ10日間である。
    4. 冬胞子層は5月頃の室内に於て約20日間で生活力を失つたが, 関係湿度32%では30日後にもなお生活力を保持した。
    5. 冬胞子の発芽阻止及び小生子形成阻止作用はPCP-Na, 水和硫黄, 硫黄粉が最も強く, アンモニアボルドー, 銅水銀剤, 水銀製剤, 石灰硫黄合剤等にはその作用が認められなかつた。
    6. 小生子の発芽に対しては水和硫黄及び硫黄粉が強い抑制力を示し, セレサン石灰がこれに次ぎ, フアイゴン, SR-406, 石灰硫黄合剤等も相当の抑制力が認められた。
    7. 本病の防除には水和硫黄の撒粉が最も有利と考えられる。
  • 小室 康雄, 山下 功
    1956 年 20 巻 4 号 p. 155-160
    発行日: 1956/03/30
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    (1) 1951年以来, 関東各地のニンジンに葉の yellow veinclearing, chlorotic mottle を生じ, 時に著しい矮化, 叢生, 細葉などを起す病気の発生が認められた。本論文は神奈川県で採集した材料についての実験結果である。
    (2) 本病は汁液接種によつては伝搬されず, ハナウドノアブラムシによつて伝搬可能な1種のバイラスによるものである。モモアカアブラムシによる伝搬及び種子伝染の試験結果は陰性であつた。
    (3) ハナウドノアブラムシは病植物を1又は24時間吸害すると略々確実に保毒し, 保毒したアブラムシは健全植物を24時間加害すると略々確実にバイラスを伝搬する。そのバイラスの媒介は所謂 persistent type で, 保毒アブラムシは保毒した翌日から実験を打切つた15日後までの間健全植物に伝染する能力をもつていた。
    (4) 本バイラスはニンジン, セルリー以外の植物に伝染を認めず, 寄主範囲の狭いバイラスと考えられるが, これはハナウドノアブラムシがニンジン以外の植物に充分着生しないことにも関連するようである。ニンジン4品種の間では, 本バイラスに対する感受性に大きな差異は認められなかつた。
    (5) ニンジン上の病徴, 伝染方法及び本バイラスとアブラムシとの関係等を綜合して, 供試バイラスは Australia で Stubbs (1948) が報告している Carrot motley dwarf virus に略々該当するものと考える。和名としては「ニンジン黄化病」としたい。
    (6) ペチュニアから分離されたキユウリ・モザイク・バイラスを汁液接種したが, ニンジンには発病せず, かつバイラスの recover も出来なかつた。
  • 広江 勇, 西村 正暘
    1956 年 20 巻 4 号 p. 161-164
    発行日: 1956/03/30
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    1) 本報告に於て, 西瓜蔓割病菌培養滬液中に分泌される西瓜萎凋起因物質の確認及びその単離に就いて述べる。
    2) 培養滬液中に該菌が分泌する萎凋起因物質は耐熱性, 不揮発性, 透析性の物質でアルカリ性下でよく活性炭に吸着される。
    3) 西瓜蔓割病菌に対する西瓜品種間抵抗性差異とその培養滬液中での萎凋程度との間には略々相関関係が認められる。
    4) 培養滬液及び菌体から萎凋起因物質を単離し Phytonivein と命名したが, このものは無色長柱状結晶, 融点138°~9℃, アルコール類, アセトン, エーテル, クロロホルム, 四塩化炭素及びベンゼン等に可溶であるが, 水, 酸, アルカリ及びリグロイン等には不溶である。
    5) Phytonivein の西瓜 cut stem 萎凋限界有効濃度は10-5前後であり, 而も永久萎凋が認められる。尚幼植物或は植木鉢栽植西瓜に対しても同様効果が見られた。
  • 富山 宏平
    1956 年 20 巻 4 号 p. 165-169
    発行日: 1956/03/30
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    馬鈴薯稚葉の中肋表皮細胞に疫病菌を接種し, その褐変に至る時間経過を測定した。この場合同一切片の連続観察では正常の褐変が起り難いので, 接種後一定時間毎に切片をつくり, 短時間にその変化を記録し, 後それらの観察結果を集計して統計的に時間を測定した。その結果によれば強抵抗性種間雑種41089-8では遊走子内容が大部分寄主細胞内に移行したのち, 早い場台にはほぼ10分間で Brown 運動をする顆粒が発生し, 遅い場合でも1時間前後で Brown 運動顆粒体が発生する。その後10分ないし1時間で細胞は黄変し, その後約10~30分で Brown 運動が停止し gel 化したと認められた。その後約10時間位の間は色が濃化して行くようである。
    これに反して罹病性品種北海9号ではその各過程が遅く, 侵入後 Brown 運動顆粒が発生するまでに2~8時間, 変色する迄に7~10時間, gel 化するのに1~1.5時間を要する。上述のように, 侵入後の細胞変化の時間については抵抗性品種と罹病性品種の間に著しい差が見られる。しかし侵入は接種後おおむね12/3~2時間で始まり, 罹病性品種と抵抗性品種の間に殆んど差を見ない。
    これらの観察で分裂後間もない小さい細胞では褐変進行が速やかで, その後成長するに従い遅くなるように見える。
    以上の結果は展開直後の稚葉の中肋細胞における観測結果であつて, 一般に疫病菌の侵害を受けた細胞の変化は速やかで, 葉が老成するに従い, 侵入困難となり, 同時に侵入を受けた細胞の変化は遅くなるように見える。
  • 1956 年 20 巻 4 号 p. 170-179
    発行日: 1956/03/30
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
  • 1956 年 20 巻 4 号 p. 180-194
    発行日: 1956/03/30
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
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