日本植物病理学会報
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73 巻 , 2 号
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追悼文
原著
  • 銀 玲, 景山 幸二, 浅野 貴博, 千田 昌子, 渡辺 秀樹, 須賀 晴久, 福井 博一
    2007 年 73 巻 2 号 p. 86-93
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/07/20
    ジャーナル フリー
    Pythium helicoidesによる根腐病が,ミニバラやカランコエの循環式エブアンドフロー灌水栽培で問題になっている.本研究では本菌の生活環の解明を目的とし,種特異的プライマーを用いたPCRによる本菌の検出法を開発した.リボソームDNAのinternal transcribed spacer領域の塩基配列に基づき,本菌の種特異的プライマーを設計した.本菌を含むPythium属34種2グループと近縁属3種についてPCRを行ったところ,本菌のみで増幅が認められ,プライマーの種特異性が確認できた.菌体DNAを用いてPCRを行ったところ,鋳型DNAの量が 100fgでも増幅された.自然汚染土を用いて検出したところ,14~35cfu/g乾土まで検出可能であった.本検出法によって,ミニバラおよびカランコエ生産施設における本菌の生存を調査したところ,両施設とも施設内外で本菌の生存が確認された.また,使用前の培養土からは検出されず,培養土による病原菌の持ち込みの可能性は低いと考えられた.苗や鉢が清浄でも作業中に本菌が混入して発病する危険性のあることが示唆された.
  • 小原 直美, 光原 一朗, 瀬尾 茂美, 大橋 祐子, 長谷川 守文, 松浦 雄介
    2007 年 73 巻 2 号 p. 94-101
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/07/20
    ジャーナル フリー
    アグリボEX(株ビスタ製)は酵母抽出液を原料とする植物活力剤であり,発根促進,徒長抑制などとともに,病害抑制効果もみられる.病害抑制機構としては,この酵母抽出液(アグリボEX)自体に抗菌作用がないことから,本処理が植物が本来有する抵抗性を誘起して効果を発揮するものと考えられた.この酵母抽出液にタバコ葉片を浸漬処理すると,塩基性PR-1, -2および-6遺伝子の発現が誘導された.これら塩基性PR遺伝子群はエチレンで誘導されることが知られているので,エチレン発生剤であるエテホン処理やエチレン作用阻害剤であるチオ硫酸銀錯塩(STS)を処理し,タバコPR-1, -2, -3および-5タンパク質群の増減を調べた.その結果,エテホン処理で誘導される分子種がこの酵母抽出液処理で誘導され,その誘導はSTS処理により阻害されることが分かった.また,この酵母抽出液自身からエチレンが発生すること, およびこの処理により植物からのエチレン発生が促進されることが認められた.これらの結果から,この酵母抽出液はエチレンシグナル伝達経路を介して植物の病害抵抗性誘導に寄与するものと考えられる.
  • 松本 勤, 山本 英樹, 高橋 春實, 神田 啓臣, 勝田 茂満, 相馬 玲子, 藤 晋一, 井上 正保
    2007 年 73 巻 2 号 p. 102-105
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/07/20
    ジャーナル フリー
    Ornithogalum mosaic virus (OrMV) occurred in Akita Prefecture. An OrMV isolate obtained from a diseased O. thyrsoides could infect not only O. thyrsoides and O. dubium but also five dicot plants (Nicotiana clevelandii, Gomphrena globosa, Chenopodium amaranticolor, C. quinoa and Tetragonia tetragonoides). Another isolate from a diseased O. dubium, by contrast, was transmissible via sap inoculation to the two Ornithogalum plants but not to any dicot plants tested. The two isolates caused mosaic symptoms on the two Ornithogalum plants. This is the first report on the occurrence of OrMV in Japan.
  • 中島 隆, 吉田 めぐみ
    2007 年 73 巻 2 号 p. 106-111
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/07/20
    ジャーナル フリー
    Isolates of a Fusarium graminearum species complex causing Fusarium head blight on wheat and barley were collected from the western part of Japan in 2002, and their mycotoxin productivity on a rice medium for deoxynivalenol (DON), nivalenol (NIV), T-2 toxin and zearalenone (ZEA) was examined using liquid chromatography/mass spectrometry. Fifty-eight percent of the isolates produced more NIV than DON; none of the isolates produced T-2 toxin and 96% produced ZEA. Among nine selected NIV-producing isolates, eight were significantly more virulent than isolate H-3 of a highly virulent DON chemotype, and all the NIV-producing isolates produced NIV in wheat grains obtained from a field inoculation test.
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