日本植物病理学会報
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73 巻 , 3 号
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会長講演
学会賞受賞者講演
原著
  • 三好 孝典, 川幡 寛, 清水 伸一
    2007 年 73 巻 3 号 p. 149-154
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/09/06
    ジャーナル フリー
    カンキツ黒点病防除薬剤であるマンゼブ水和剤を用いて,樹体が濡れた状態での散布がマンゼブ付着量および防除効果に及ぼす影響を検討した.まず,水に濡れた果実および濡れていない果実にマンゼブ水和剤を散布した結果,明らかに濡れた果実のマンゼブ付着量が少なかった.次に,温州ミカン樹を用いて濡れた樹および濡れていない樹にマンゼブ水和剤を散布し,マンゼブ付着量および防除効果を調査した.なお,濡れた樹はマンゼブ水和剤散布直前に,1樹当たり10 lの水を散布した.その結果,マンゼブ付着量は濡れた樹での散布の方が明らかに劣り,黒点病防除効果も明らかに劣った.さらに,2001年および2003年に圃場で黒点病防除効果を確認しても濡れた樹での散布が明らかに劣った.
  • 岡山 健夫, 平山 喜彦, 西崎 仁博
    2007 年 73 巻 3 号 p. 155-161
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/09/06
    ジャーナル フリー
    イチゴ炭疽病のベノミル耐性菌を対象に選択培地を考案し,潜在感染部位および生存部位を調査した.PSA培地を用い,炭疽病菌の生育を比較的阻害せず他の糸状菌の生育を抑制する薬剤としてベノミル50 ppm,トリフルミゾール30 ppmを選択し,細菌の生育抑制のためにオキシガル100 ppmとストレプトマイシン硫酸塩50 ppmを添加して選択培地を作製した.この選択培地は選択性が高く,潜在感染株や枯死株の小葉,葉柄,葉柄基部,根冠部からは高率に炭疽病菌が分離され,鉢土からも分離できた.潜在感染株では,外側葉位の小葉や葉柄,葉柄基部から炭疽病菌が高率に分離され,内側の葉位になるほど検出率が低下したが,最も新しい内部の小葉からも分離された.炭疽病菌の灌注接種株には汚斑症状は見られず,小葉が褪色して萎凋した.105~106胞子/mlの灌注接種株は,全株が萎凋または枯死し,102胞子/ml以下の接種株も低率ながら萎凋症状を呈した.灌注接種株の根から炭疽病菌が高率に分離され,葉柄,小葉の順に検出率が低下し,根または地際部からの侵入感染が示唆された.炭疽病菌は,分生子懸濁液を灌注したピートモス・バーミキュライトやオガクズ,砂などの培養土から1ヶ月以上経過後も検出された.以上のことから,本菌はイチゴの葉,葉柄,葉柄基部,根冠部に潜在感染し,イチゴが植えられていない育苗用土で長期間生存することが明らかになった.
短報
病害短信
平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨
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