日本植物病理学会報
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57 巻, 3 号
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  • 山口 昭
    1991 年 57 巻 3 号 p. 285-288
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 浅賀 宏一
    1991 年 57 巻 3 号 p. 289-291
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 久能 均
    1991 年 57 巻 3 号 p. 292-294
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 松山 宣明
    1991 年 57 巻 3 号 p. 295-297
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 石黒 潔
    1991 年 57 巻 3 号 p. 298
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 岩井 久
    1991 年 57 巻 3 号 p. 299
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 高橋 義行
    1991 年 57 巻 3 号 p. 300
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 成田 保三郎, 鈴井 孝仁
    1991 年 57 巻 3 号 p. 301-305
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    一般に秋播コムギを連作するとコムギ立枯病が発生し,大きな減収を招くことになる。しかし,北海道で25年間連作していてもコムギ立枯病は発生せず,安定した収量を維持している畑があるので,その原因を調査した結果,連作コムギの根から「Sterile Dark」と仮称した糸状菌が高頻度に分離された。そのため,本菌が連作による立枯病の発生を阻止している可能性があると考え,本菌とコムギ立枯病菌の両方を土壌へ接種したところ,コムギ立枯病の発生が軽減された。なお本菌は目下のところ胞子を作らないため,同定されていない。
  • 小玉 一務, 提坂 裕子, 後藤 正夫
    1991 年 57 巻 3 号 p. 306-311
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    カテキン類のうち(-)エピカテキンガレート(ECg), (-)エピガロカテキンガレート(EGCg)はP. syringae pv. lachrymans, P. solanacearum, X. campestris pv. citri, X. campestris pv. vesicatoriaに対してMIC 25∼50μg/ml, (-)エピガロカテキン(EGC)は,X. campestris pv. citri, X. campestris pv. vesicatoriaに対してMIC 50μg/mlの高い抗菌活性を示した。エピガロカテキンガレートをメチル化すると(EGCg-M),いずれの植物病原細菌に対しても抗菌活性が低下した。EGCgは植物病原糸状菌に対する抗菌活性が低かったが,メチル化によってイネいもち病菌に対する生育阻害作用が特異的に高まった。また粗カテキンは,銅水和剤とほぼ同等の防除効果が認められた。これらの結果から,カテキン類が植物細菌病防除の一助となることが示唆された。
  • 挾間 渉
    1991 年 57 巻 3 号 p. 312-318
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    Corynespora属菌に有効なことからキュウリ褐斑病の防除に使用されたベノミル剤の効力低下が1980年に初めて報告された。大分県をはじめ九州各地のキュウリ圃場から採取分離した419菌株についてベノミルおよびカルベンダジムに対する感受性を検討したところ,これらの菌株のうち330菌株の最低生育阻止濃度が100μg/ml以上におよび,残りの89菌株のそれは10∼1μg/ml以下であり,低感受性系統と高感受性系統に明確に区別された。最低生育阻止濃度の頻度分布は2峰型を示し,その中間の濃度域内に最低生育阻止濃度をもつ耐性菌群はまったく認められなかった。両系統には,キュウリ葉および果実に対する病原力およびPSA培地上での菌糸伸長力や胞子形成力などに差異が認められなかった。九州地域のキュウリ圃場においてはこの耐性菌がさまざまな割合で混在し,これが防除効果に影響したと考えられた。1973年以降ベンズイミダゾール系薬剤がキュウリ栽培地帯で広く使用されたため,これらの薬剤耐性菌が発現したものと考えられた。
  • 挾間 渉, 森田 鈴美, 加藤 徳弘
    1991 年 57 巻 3 号 p. 319-325
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    ジエトフェンカルブ(NPC)はCorynespora melonisのベンズイミダゾール(BI)系薬剤耐性菌に対し,野生型である感性菌と比べて高い抗菌活性を示し,BI系殺菌剤との間に明確な負相関交差耐性が認められた。幼苗を用いた鉢試験でも,NPCおよびこれを含む製剤であるチオファネートメチル・ジエトフェンカルブおよびプロシミドン・ジエトフェンカルブの各水和剤はBI耐性菌によるキュウリ褐斑病の発病を強く抑制し,予防効果と治療効果が認められ,圃場試験においても両製剤は高い防除効果を示した。褐斑病菌のBI系剤に対する最低生育阻止濃度の頻度分布は2峰型であり,中等度耐性菌は認められず,また,BIおよびNPCの両剤耐性菌も認められないことから,NPCのもつBIに対する負相関性はキュウリ褐斑病に適用可能である。
  • 大木 理, 匠原 監一郎, 高見 恭成, 井上 忠男
    1991 年 57 巻 3 号 p. 326-333
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    CMVを接種したタバコ植物体中におけるCMV病徴発現遅延成分(SDC)の生成について検討した。6∼8葉期のタバコ(品種Xanthi)の下位2葉にサテライトRNAを含まないCMVのpepo分離株を100μg/ml接種して,25°C, 16時間日長条件で育苗した。7日後に接種直上位葉汁液を汁液接種と同様の方法で健全タバコに処理し,その4日後にCMV 10μg/mlを接種したところ,汁液自体に感染性がなかったにもかかわらず約40%の個体で病徴発現が4∼8日遅延し,汁液中にSDCが含まれていることが示された。SDCはタバコでは処理2∼8日後に移入葉から検出でき,また4∼8日後には移入葉から上位葉へ移行した。SDCはキュウリとトマトでのCMVの発病も遅延させ,アブラムシ接種したCMVにも効果があったが,Chenopodium quinoaとジュウロクササゲでの局部病斑の出現,タバコでのTMVあるいはPVYによる病徴発現は遅延させなかった。野外条件下で,SDCを繰り返し処理したタバコの多くは発病が4∼20日間遅延した。接種直上位葉汁液中にはCMV抗原が検出される場合があったが,それとSDC効果の含有とに相関関係は認められなかった。SDCの効力はRNase A処理により失われた。また,SDCを含む汁液中からは電気泳動法によりCMVの2本鎖RNA3∼4に相当するバンドが検出されたが,CMVの1本鎖RNA3またはRNA4によるタバコへの処理ではSDC様の病徴発現遅延効果は認められなかった。
  • Ahmed A. MOSA, 小林 喜六, 生越 明, 加藤 雅康, 佐藤 章夫
    1991 年 57 巻 3 号 p. 334-338
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    Phytophthora infestansの卵胞子がジャガイモの葉および茎中に形成された。卵胞子の形成は葉中では少なく,茎中では多かった。卵胞子は異なる交配型の菌株を同時に接種した場合にのみ形成された。宿主組織中で卵胞子を形成する能力は,菌株の組合せで異なった。卵胞子は10°Cおよび25°Cでは形成されず,15°Cと20°Cで形成された。
  • 生井 恒雄, 加藤 忠弘, 山口 仁宏, 富樫 二郎
    1991 年 57 巻 3 号 p. 339-344
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    リポキシゲナーゼにより生成されるα-リノレン酸のヒドロパーオキシドの,いもち病感染に対するイネの抵抗反応時の役割を明らかにするため,イネ細胞に対する毒性といもち病菌に対する抗菌活性を検討した。いもち病罹病イネ葉の磨砕液を用いた試験管内酵素反応により3種類のα-リノレン酸のヒドロパーオキシドが同定された。このヒドロパーオキシドの混合液は,培養イネ細胞に対して強い毒性を示し,そのED50値は1.0μg/ml付近であった。これらの化合物は同時にいもち病菌4菌株にも強い抗菌活性を示した。これらのことから,リポキシゲナーゼの酵素産物が,いもち病感染場面においてイネ細胞の過敏感死と,いもち病菌の侵入菌糸の伸長抑制に重要な役割を果たしていることが示唆された。
  • 林 宣夫
    1991 年 57 巻 3 号 p. 345-350
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    コンニャク葉枯病の二次伝染の様式について検討した。接種試験の結果,本病細菌はコンニャクの小葉のみを侵すことが確認され,また有傷,無傷いずれの方法でも感染することから,気孔および傷口侵入を行うものと推定された。圃場における本病の伝染源からの発病範囲の拡大は,10mm/日以下の少雨下では隣接株への伝染にとどまったが,強風を伴った降雨下では発病範囲が急激に拡がり,ついには圃場全面に拡大した。罹病小葉表面から流下する雨水からは105∼106cfu/mlの本病細菌が検出された。降雨条件下での本病の伝播実験の結果,伝染源設置期間中の降水量が88.7mm,最大風速7.2m/秒の条件下で伝染源株から2.5mの距離にある株まで発病が認められた。また,本病は罹病小葉との接触によっても伝染した。以上の結果から,本病の二次伝染は風を伴った降雨による病原細菌の雨滴飛沫伝播と,罹病小葉との接触による隣接株への伝播により行われるものと推定された。
  • 奥 尚, 土崎 常男
    1991 年 57 巻 3 号 p. 351-356
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    合計258品種・系統のコムギおよびライコムギ幼苗に対する日本産コムギうどんこ病菌6レースの病原性を切葉検定法で調べ,これと各レースに対する判別品種の反応とを比較することにより抵抗性反応型の分類を行った。日本国内で育成された多くの品種は,札幌春小麦型に分類されたものを除き全レースに感受性であった。同質遺伝子系統のAxminster/8Cc, Norka/8Cc, Asosan/8CcおよびChul/8Ccはおのおのの抵抗性供与体とほぼ同様の反応を示した。日本のコムギうどんこ病菌のレースに対するコムギの抵抗性遺伝子は海外でPmとして報告されているものと同一であると考えられた。全レースに抵抗性の品種・系統は抵抗性供与体として利用できると思われる。
  • 森田 昭
    1991 年 57 巻 3 号 p. 357-362
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    63本のビワの健全苗木(1年生)を新植(7本×9本)してビワ園(150m2)とし,本実験に供試した。まず,1975年の定植年度に,ビワ園の中心樹の新芽の1ヵ所に,ビワがんしゅ病菌P. syringae pv. eriobotryae(ストレプトマイシン耐性菌)を接種し,その後は自然状況下で栽培管理(無防除,無せん定)し,12年間にわたってがんしゅ病の拡散の経緯を追跡した。12年後には,中心樹のビワの1病斑は548個の病斑に,また,供試した63本のビワ樹は全部ががんしゅ病に罹病して,全樹の総病斑数は5,268個に達した。とくに,定植直後から4年目までは急速に罹病率が上昇した。これらの病斑のうち,春芽,ビワ収穫跡,芽かき跡の3部位に発生した病斑が最も多く,全体の80%以上を占め,また,各樹の初発病斑形成部位も春芽で最も高く,約70%であった。本病のビワ樹体各部位に形成される初発病斑は,収穫,芽かき開始以前の若木では春芽の芽枯れ病斑が主体で,この病斑は後では主幹・主枝の病斑となった。また,収穫,芽かき開始以降に形成された病斑もこれらの作業によってできた傷跡に形成されるものが主体であったが,この場合は側枝の病斑となることが多かった。
  • 古屋 成人, 櫛間 義幸, 土屋 健一, 松山 宣明, 脇本 哲
    1991 年 57 巻 3 号 p. 363-370
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    イネもみ枯細菌病菌のトマト青枯病菌に対して示す抗菌活性は供試する培地の種類によって異なり,TTC培地上ではすべてのイネもみ枯細菌病菌株がトマト青枯病菌に対して阻止帯を形成した。抗菌物質産生性のイネもみ枯細菌病菌株の懸濁液でトマト幼苗の根部を浸漬処理することによって青枯病の発病が抑制された。この発病抑制効果と浸漬処理時間および浸漬処理に用いた細菌懸濁液の濃度との間には高い相関が認められた。トマト幼苗の根部を濃度約1010cfu/mlのイネもみ枯細菌病菌懸濁液中へ24時間浸漬した場合に最も高い抑制効果が得られた。この発病抑制効果は抗菌物質非産生菌株および熱処理死菌によっても認められ,イネもみ枯細菌病菌の産生する抗菌物質以外の要因もこの発病抑制効果の機作に強く関与していることが明らかとなった。
  • 古屋 成人, 岡本 知子, 郡 裕一, 松山 宣明, 脇本 哲
    1991 年 57 巻 3 号 p. 371-376
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    非病原性のイネもみ枯細菌病菌株でイネ種子を処理することによりイネ幼苗腐敗症の発病が抑制された。この発病抑制効果は,供試した非病原性菌株と病原性菌株の組合せにより異なり,また非病原性菌株の細菌濃度が高いほど顕著であった。発病抑制効果は,イネもみ枯細菌病菌の生菌でのみ認められ,それ以外の菌,すなわち,Agrobacterium, Erwinia, Bacillus, Clavibacter等ではまったく認められなかった。供試した非病原性5菌株のうち,N7503は供試したすべての病原性菌株による発病を抑制し,その防除効果も高く,イネ幼苗腐敗症に対する生物的防除材としての利用の可能性が示唆された。
  • Carlos Hidemi UESUGI, 津野 和宣, 脇本 哲
    1991 年 57 巻 3 号 p. 377-386
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    病原性の異なるErwinia chrysanthemiの3系統,すなわち,Ku8601(ナシからの分離菌),R8(イネからの分離菌)および511-3(トウモロコシからの分離菌)を用いて抗血清を作製し,これらの抗血清に対する反応によって各種の宿主植物から分離されたE. chrysanthemiの血清グループを比較した。その結果,供試した系統は4種類の血清グループに分類された。イネおよびトウモロコシを除く各種の植物からの分離菌は抗-Ku8601血清のみと反応し,これらを血清グループIとした。イネおよびトウモロコシから分離した菌株はそれぞれ抗-R8血清および抗-511-3血清とのみ反応して病原性との間に密接な関連性を示し,血清グループIIおよびIIIとした。またキクおよびマングビーンから分離した系統はいずれの抗血清とも反応しなかった。これら各菌株の膜蛋白をSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動で分析し,ニトロセルロースシーツ法により抗原蛋白を検出した。抗-Ku8601血清と反応する菌株はすべて38.5と5.9kdの抗原蛋白を所有し,抗-R8血清と反応するものは,41.7と11.2kdの抗原蛋白をもち,また抗-511-3血清と反応するものは41.7, 40.3, 21.4と10.2kdの抗原蛋白をもっていた。これらの結果から,E. chrysanthemiの抗原決定基は主に菌体の膜蛋白に存在し,これらの蛋白のあるものは宿主に対する親和性の決定に重要な役割を担っている可能性が推察された。
  • 濱村 洋, 川原 正見, 下田 進, 片岡 正明
    1991 年 57 巻 3 号 p. 387-393
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    トリフルミゾール(triflumizole,トリフミン®;エルゴステロール生合成阻害剤)に対するMIC値が1,000ppm以上の低感受性を示す,Gibberella fujikuroi (Fusarium moniliforme)のイネに対する病原性はきわめて弱い。この低感受性菌が容易に病原性を獲得するかどうかについてヘテロカリオン形成の有無を指標として検討した。PuhallaおよびCorrellらの方法によって得た硝酸代謝不能突然変異株は,トリフルミゾールやカルベンダジムに対して野生株と同じ感受性を示した。この突然変異株を対峙培養した結果,トリフルミゾール感受性菌群内では,同一地域から分離した感受性菌とは相補性を示し,ヘテロカリオンを形成する場合が認められたが,他の地域の感受性菌とは相補性を示さなかった。これに対して,低感受性菌では異なる地域の低感受性菌とも相補性を示したが,感受性菌とは相補性を示さなかった。カルベンダジムについても同様に,感受性菌と耐性菌は相補性を示さなかった。また,同一徒長苗から分離したトリフルミゾール感受性菌と低感受性菌は相補性を示さず,感受性菌のみがイネに徒長を引き起こした。以上のように,トリフルミゾール低感受性菌はヘテロカリオンの形成という手段では病原性を獲得しないことが示された。
  • 1991 年 57 巻 3 号 p. 394-463
    発行日: 1991/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
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