日本植物病理学会報
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33 巻, 5 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 毛利 亮太郎, 鹿島 長次, 我謝 孟俊, 杉山 登
    1967 年 33 巻 5 号 p. 289-293
    発行日: 1967/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    蔗糖を炭素源とするナシ黒斑病菌の静置培養において,その培地中に見出されるウロン酸は菌体の生長の盛んな時に多く,毒性の最高となる時期(18日目)に最も少なく含まれている。このことは本菌毒素の本体であるアルテニン(C9H14O6)の生合成にウロン酸が関係していることを暗示する。またグルコース(4%)に菌体抽出液を加え,24時間保つても毒性を生ずるに至らないが,ウロン酸の一種であるグルクロン酸(4%)に菌体抽出液を加えると24時間で毒性を示した。一方グルクロン酸によって本菌は生長しないが,グルコースによれば菌の生長をみ,11日目には培地に毒性が認められた。
    これらの事実により,グルコースからアルテニンに至る反応段階にウロン酸があつて,それは菌の生長がゆるやかになつてから生産されるある種の酵素によつて,アルテニンに変えられるであろうと考察した。
  • 富永 時任
    1967 年 33 巻 5 号 p. 294-300_1
    発行日: 1967/12/30
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    1965年12月,西南暖地の秋播きてん菜に原因不明の病害が爆発的に発生し,かなりの被害があつた。翌1966年7月,東北の春播きてん菜に暖地と少し病徴の違つた病害が,台風の直後に突発的に発生した。この病害は北海道にも発生した。
    前者では葉脈,中肋,葉柄上の条斑が目立ち,葉身の円形輪紋はまれであつたが,根の維管束が黒変し被害が激しいと冠部が冬期間に腐敗した。
    後者では葉身に多数の円形輪紋ができ,中肋,葉柄の条斑や根の維管束の黒変もわずかに発生したが,冠部の腐敗はなかつた。
    東北,北海道と西南暖地の両病害は,発病時期,葉の病徴,根の腐敗など若干の差異が認められたが,同一の病原細菌によることがわかつた。
    病原細菌は細菌学的性質がPs. aptata, Ps. coronafaciensに似ているが,サトウダイコン,ノウゼンハレン,ピーマンを侵し,カラスムギを侵さない点を考慮すると,前者のPs. aptata (Brown et Jamieson) Stevensと考えられる。
    本病に弱い品種であるE-4(導入2号),E-5(ツキサップ)などが多く栽培されたことが,発病の一原因と考えられる。
    本病はわが国でははじめての発生である。病名には斑点細菌病を,英名にはbacterial blightをあてたい。
  • 脇本 哲
    1967 年 33 巻 5 号 p. 301-310
    発行日: 1967/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    日本の各地から集めた罹病葉から41株のカンキツ潰瘍菌と42株のカンキツ潰瘍病菌ファージを分離した。ファージは血清学的な性質と形態からCP1とCP2の2グループに大別することができる。日本に広く分布しているCP1は68mμの球形の頭部と160×15mμの尾部を持つたオタマジャクシ型の粒子であるのに対し,CP2は直径70mμの多角体粒子で尾部は認められない。これらのファージの活性は共に45°C以上の温度で不安定であり,55°C, 10分でほぼ完全に不活性化される。CP1aファージは形態,寄主範囲その他の諸性質においてはCP1と同じであるが,ただ,血清アルブミンの添加によつて溶菌斑形成率が著しく高められる系統である。
    日本に分布するカンキツ潰瘍病菌はCP1とCP2に対する感受性によつて次の3 lysotypesに分類できる。
    1. CP1に侵されるがCP2に抵抗性…………Lysotype A
    2. CP2に侵されるがCP1に抵抗性…………B
    3. CP1, CP2両ファージに抵抗性…………C
    これらの内,AとBとが日本には広く分布している。Lysotype Aに属するものはマンニットを分解して酸を生ずるが,Bに属するものは酸を生じない。ただし,これには若干の例外が認められる。
    またカソキツ潰瘍病菌には採取地または寄主品種の差によつて寄生性に差異は認められず,病原性とファージ感受性との間にも相関は認められない。
  • 津曲 彦寿
    1967 年 33 巻 5 号 p. 311-312
    発行日: 1967/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1967 年 33 巻 5 号 p. 313-319
    発行日: 1967/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1967 年 33 巻 5 号 p. 320-323
    発行日: 1967/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1967 年 33 巻 5 号 p. 324-328
    発行日: 1967/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1967 年 33 巻 5 号 p. 328-342
    発行日: 1967/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1967 年 33 巻 5 号 p. 342-348
    発行日: 1967/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1967 年 33 巻 5 号 p. 348-353
    発行日: 1967/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
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