日本植物病理学会報
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37 巻 , 5 号
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  • 大島 信行, 大橋 祐子, 梅川 学
    1971 年 37 巻 5 号 p. 319-325
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    日本においてアブラナ科植物から分離されたTMVの系統,TMV-Cとワサビ系統(W)はその外被たんぱく質に特異なアミノ酸,ヒスチジンとメチオニンを含み,そのアミノ酸組成はHolmes' ribgrass strain (HR)に似ている。TMV-Cのカルボキシル末端アミノ酸はスレオニンであったが,WのたんぱくからはカルボキシペプチダーゼAおよびB処理で遊離のアミノ酸を得ることができなかった。日本産トマト系TMVであるTMV-L (L)の外被たんぱく質のアミノ酸組成はメチオニンを含み,Y-TAMVに似ている。pH 3.8のポリアクリルアマイドゲル電気泳動においてTMV-C, HRおよびLychnis系統(Ly)のたんぱく質はほとんど同じ速さで泳動したが,Wのたんぱくはもっと早く,Lはもっと遅く泳動した。普通型TMVであるOM, Oおよびvulgareなどのたんぱくは同じ速さで泳動し,Wのたんぱくもこれとほぼ同じ速さで泳動した。紫外線による不活性化に対し,HR, LyおよびTMV-Cは同程度の感受性を示し,OMの約3倍,Wはもっと感受性が高く,OMの約4倍であった。06およびcowpea mosaic virusのタバコ型,これは同上のウイルスをサムスンタバコに接種して得たものであるが,これらはvulgareとほぼ同程度に不活化され,OMはvulgareより感受性が高かった。Lとcowpea mosaic virusのインゲン型はOMの約1.5倍の感受性であった。
    上述のことからTMV-C, HRおよびLyはHRによって代表されるTMVの系統群に属すると考えられるが,Wについてはそのたんぱく質のアミノ酸組成がHR, LyおよびTMV-Cに類似しているが,いずれの群に属するかは決定することができなかった。
  • 岡崎 博
    1971 年 37 巻 5 号 p. 326-332
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    塩類溶液を用いてFusarium oxysporum f. raphaniの厚膜胞子形成条件を検討し,その結果をもとにFusarium菌の厚膜胞子形成機構を論じた。
    1. 厚膜胞子の形成は培地のpHが6前後のときもっとも多く,4以下または8以上になるといちじるしく減少した。
    2. 供試菌は厚膜胞子の形成に対してK+, Mg2+, Mn2+, Ca2+, Fe3+, Cu2+, Zn2+を必要とした。とくにK+, Mg2+, Mn2+欠如培地は厚膜胞子の形成をいちじるしく抑制した。
    3. 厚膜胞子形成の好適温度は菌の生育と同様に28°Cであったが,34°Cでは菌の生育よりも強く抑制された。
    4. 厚膜胞子の形成は炭酸ガス,窒素ガス気流中においてほぼ完全に抑制された。
    5. 塩類溶液中では接種菌量に比例して厚膜胞子数が増加した。
    6. 厚膜胞子の形成にさきだって菌の生育が行なわれた。グルコースは菌の生育を助長し,厚膜胞子の形成を抑制した。しかし最終的には厚膜胞子は培地に添加したグルコースの量に比例して形成された。
    7. 塩類溶液中では24∼48時間で厚膜胞子が形成され,グルコースを添加するとその時間が延長された。厚膜胞子数は時間の経過とともに徐々に増加し,定常状態に達したとき,純水では塩類溶液の約60%にとどまつた。
    8. 以上の結果からFusarium菌は培地中および菌糸内の炭素源を利用して生育し,炭素源が涸渇して生育不可能になると,既存の菌糸から一定の割合で厚膜胞子を形成するものと推論した。
  • 久田 芳夫, 松井 千秋
    1971 年 37 巻 5 号 p. 333-339
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    1. タバコ・モザイク・ウイルスのアブラナ科系(TMV-C)とTMV普通系(TMV-OM)間,TMV-CとTMVインゲン系(TMV-B)間でウイルス核酸とたんぱく質とをそれぞれ交換してウイルス粒子の再構成を行なった。「C-核酸+OM-たんぱく質」の組合せだけで再構成ウイルスの収率がいちじるしく低く,「C-核酸+C-たんぱく質」の再構成収率の約25%にすぎなかった。しょ糖密度勾配遠心分離の結果,長さ300mμをもつ完全ウイルス粒子も少なかった。一方,C-たんぱく質はOM-核酸,B-核酸ともよく反応し再構成ウイルス収率は高かった。
    2. 「OM-核酸+C-たんぱく質」の再構成ウイルスの比感染性は,「OM-核酸+OM-たんぱく質」のそれとほとんど同じであった。再構成ウイルスの比感染性は,インゲン初生葉を検定植物とした場合は標準ウイルスのそれとほぼ同じであったが,グルチノザ葉を検定植物とすると標準ウイルスの比感染性より30-40%低かった。
    3. 再構成ウイルスは,いずれも標準ウイルスにくらべ,リボヌクレアーゼに対していっそう感受性であった。
  • 稲葉 忠興, 梶原 敏宏
    1971 年 37 巻 5 号 p. 340-347
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    キュウリべと病の病斑形成と光の関係について実験を行なった。その結果,
    1. 接種後,暗処理すると病斑形成がいちじるしく減少した。しかし,接種前2日間の暗処理は,接種後自然光条件下におけば,何ら影響を与えなかった。
    2. 接種後の暗処理時間を変え,処理時間を長くすればそれに伴って病斑の形成も少なくなる。とくに,3日間(接種中の暗処理時間を含む)および4日間の暗処理によって急激に病斑面積が減少した。
    3. キュウリ葉の光合成量が飽和点に達しないような光の強さの範囲では,光の強さが弱くなるにしたがって病斑の形成が減少する。とくに補償点(0.05cal/cm2/min)以下の光の強さでこの傾向がいちじるしかった。
    4. 光合成阻害剤を使用してキュウリ葉の光合成と病斑形成との関係を調べた。キュウリ葉に光合成阻害剤を散布した場合,光合成阻害をおこすリニュロンでは病斑形成が減少したが,光合成阻害をおこさないシマジンでは減少しなかった。さらに,リニュロンの濃度を10-50ppmの範囲で処理すると,濃度が濃くなるほどキュウリ葉の光合成阻害がいちじるしくなり,それに伴って病斑形成が減少した。とくにリニュロンの濃度が30ppmになると,病斑の形成はいちじるしく低下する。かつこの濃度ではべと病菌の分生胞子発芽はまったく影響されなかった。
    このようなことから,キュウリべと病では寄主の光合成が発病に関係し,光合成が低下すると病斑の形成が少なくなることが明らかになった。
  • 三沢 正生, 加藤 盛, 鈴木 寿夫
    1971 年 37 巻 5 号 p. 348-354
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    本報告は,キュウリモザイクウイルスを接種したタバコ葉の感染に伴うイソ酵素,可溶性たんぱくの変化について実験した結果である。
    イソ酵素,可溶性たんぱくはポリアクリルアミド・ゲル電気泳動法により分別された。可溶性たんぱく-感染5日後に泳動の遅いたんぱくが発現する。4.75%ゲル部にだけ分別されるので,分子量の大きなものである。ウイルスたんぱくとの関連は明らかでない。パーオキシダーゼ・イソ酵素-接種短時間後には変化がないが,5日後にはbandにより反応が強くなる。対照でも同一傾向である。新しいbandは生じない。ポリフェノールオキシダーゼも大体同じ傾向である。グルタミン酸脱水素酵素・イソくえん酸脱水素酵素のイソ酵素は,感染後の日数が進むとband数が減少する。しかし前者は5日後では接種葉の方が反応が強い。後者は逆に接種葉の方が弱い。グルコース-6-りん酸脱水素酵素のイソ酵素は,接種5日後には全般的にbandの反応は弱くなるが,接種葉の方が強く反応するbandが残る。6-ホスホグルコン酸脱水素酵素も同じ傾向であるが,5日後は接種葉に新しいbandが生じた。酸性ホスファターゼのイソ酵素は,5日後に接種葉のband数が減少したが,接種葉の方が反応は強い。りんご酸脱水素酵素ではイソ酵素数に変化がなかったが,5日後も接種葉で1個のbandが比較的強い活性を保持した。
    要するに,接種4時間後では調査した酵素のイソ酵素に感染の影響は生じていないが,5日後には,種々の影響が現われた。これらの影響は,感染による細胞生理の異常化を示すものであるが,一方ウイルス増殖とも関連していることを示している。
  • 大和 浩国
    1971 年 37 巻 5 号 p. 355-356
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 山下 修一, 土居 養二, 與良 清
    1971 年 37 巻 5 号 p. 356-359
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 黒崎 良男
    1971 年 37 巻 5 号 p. 359-361
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1971 年 37 巻 5 号 p. 362-373
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1971 年 37 巻 5 号 p. 373-378
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1971 年 37 巻 5 号 p. 379-382
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1971 年 37 巻 5 号 p. 382-396
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1971 年 37 巻 5 号 p. 397-404
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1971 年 37 巻 5 号 p. 404-412
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1971 年 37 巻 5 号 p. 414a
    発行日: 1971年
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1971 年 37 巻 5 号 p. 414b
    発行日: 1971年
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
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