日本植物病理学会報
Online ISSN : 1882-0484
Print ISSN : 0031-9473
ISSN-L : 0031-9473
81 巻 , 1 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
総説
  • 吉岡 博文, 安達 広明, 石濱 伸明, 中野 孝明, 白石 佑太郎, 宮川 典子, 野村 裕也, 吉岡 美樹, 浅井 秀太
    2015 年 81 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/03/25
    ジャーナル 認証あり
    Recent research has illustrated that signaling networks, after the plant host perceives diverse pathogen-derived signals, facilitate defense responses through mitogen-activated protein kinase (MAPK) cascades, calcium-dependent protein kinase (CDPK), or receptor-like cytoplasmic kinase (RLCK). The pathogen-induced reactive oxygen species (ROS) burst is mainly caused by activation of an NADPH oxidase, designated as the respiratory burst oxidase homolog (RBOH). Emerging evidence emphasizes that NbRBOHB could be activated by CDPK- or RLCK-dependent phosphorylation in association with the pattern-triggered immunity (PTI)–ROS burst. On the other hand, the effector-triggered immunity (ETI)–ROS burst appears to be regulated by upregulation of NbRBOHB via the MAPK–WRKY pathway, followed by the activation of NbRBOHB through CDPK-mediated phosphorylation.
原著
  • 長瀬 陽香, 丹羽 理恵子, 松下 裕子, 池田 健太郎, 山岸 菜穂, 串田 篤彦, 岡田 浩明, 吉田 重信, 對馬 誠也
    2015 年 81 巻 1 号 p. 9-21
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/03/25
    ジャーナル 認証あり
    ハクサイ黄化病の発病程度と土壌の生物性との関連性を明らかにするため,群馬県内の発病程度の異なる圃場の非根圏土壌を経時的に採取し,変性剤濃度勾配ゲル電気泳動(PCR-DGGE)を用いて土壌の細菌相,糸状菌相および一般線虫相のShannon-Wienerの多様性指数(H')ならびに黄化病菌(Verticillium dahliaeおよびV. longisporum)と発病助長線虫であるキタネグサレセンチュウ(Pratylenchus penetrans)のDNAバンドの相対強度と黄化病の発病程度との関連を調べた.その結果,前作収穫後(9–10月)の一般線虫相H'において,翌年の黄化病の発生程度との間で特に強い負の相関関係が見られた.一方,DNAバンドの相対強度に関しては,同時期の黄化病菌とキタネグサレセンチュウのバンド相対強度と黄化病の発病程度が正に相関し,加えてキタネグサレセンチュウのバンド相対強度は,一般線虫相H'と負に相関することが認められた.以上の結果から,前作収穫後(9–10月)に採取した土壌では,一般線虫相の多様性指数,黄化病菌およびキタネグサレセンチュウのバンド相対強度といった多くの特徴が次作の黄化病の発病程度と関連していることが示唆された.
  • 西 八束, 竹内 徹, 鈴木 文彦, 菅 康弘, 田代 暢哉, 中村 正幸, 岩井 久
    2015 年 81 巻 1 号 p. 22-31
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/03/25
    ジャーナル 認証あり
    全国有数のジャガイモ産地である鹿児島県および長崎県のそうか病菌の菌種と病原性およびその遺伝子的特徴を明らかにした.鹿児島県はS. turgidiscabiesS. scabieiの2種がそうか病菌の主体であったが,長崎県はS. scabieiが多数を占め,両県ともS. acidiscabiesの発生は一部であった.また,分離株の病原性とPathogenicity island(PAI)の関連を調査したところ,病原性を示した菌はS. scabieiS. turgidiscabiesS. acidiscabiesのいずれかの菌種となり,すべての菌株がサクストミン合成遺伝子(txtAB)を保有していた.ほとんどの菌株はtxtAB,トマチナーゼ遺伝子(tomA)とnecrosis-inducing protein遺伝子(nec1)を保有していたが,長崎県および佐賀県から分離されたS. acidiscabies菌株についてはtxtABのみで,tomAnec1を欠いていた.また,病原性S. scabieiについては16S-23S rRNA ITS領域で大きく2つの遺伝子型(TタイプとJKタイプ)に分けられた.また,一部の菌株では2種類のITSを保有するタイプ(B)も存在することが明らかとなった.特に,S. scabieiのメラニン非産生株はすべてTタイプに属していた.さらに,菌種ごとに菌の形態と生理学的性質を調査した結果,いずれの菌種も基準菌株およびこれまで報告された菌株とほぼ一致した.
  • 西 八束, 中村 正幸, 岩井 久
    2015 年 81 巻 1 号 p. 32-42
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/03/25
    ジャーナル 認証あり
    ジャガイモそうか病はStreptomyces spp.により引き起こされる病害である.これまで,そうか病菌の定量にはPAI遺伝子を標的としたリアルタイムPCR法が開発されている.しかし,そうか病菌は菌種により性質が異なり,特に,低pH耐性はそうか病の防除に直結する.効率的な防除対策のためには,菌種ごとの定量技術を開発することが必要である.そこで,国内で主要な菌種であるS. scabieiS. turgidiscabiesについて,16S-23S rRNA internal transcribed spacerを標的としたリアルタイムPCR法(SYBR Green)による定量技術を開発した.本定量法はS. scabieiのJKタイプ(Ssj)およびS. turgidiscabies(St)に特異的であり,両菌種とも200 fgから20 ngまでのDNA濃度の対数値とCt値との間に高い直線回帰が認められた(Ssj:R2=0.9985,St:R2=0.9988).また,両種が混在した状態の植物や土壌からも,特異的に両菌種の定量が可能であった.●さらに,無底ポット内の黒ボク土壌の異なるpH条件下(植え付け時のpH 4.4~5.2)で,ジャガイモ栽培を行い,S. turgidiscabies単独接種区,S. scabiei単独接種区,および両菌混合接種区を設けた.収穫時を中心に両菌の菌量およびサクストミン毒素(txtAB)量によりそうか病菌量を調査した結果,S. turgidiscabiesS. scabieiよりも低いpH 4.7以上で土壌中の菌量が高くなった.また,両菌を接種した条件下では,土壌,根および病斑のすべてでS. turgidiscabiesが優先していた.
短報
平成26年度地域部会講演要旨
feedback
Top