日本植物病理学会報
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35 巻 , 1 号
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  • 谷 利一, 難波 宏彰
    1969 年 35 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    供試のBotrytis cinerea 10菌株はいずれもマセレーション酵素作用3種(M-I, M-II, M-III)を構成的に生産する。M-IおよびM-IIはジャガイモ塊茎切片を軟化し,活性の最適はそれぞれpH 2.7, 5.5付近にある。M-IIIはミツマタ内皮の靱皮柔組織に対し,pH 4.5付近で特異的に働らく。ペプトン-塩類培地において,菌株6種では菌体生育の全期間を通じて3作用とも認められるが,3種では対数期に,また1種では対数期,停止期にM-II, M-IIIが消失する。この原因は,各菌株群における酵素生産能の本質的差異によるものではなく,培養期間中における培地pH低下,およびそれにともなうM-II, M-IIIの不活性化に基因するものと解釈される。
    供試菌株中最も生産能の高いR-2菌株について,マセレーション関連酵素の分泌を調べた。その結果,ペクチンエステラーゼ(活性最適pH 5.0),エンドポリメチルガラクツロナーゼ(同3.5, 4.3),エンドポリガラクツロナーゼ(同4.3, 5.5),エクソポリガラクツロナーゼ(同4.3, 5.5)およびセルラーゼCx(同4.5, 6.5)を認めた。ペクチンおよびペクチン酸トランスエリミナーゼ作用は基質含有培地においても検出されなかった。
    ゾーン電気泳動によって,M-IおよびM-IIはそれぞれ3および2種の区分に分れたが,M-IIIはつねに単一の区分であった。
    諸文献記載の本菌酵素作用と本実験の結果とを比較考察した。
  • 荒井 啓, 土居 養二, 与良 清, 明日山 秀文
    1969 年 35 巻 1 号 p. 10-15
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    ジャガイモ葉巻ウイルスに感染したPhysalis floridana, Datura stramonium,ジャガイモを超薄切片法によつて電子顕微鏡観察した。その結果いずれの病組織からも直径約24mμの電子密度の高い斉一な球形粒子が認められた。この粒子は篩部の伴細胞,篩部柔胞細,木部導管の細胞質や液胞中に見出され,通常の葉肉細胞には認められない。P. floridanaでは,細胞質中にこの粒子が多量に存在する場合には,その細胞は壊死を起こしていることが多い。液胞中に見られる場合は,いずれの植物においても,概して集塊をなし,ときには結晶配列をなしている。病葉に0.5M phosphate buffer, pH 6.5を加えて磨砕,搾汁し,クロロホルムを加えて清澄化し,その後分画遠心し,最終の超遠心(105,000×g)の沈殿部分をネガティブ染色し電顕観察した結果直径約25mμの球形,ときに六角形の粒子が認められた。さらにこの試料について,虫体内注射法による虫媒接種と刺針法による汁液接種によつて検定植物に発病が認められ,その感染性が確かめられた。この球形粒子は上記3種の植物のいずれからも同じ方法で得られたが,健全植物からは得られなかった。以上の結果から,直径約25mμの球形または多面体の粒子はジャガイモ葉巻病の病原ウイルス粒子であると考えられる。
  • 赤井 重恭, 白石 雅也, 浅田 泰次, 福富 雅夫
    1969 年 35 巻 1 号 p. 16-20_3
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    本報告は伊予柑かいよう性虎斑病における虎斑型,赤褐色凹陥型,および隆起型(そうか型)病斑の組織学的,組織化学的観察結果である。
    伊予柑健全部の果皮は,表皮(外果皮),下皮,flavedo, albedo組織などからなる中果皮および内果皮からなり,外果皮には退化した気孔,flavedo組織には油胞,維管束を認めることができる。
    虎斑型病斑では下皮の下,flavedo組織中に接線方向に長い細胞を認めるが,それらはやがて壊死し,その下部のflavedo組織細胞が並層分裂をはじめる。な.お壊死細胞壁はlignin反応を呈する。
    赤褐色凹陥型病斑では,前述の虎斑型病斑における壊死細胞層がさらに拡大するが,隆起型病斑になると,壊死細胞群の直下にさらにコルク細胞層が発達し,コルク形成層の活動とその下部の分裂細胞層の形成によって病斑部は隆起する。
    以上の結果から虎斑型,赤褐色凹陥型および隆起型病斑は同一病斑の発生過程のある時期と考えられるが,本実験結果から本病の原因を確認することはできなかった。
  • 平島 昭和, 平井 篤造
    1969 年 35 巻 1 号 p. 21-24
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    32Pでラベルしたタバコモザイクウイルス(TMV)を作った。これをタバコ葉に接種後,感染時間を追って接種葉をすりつぶし,600g遠心沈殿(P1,核・葉緑粒など),15,000g遠心沈殿(P2,ミトコンドリア),105,000g遠心沈殿(P3,リボソーム),その上清の酸不溶(P4),同酸可溶(S)各分画にわけて,32P-TMVのとりこみをみた。接種後6時間目まで,P3分画のとりこみは増加し,P1分画のとりこみは減少する。6時間を境として,P3分画のとりこみは減少し,P1分画のそれは増加した。S分画では,6時間目までのとりこみが,それ以後のとりこみより多かった。磨砕液をRNaseで処理して同様に分画したが,本質的に同じ傾向が認められた。非ラベル磨砕液に,試験管内で32P-TMVを混合したのち分画すると,大部分の活性はP3分画にあり,感染時期による変動はみられなかった。以上の事実から,宿主細胞に侵入直後のTMVの行動について考察した。
  • 平島 昭和, 平井 篤造
    1969 年 35 巻 1 号 p. 25-28
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    32Pラベルのタバコモザイクウイルス(TMV)を接種したタバコ葉から,各感染時期ごとに,105,000g遠心沈殿(P3分画,リボソームを含む)をとり出した。これをショ糖密度勾配遠心分離で分画したところ,TMVの主要ピークのほかに,1∼2コの肩(shoulder)があらわれた。この肩は感染時期が進行するとともに,とくに感染後6時間目に,明らかなピークとなった。RNase処理実験および35SラベルTMVを接種した実験から,TMVピークおよびその肩は蛋白を含むことが明らかになった。この肩の出現は,試験管でのTMVの分解に基づくものでないことを種々な対照実験で確かめた。以上の事実から,TMVがタバコ葉内に侵入直後,少なくとも6時間以内に,蛋白の一部がとれた粒子に分解することが論ぜられた。
  • 菊本 敏雄, 坂本 正幸
    1969 年 35 巻 1 号 p. 29-35
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    風乾土壌に軟腐病細菌を接種し,ただちにこの土壌に表面殺菌を行なった22種の植物を播種し,圃場条件下で生育させた。供試植物はすべて1週間以内に発芽をみた。なおこの期間においては,導入した軟腐病細菌は高い密度を維持していた。播種32日以後,経時的に各植物の根圏ミクロフローラを希釈平板法および螢光抗体法を用いて調査した。希釈平板法では,52回の調査中わずかに3回,すなわちハクサイ,キュウリおよびアサガオの根圏から導入細菌が検出された。また螢光抗体法では,ハクサイ,ダイコン,コムギ,エンバク,アズキ,トマト,キュウリ,ヘチマおよびアサガオの根圏で生存が認められた。これに対して,対照土壌では,接種47日後においてもなお導入した軟腐病細菌は生存していた。これらの結果から,宿主植物も含めて,少なくとも生育の初期段階においては,軟腐病細菌の生育を十分に支えることができず,また根圏で微生物の密度が高まり,競争が一層はげしくなる結果,むしろ導入細菌は生存がおびやかされていたことを示唆するものと考える。
  • 菊本 敏雄, 坂本 正幸
    1969 年 35 巻 1 号 p. 36-40
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    土壌中にせい息する軟腐病細菌の増殖一生存と作物根のそれに対してもつ意義を解明する目的で,実験をおこなった。十字花科,マメ科,イネ科など10科に属する30種の作物を圃場に栽培し,一定の大きさに生育した各作物の根圏微生物を分析した。すでに,ビタミンナとコカブは調査以前に軟腐病の発生により枯死した。ハクサイ,シガツシロナ,コマツナ,チヂミユキナ,テオシント,ニラおよびトマトの根圏で軟腐病細菌の特異的な増殖が観察された。また増菌培養によりヒカリカブの根圏から本菌が分離された。一方,供試した7種のマメ科作物からは本菌を検出できなかった。さらに,ハクサイ栽培畑に自生していた,15種の雑草の根圏について同様な調査を試みた結果,ノゲシ,アカザおよびツユクサの3種の雑草の根圏から軟腐病細菌が分離された。これら供試植物根圏における軟腐病細菌の選択的な増菌作用は十字花科に属する作物で最も顕著であった。これらの結果から軟腐病細菌はハクサイおよびそのほか十字花科の作物に特異的な根圏ミクロフローラの一構成員であると推定される。
  • 都丸 敬一, 代谷 次夫, 高浪 洋一
    1969 年 35 巻 1 号 p. 41-46
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    CMV-Oを接種したタバコの全身感染した上位葉におけるポリフェノールオキシダーゼ(PPO)活性の推移を経時的に測定した。測定は代谷による微量迅速測定法によつた。またPPOは銅を必須とする酵素であるが,銅欠乏水耕液で培養したタバコの葉におけるウイルス活性の推移を対照非欠乏のタバコと比較した。銅欠乏培養液はStautおよびArnonに準じた。
    PPO活性は感染後約21日(25°C)までは,経時的に増加し,対照健全葉にくらべて高くなる。上位葉の病徴が回復する21日目では,乾物重当り対照の2.5倍に達した。新しい病徴があらわれる28日後では7日目ごろと同じ水準に低下し,健病間の差も小さくなつた。ウイルス活性は既報の結果と同様に病徴にほぼ平行したから,PPO活性の推移は病徴およびウイルス濃度の推移とは逆の相関をもつといえる。また,ウイルス活性の推移はin vitroのPPOによる不活化が主因ではないことはすでに示されている。
    銅欠乏培地のタバコは移植4週間目ごろに銅欠乏症状を示したが,接種後のウイルス活性の推移には,対照非欠乏タバコ葉とほとんど差が認められず,病徴も21日目ごろには回復した。これらの結果から,CMV感染タバコ葉中のPPO活性の推移はin vivoにおけるウイルス濃度の推移の直接の要因となっているとは考えられない。
  • 堀尾 英弘, 矢野 勇夫, 江住 和雄
    1969 年 35 巻 1 号 p. 47-54_2
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    ジャガイモ品種S-41956および金時いもの外観健全株からPVSのほかに未知のウイルスが検出された。このウイルスは汁液接種によってジャガイモ農林1号実生,Solanum demissum, S. villosum,ナス,トマト,Nicotiana debneyi, Datura metel,ササゲ,Chenopodium amaranticolor, C. capitatum, C. murale,センニチコウなどに対し寄生性を示した。また,ジャガイモの農林1号,男爵いも,オオジロなどの品種も感染発病した。モモアカアブラムシなど4種のアブラムシによっては伝搬されなかった。粗汁液中でのウイルスの不活化温度は65~70℃,希釈限度は5,000~10,000倍,保存限度は2~3日(約20℃)で,また,ウイルス粒子は長さ約650mμのひも状粒子であった。以上の結果から,本ウイルスはBagnallら(1956)が報告したジャガイモMウイルス(potato virus M)であると結論した。
    PVMに感染したトマト葉汁液をエチルエーテル,四塩化炭素,硫安などを用いて部分純化し,これを家兎に注射して沈降反応で256倍の終末希釈濃度を有するPVM抗血清を得た。この抗血清はスライド法でも陽性の反応を示し,PVSともわずかながら陽性の沈降反応を示した。
    圃場では農林1号,オオジロ,ケネベックの3品種のジャガイモでPVM感染による発病株が観察された。PVMによる病徴は葉裏のストリーク,葉表面の油ぎつた光沢,漣葉などが特徴である。PVM抗血清で調べた各品種のPVM罹病率は農林1号11%,オオジロ50%,ケネベック14%,男爵いも31%で,オオジロ,男爵いもでは無病徴で保毒されるものが多く,Saco, S-41956,金時いもはほとんど全株がPVMを保毒していた。
  • 桂 〓一, 伊阪 実人, 宮越 盈
    1969 年 35 巻 1 号 p. 55-61
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    福井,京都の府県下のラッキョウ栽培地で,中秋から春にかけての低温期にはげしくおこるラッキョウの葉の先枯れ,葉枯れ,りん茎および根部腐敗を原因する病原菌について研究を行なった。
    1. 病原菌はイギリスとオランダで,リーキの葉の先枯れをおこすものとして知られている土壌伝染性の疫病菌Phytophthora porri Foisterに一致する。従来ラッキョウ球根貯蔵中の腐敗を原因するとされた細菌類やFusarium菌などよりも病原性が強く急速である。
    2. 畑では主として中秋のころの雨後におこる葉の先枯れや葉枯れにはじまり,病状は次第に葉の基部へ進み,ついにりん茎の腐敗をおこすし,また直接りん茎や根部が侵され,しばしば畑で広い欠株をおこす。
    3. 本病菌の遊走子のうは,被害部が雨露にぬれるか,被害部を水浸した場合に豊富に形成し,レモン形ないし卵形を呈し,大きさ24.7∼57.7×16.6∼39.2μ,平均36.5×25.2μ。蔵精器は蔵卵器に対しておもに側着しまれに底着する.卵胞子は黄褐色で径18.0∼36.7μ,平均29.3μ。厚膜胞子は形成しない。
    4. 本病菌の発育限界は0∼27°Cであり,発育適温は15∼20°Cである.一般の天然培地中で有性器官をよく形成する。寄主範囲はラッキョウのほかネギ,タマネギ,ニラ,ニンニク,ノビルなどのネギ属植物である。病名は白色疫病(しろいうえきびよう)と称することにしたい。
  • 鳥潟 博高, 大川 勝徳, 佐々 武史, 山田 哲也, 大川 博徳, 田中 博, 青木 博夫
    1969 年 35 巻 1 号 p. 62-66_1
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    1 日本ナシの黒斑病菌(Alternaria kikuchiana TANAKA)を2% sucrose加用バレイショ液体培地(pH 6.2)で18日間静置培養した結果,菌体および培養ろ液から2種の無色針状結晶を得た。
    2 これらの結晶は種々の機器分析および反応から,RaistrickがAlternaria tenuisから分離したalternariolおよびそのmonomethyl etherと推定され,さらに同氏から送られた標品との比較によって上記物質であると同定された。
    3 alternariolはナシ幼葉に活性を起こさないが,そのmonomethyl etherは抵抗・罹病両品種に対して丸型のnecrosisを起こした。
    4 alternariol dimethyl etherから加水分解によって得られたacid (VIII)およびphenol (IX)は抵抗・罹病両品種のナシ幼葉に対して葉脈に沿ったnecrosisを起こした。
  • 津田 盛也, 江川 宏, 上山 昭則
    1969 年 35 巻 1 号 p. 67-70
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    F. roseumのD-アミノ酸利用可能の原因がD-アミノ酸酸化酵素の存在のためではないかと推定して実験した。この酵素は4日間振とう培養した菌体中で生成され,8以上のpHで活性が高く,供試アミノ酸中ではD-メチオニンをとくによく酸化した。また供試菌株間のD-メチオニン酸化活性の強弱と,すでに報告したD-メチオニン利用の大小とは必らずしも一致しなかった。結局,F. roseumはD-アミノ酸を利用し得るが,これには主としてD-アミノ酸酸化酵素が関与していると考えるよりは,むしろ別の代謝経路によるのではないかと考えられる。なお本菌のL-アミノ酸酸化酵素は認められなかった。
  • 家城 洋之
    1969 年 35 巻 1 号 p. 71-75
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    本邦各地から採取したTrichoderma菌16菌株の白・紫紋羽病菌に対する拮抗作用についてPDA培地上で調べた。
    (1) Trichoderma菌16菌株はいずれも白紋羽病菌に拮抗作用を示したが,菌株により拮抗作用に差がみられた。
    (2) Trichoderma菌16菌株の中には紫紋羽病菌に拮抗作用を示すものと,示さない菌株とがあった。
    (3) Trichoderma菌T-13は白・紫紋羽病菌に対して強い拮抗作用を示した。
    (4) 一般にTrichoderma菌は紫紋羽病菌に対するよりも白紋羽病菌に対して強い拮抗作用を示した。
  • 家城 洋之, 久保村 安衛, 糸井 節美
    1969 年 35 巻 1 号 p. 76-81
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    兵庫県,京都府下の白紋羽病発生開拓桑園隣接林地4ヵ所において,白紋羽病菌の検索および垂直分布調査を実施した。林地土壌の病原菌検索法として,植物遺体法および樹枝埋没法の2方法を確立できた。植物遺体法はまず植物遺体上の菌糸束を肉眼でしらべ,つぎに顕微鏡下でこぶ状菌糸の確認によって菌を同定する方法である。樹枝埋没法は樹枝束を土壌中に埋めておき,1∼2ヵ月後に掘り上げて菌の定着を調べる方法である。桑枝では雑木枝よりも高い捕捉効果がえられた。
    林地では白紋羽病菌はF, HおよびA1層の部分的に分解を受けた植物遺体上で腐生生活をしており,病原菌はA層の表面から1∼5cmの深さまで生息していることがわかった。また,病原菌はA層が発達分化した場所では,A1層中にも高い密度で生息していたが,A層の未発達の場所では,F, H層にかぎられ,菌の密度も小であった。
  • 津田 盛也, 江川 宏, 上山 昭則
    1969 年 35 巻 1 号 p. 81-84
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    Czapek培地のNaNO3と等量のチッ素を9種のD-ならびにL-アミノ酸でおきかえた培地に,Helminthosporium oryzaeを接種し,28°C, 10日後に生じた分生胞子を観察した。D-Arg, D-Lys, L-Lys, D-MetならびにL-Met含有培地では細胞数が減少し,L-Arg区では増加する傾向が認められた。また長径/短径の比の小さい分生胞子を生じる培地はD-Arg, D-Lys, L-Lys区で,値の大きいのはL-Thr区である。なおD-Glu区ならびにD-Val区では分生胞子は形成されなかった。このことはL-Gluが菌糸生長に対する良好なチッ素原であることと対比すると興味深い。
    さきに報告したFusarium roseumを用いたときの結果とこの結果を綜合すれば,各種アミノ酸の胞子形成に関連する代謝生理を追究するときの一つのよりどころになると考えられる。
  • 西原 夏樹
    1969 年 35 巻 1 号 p. 84-89
    発行日: 1969/01/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
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