1.
Cochliobolus miyabeanusの分生胞子と
Ustilaginoidea virensの厚膜胞子はともに2,500kg/cm
2, 10分加圧で,また
Piricularia oryzaeの分生胞子は2,000kg/cm
2, 10分加圧で全く発芽能力を失った。静水圧の影響を受けた
C. miyabeanus分生胞子が発芽したとき,発芽管は無加圧胞子のそれよりも細く短かかった。本菌の分生胞子を2,000kg/cm
2, 10分加圧して発芽させた場合,発芽管はやや伸長してから4~5叉に分岐する異常伸長が観察された。同様の発芽は1,000kg/cm
2, 20分および30分加圧した
P. oryzaeの分生胞子でもみられた。
2. 1,000, 1,500および2,000kg/cm
2で加圧時間を変えた場合,胞子の発芽指数は1.000kg/cm
2における
C. miyabeanusの分生胞子を除いて,加圧時間の長くなるほど減少した。
C. miyabeanusの分生胞子が耐圧性最も大であり,また胞子個体間の耐圧力の差は大であった。
P. oryzae分生胞子の耐圧力は最も小であるとともに個体間の差は小であった。
3.
C. miyabeanusおよび
P. oryzaeの分生胞子発芽管は静水圧の高まるにつれて次第に減少し,2,500kg/cm
2では長時間保温しても伸びなかった。
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