日本植物病理学会報
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55 巻, 4 号
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  • 梶原 敏宏
    1989 年 55 巻 4 号 p. 375-378
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 木村 郁夫
    1989 年 55 巻 4 号 p. 379-381
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 木曽 皓
    1989 年 55 巻 4 号 p. 382-384
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 小川 奎
    1989 年 55 巻 4 号 p. 385-387
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 奥 尚
    1989 年 55 巻 4 号 p. 388
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 田代 暢哉
    1989 年 55 巻 4 号 p. 389
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 吉川 信幸
    1989 年 55 巻 4 号 p. 390
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 安藤 康雄, 鬼木 正臣, 野中 寿之, 成澤 信吉
    1989 年 55 巻 4 号 p. 391-396
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    鹿児島県および静岡県において,それぞれ1984年および1985年の春にチャに未報告の葉枯性病害が発生した。本病は葉に発生し,病斑は赤褐色あるいは緑褐色,円形,輪紋状を呈していた。形態的特徴およびチャに対する病原性から病原菌をCeuthospora lauri (Greville) Grevilleと同定し,病名として褐色輪紋病を提唱した。また,本菌は本邦初記載である。
  • 高梨 和雄, 清水 寛二
    1989 年 55 巻 4 号 p. 397-403
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    1977年頃から滋賀県マキノ町において,クリの越年枝にこぶ様の膨みが生じ,やがて皮層部がかいよう状の症状を呈し,芽や枝が枯れ込む被害を起こす新しい病害が発生し,筆者らはクリかいよう病と命名した。
    滋賀,三重,および岐阜の3県下のクリ罹病越冬枝に生じたかいよう症状,新梢のがんしゅ症状から分離された細菌株を,クリの新梢に針束付傷接種したところ自然発生病徴と似たがんしゅを形成し,病原性が認められた合計144菌株は,生理・生化学的性質が均一で,ビワのがんしゅ病病原細菌Pseudomonas syringae pv. eriobotryaeと高い類似性を示した。また数種木本植物に対する病原性でも近似の反応が示された。しかし,本病病原細菌はクリの発育中の新梢に表面粗造ながんしゅ状こぶ病斑を形成すること,およびビワ実生苗に付傷接種すると,接種8週間後まではビワがんしゅ病菌と同様な症状で推移したが,それ以降,がんしゅ状壊死部の剥離がおこり,12週間後には病斑部の治癒がみられるなどの病原性の相違が認められ,両菌は近縁な病原性を有する細菌と考えられるが,本病原細菌がクリに特異的に病原性を示すことから新しいpathovarとするのを適当と考え,Pseudomonas syringae pv. castaneae pv. nov.と命名することを提唱した。そしてC3菌株をpathotype strainと指定し,ICMP No.9419, NIAES No.2088,また,C17とC47菌株をreference strainとして,それぞれICMP No.9420, NIAES No.2089およびICMP No.9421, NIAES No.2090の番号で寄託した。
  • 築尾 嘉章, 杉本 利哉
    1989 年 55 巻 4 号 p. 404-409
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    テンサイ花器に対する炭そ病菌の感染過程を光学および走査型電子顕微鏡で観察した。宿主への侵入はクチクラ貫入により接種後3∼4日目に起こった。菌糸は細胞間および細胞内を伸長し,接種後5日目には病斑が形成された。開花初期に本菌に感染すると菌糸は未熟な〓蓋などから容易に侵入でき,細胞内に充満した。激発すると菌糸はさらに生育を続け〓蓋と果皮にとり囲まれた真正種子の内部にまで到達し,結実を妨げた。開花後期に感染した場合は,菌糸は球果表面に多くみられたが,内部ではほとんど観察されず球果は結実した。しかし〓蓋自然開口部周辺や真正種子の種皮下に少数の菌糸が観察され,本菌は感染時期をとわず球果内部に侵入していることが確認された。以上の結果から,テンサイ炭そ病菌は種子伝染性であると判定された。
  • 大沢 高志, 小林 享夫
    1989 年 55 巻 4 号 p. 410-419
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    1981年以来,静岡県産のネットメロン果実に,収穫・出荷後,円形の淡褐色水浸状の軟腐陥没を伴う果実腐敗が発生し,新病害として問題となった。発生は6∼10月出荷のものに多く,病斑上での子実体形成はきわめてまれだが,病患部からの分離では,少数(3%)のFusarium属菌を除き,圧倒的にPhomopsis属菌が検出(97%)された。これらのPhomopsis属菌の分離株はPSA上での培養菌叢の特徴からA, B, CおよびD群の4グループに分けられたが,いずれの群の菌株も人工接種による病徴の再現性が確認され,病原菌であることが立証された。感染期は生育中の果実ネット形成期と考えられ,発病はほとんど収穫後4∼5日以降である。病原菌のα-およびβ-胞子の形態調査から,これらのPhomopsis属菌はβ-胞子の大きさにより明らかに2群に区別できた。ひとつは培養群AおよびBに属するもので,β-胞子の長さが20μm以下であり,他のひとつは培養群CおよびDに属する菌で,β-胞子の長さが20μm以上のものであった。分離菌株を各種培養条件のもとで完全世代形成を試みたところ,A群の4菌株がPSA上あるいは果皮片加用素寒天培地上でDiaporthe世代を完熟した。これらのDiaporthe属菌とPhomopsis属菌の形態的特徴を検討した結果,AおよびB群のDiaportheおよびPhomopsis属菌をそれぞれメロン果実上の既知種Diaporthe melonis Behara et O'Brienの新変種D. melonis var. brevistylospora Kobayashi et Ohsawaと記載し,CおよびD群のPhomopsis属菌をDiaporthe melonis Beraha et O'Brien var. melonisの不完全世代であるPhomopsis cucurbitae McKeen sensu Beraha et O'Brienと同定した。
  • 大島 一里, 上田 一郎, 四方 英四郎
    1989 年 55 巻 4 号 p. 420-426
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    タバコえそ萎縮ウイルス(TNDV)に対するポリクローナル抗体(PoAb)および3種(1C2, 1C9, 1E2)のモノクローナル抗体(MoAb)を作製し,その性状を検討した。ウイルス抗原を直接マイクロプレートに吸着させた抗原吸着直接酵素結合抗体法(AAI-ELISA)では,PoAbおよびMoAbともTNDVのみならずジャガイモ葉巻ウイルス(PLRV)とも強く反応したが,テンサイ西部萎黄ウイルス(BWYV)とはほとんど反応しなかった。また,これらのMoAbについてTNDVの検出を粗汁液を用いて検討すると,1C2および1C9は1次抗体にTNDV-PoAbを用いた間接二重サンドイッチ抗体ELISA (IDAS-ELISA)で利用可能であり,1E2は1次抗体および2次抗体ともMoAbを用いた二重抗体サンドイッチELISA (DAS-ELISA)で利用可能であった。さらに1次抗体にPLRV-PoAbを用いてIDAS-ELISAを行うと,これらのMoAbはPLRVとBWYVを区別でき,また,1E2はDAS-ELISAにおいても両ウイルスを区別できた。
  • 芹沢 拙夫, 市川 健, 瀧川 雄一, 露無 慎二, 後藤 正夫
    1989 年 55 巻 4 号 p. 427-436
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    1984年ころより,静岡県においてキウイフルーツ(Actinidia chinensis)に新しい細菌病の発生が認められた。本病の病徴は大きく二つの相に分けられた。一つは冬季から春先にかけて発生するもので,樹幹や枝に亀裂を生じ,赤褐色の溢出物が認められる。同時に,外観は健全な腋芽や葉痕,剪定痕,枝の分岐点などに白色ないし赤褐色の細菌菌泥の溢出も認められる。第二は晩春から初夏にかけてで,新たに展開した葉にまず水浸状斑を形成し,やがて拡大して大きさ2∼3mmの褐色の角斑となり黄色のハローを伴う。同時に,新梢には亀裂を生じて潰瘍状を呈し,やがて先端は萎凋枯死する。花芽にも感染が認められ,枯死あるいは花腐れ症状を呈する。葉や新梢,花等の病斑上にも白色の菌泥が認められる。これらの病組織および菌泥より分離を行ったところ,つねに一定の白色細菌が得られた。分離細菌は有傷接種,無傷接種ともにキウイフルーツおよびサルナシ(A. arguta)に対して強い病原性を有しており,自然感染の病徴を再現した。葉位別にキウイフルーツ葉の感受性を調べたところ,成熟直前のものが最も感受性が高く,より若いものや完全に成熟したものでは感受性が低下した。気象条件と本病の発生について考察した結果,低温,強風,降雨が発病を助長しているものと思われた。薬剤による防除効果を検討した結果,ストマイ剤,カスガマイシン剤,銅剤のいずれも有効であった。本病の病名をキウイフルーツかいよう病(bacterial canker of kiwifruit)としたい。
  • 瀧川 雄一, 芹沢 拙夫, 市川 健, 露無 慎二, 後藤 正夫
    1989 年 55 巻 4 号 p. 437-444
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    キウイフルーツかいよう病の病原細菌の分類学的位置づけを明らかにするために,細菌の同定を行った。本菌はグラム陰性の桿菌で好気性,1∼3本の極鞭毛を有し白色の集落を形成することからPseudomonas属である。蛍光色素は産生しないが,ポリβヒドロキシ酪酸を蓄積せず,40Cでの生育,硝酸還元が陰性,valine, β-alanine, isoleucineを利用せず,LOPAT試験の結果が+---+でIa群であることなどから,P. syringaeであると考えられる。これらの性質は,比較に供した.P. syringae pv. syringaeおよびpv. morsprunorumともおおむね一致していたが,ゼラチンの液化,エスクリンの分解や数種有機化合物の利用性などにおいてこれらとの間に差異が認められた。接種試験の結果,本菌はキウイフルーツの葉や新梢に強い病原性を示し原病徴を再現したほか,冬季の接種によっても枝のかいよう症状を再現したのに対し,pv. syringaeおよびpv. morsprunorumはキウイフルーツの葉に弱い病原性を示したが,冬季の接種では発病が認められなかった。本菌はキウイフルーツの他,モモ,ウメに対して病原性が認められたが,他の24種の植物には寄生性は認められなかった。以上の結果より,本菌をP. syringaeの新病原型と同定し,P. syringae pv. actinidiae pv. nov.と命名するとともに,pathotype strainとしてKw 11 (ICMP 9617)を指定した。
  • 大津 善弘
    1989 年 55 巻 4 号 p. 445-450
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    GFV保毒のブドウ‘セントジョージ’において,萌芽処理と温度処理をふくむ50日後までの間にファンリーフの既知の葉の病徴(葉柄裂刻が開く症状,葉縁の小歯突起の尖鋭化,葉身の扇状化)はほとんど現れなかった。この間に葉の中裂片先端だけがとくに尖鋭化した。その結果からこの尖鋭率が2.6以上,すなわち,先端の角度が42.4°以下であることが罹病の判定に使えることが明らかになった。これを用いた本病診断法を考案した。すなわち,42.4°のV字型を書いたルーペを用いて中裂片先端の角度がこのV字より細いかどうかを調べる。新梢の基から第4位以上の成葉で,連続した3枚がこの条件に合えば,罹病と診断する。本症状の発現と温度との関係では28/23Cの方が20/17Cよりも早いことがわかった。1週間の萌芽処理後に28/23C下で本症状を指標にすると1∼2ヵ月で確実に診断可能であることが明らかになった。
  • 近藤 則夫, 児玉 不二雄
    1989 年 55 巻 4 号 p. 451-457
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    北海道におけるアズキの萎ちょう症状は,北沢・柳田(1989)により報告された新分化型Fusarium oxysporum f. sp. adzukicolaが起こすことを確認した。また,既報に記載されたアズキ立枯病および類似病害との病徴比較ならびに近縁分化型に対してアズキが示す症状などから,Fusarium oxysporum f. sp. phaseoliによる病気を「立枯病」,Fusarium oxysporum f. sp. adzukicolaによる病気を「萎ちょう病」とするのがよいと提案した。なお,著者らはこの新分化型をF. oxysporum f. sp. angularisと報告したが,先名権の関係からF. oxysporum f. sp. adzukicolaをとることにした。さらにアズキの品種(系統)の本病に対する感受性を温室試験あるいはほ場試験で検討した。殺菌バーミキュライトで7∼10日間生育させた幼苗の根部を本菌の胞子懸濁液(106胞子/ml)に1時間浸漬して殺菌土に移植し,温室内(18∼33C)で育てた。罹病性品種には接種10∼14日後に症状が現れ,葉脈えそ,葉の黄化あるいは縮葉などの典型的症状はほ場における症状と同様であり,幼苗接種法は病原性検定に有効であることが明らかになった。また22品種(系統)の本菌8菌株に対する反応から三つのレースが存在することを明らかにした。このなかでもっとも広範囲の品種(系統)を侵すrace 3を供試して幼苗接種したときの各品種(系統)の反応が,ほ場での反応と一致したことから,温室試験においても抵抗性品種選抜が可能であると結論した。
  • I. 感受性および抵抗性品種の接種葉ならびに葉肉プロトプラストにおけるウイルスの増殖
    平井 智美, 雨宮 良幹
    1989 年 55 巻 4 号 p. 458-465
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    キュウリモザイクウイルス(CMV,黄斑系)接種メロン葉には退緑斑が形成されるが,感受性品種のアールス(Cucumis melo L. var. reticulatus)ではそれがしだいに拡大するとともにウイルス濃度も著しく増加する。これに対し,抵抗性品種のコヒメウリ(C. melo L. var. makuwa)に形成された退緑斑はやや小形でほとんど拡大せず,接種葉におけるウイルスの増殖量もきわめて低かった。接種葉の組織切片および表皮を蛍光抗体で染色して観察すると,アールスでは接種後の時間の経過に従って蛍光の認められる範囲が増加したが,コヒメウリではわずかな部分にしか蛍光が認められず,またそれが拡大することもなかった。しかしコヒメウリの接種葉にアクチノマイシンD (10μg/ml)を処理すると,蛍光範囲は増大し,同時に組織汁液中のウイルス濃度も著しく上昇した。さらに両品種より調製した葉肉プロトプラストにCMV-RNAを電気的導入法によって接種した場合,いずれの品種においても同様なウイルスの増殖パターンを示した。以上の結果から,コヒメウリにおける抵抗性は主として組織レベルで発現するものと考えられた。
  • 尾谷 浩, 冨山 宏平, 岡本 尚, 西村 正暘, 甲元 啓介
    1989 年 55 巻 4 号 p. 466-468
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    ナシ幼果を用い,AK毒素の細胞膜電位に対する効果を調べた。10-6MのAK毒素で処理した感受性ナシ細胞では,処理後速やかに膜電位の脱分極が誘起された。この脱分極は,呼吸依存性の膜電位成分の減少によって引き起こされ,拡散電位成分の減少は,ほとんどみられなかった。このような感受性ナシ細胞での毒素効果は,10-8Mの低濃度のAK毒素処理でも認められたが,AK毒素は,抵抗性ナシ細胞には5×10-5Mの高濃度でも作用しなかった。
  • 1989 年 55 巻 4 号 p. 469-548
    発行日: 1989/10/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
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