新規水産練り製品用原料の開発を目的とし,ホッコクアカエビ筋肉から加熱ゲルの調製を試みた。エビ肉は 30-80℃ の加熱条件ではゲルを形成しなかった。60℃ の加熱条件で,1,10-phenanthroline, PMSF, Leupeptin, Antipain および E-64 の使用によりミオシン重鎖の分解は抑制され,加熱ゲルが形成した。これらの結果から,ホッコクアカエビのゲル形成能は極めて低く,これはシステインプロテアーゼによるミオシン重鎖の分解に起因することが示唆された。
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