粘土鉱物であるスメクタイトの海水中の懸濁濃度を 1 時間毎に断続的に上昇させて,ヒラメの鰓酸素利用率(U
O2)および酸素消費量(V
O2)の変化を調べた。スメクタイト濃度は,0.0, 1.0, 2.1, 4.5, 9.5, 20.0 g L
-1(実験I)と 0.0, 31.6, 56.2 g L
-1(実験II)の 2 系列とした。実験Iの濃度範囲では U
O2,V
O2 のいずれにもスメクタイトの影響は認められなかった。一方,実験IIでは U
O2 と V
O2 は,ともに何も添加していない海水の時よりも有意に減少した。この結果は,スメクタイトが二次鰓弁間を閉塞し,有効ガス交換表面積が減少したためと考えられる。
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