上りカツオおよび下りカツオの腹肉,背肉,血合肉,皮,心房,心室,動脈球,肝臓,腸管,幽門垂,眼窩の脂質を分析し,質的,量的変化を明らかにした。結果,上りカツオと比較して下りカツオではトリグリセリド(TG)含量が増加した。特に,背肉,血合肉,心房,幽門垂,腸管で変化が大きく,これら部位のTGは,上りカツオではエネルギーとして使用されたものと考えられた。一方眼窩脂質では,これらカツオの間で質的,量的変化は認められなかった。また下りカツオは上りカツオに比べ相対的なDHA含有量の低下が認められた。
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