全長約 30 mm のハタハタ稚魚を 5 段階の pH 値(5, 6, 7, 8 および 9)に調整したアリザリン・コンプレクソン(ALC)溶液の希釈海水(pH 7.57~7.81)に浸漬し,耳石標識を行った。浸漬方法は,ALC 濃度 40 mg/L で浸漬時間 22 時間とした。全区とも 95% 以上の稚魚が生残し,観察した各実験区 10 尾の耳石すべてにおいて蛍光リングの装着を確認できた。耳石の染色状態は pH 6, 7, 8 および 9 の 4 区間で差は認められなかったが,pH 5 区のみは他 4 区よりも明瞭に濃く染色された。
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