栄養学雑誌
Online ISSN : 1883-7921
Print ISSN : 0021-5147
ISSN-L : 0021-5147
33 巻 , 6 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 永山 スミ子, 中村 敦子, 鈴木 一正, 印南 敏
    1975 年 33 巻 6 号 p. 265-271
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/10/29
    ジャーナル フリー
    こんにゃくカルシウムの有効な利用の指針を得るべく, 板こんにゃくとしらたきを用いて実験を行なったところ, 次のような結果を得た。
    1. 胃のモデル実験として用いた0.1N塩酸溶液へのカルシウムの溶出は板こんにゃく約74%, しらたき約93%でしらたきの方が高い溶出率を示したが, 板こんにゃくでも細切すると, しらたきとほぼ同じ高い溶出率を示す。
    2. 人工胃液中へのカルシウムの溶出は概して低かったが, 細切することにより溶出率が上昇することを認めた。
    3. こんにゃくカルシウムの水溶液や食塩水への溶出はそれ程高くない。醤油, おでん汁では前2者よりやや高く, 食酢ではかなり高い溶出率を示した。とくに, しらたきでは食酢中に80%以上のカルシウムが溶出する。つまり, 調味液の種類により溶出の程度の異なることを認めた。
    4. こんにゃくゲル内のカルシウムは溶出し易いので, 調理後に残存する量にもよるが, こんにゃくカルシウムはこんにゃくの不消化性にも拘らず生体に吸収利用される可能性が大きいと推定した。
  • 辻 悦子, 辻 啓介, 鈴木 慎次郎
    1975 年 33 巻 6 号 p. 273-281
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/10/29
    ジャーナル フリー
    シロネズミに高コレステロール血症をおこさせ, 各種の多糖類を加えてコレステロール代謝に及ぼす影響を調べた。
    1. ペクチン, こんにゃく精粉, グアガムで著しい血清及び肝臓コレステロール値の上昇抑制作用が, ローカストビーンガム, アルギン酸, アルギン酸ナトリウムで肝臓コレステロール値の低下作用が認められた。
    2. Bacillus polymyxa No. 271の生産する多糖類に血清, 肝臓コレステロール値の上昇抑制作用が新たに認められた。
    3. Alcaligenes faecalis var. myxogenes の生産する多糖類にも肝臓コレステロール低下効果が認められた。
  • 見目 明継, 白鳥 和子, 岩尾 裕之
    1975 年 33 巻 6 号 p. 283-287
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/10/29
    ジャーナル フリー
    市販A添加魚肉ソーセージよりAを抽出し, MAと反応させ, Carr-Price 反応陰性化率すなわちMA反応率を測定した。次にA添加魚肉ソーセージを実験製造し, 製造中にAのMA反応率が変化するかどうか検討した。また, MA反応率からRPを算出した。
    その結果, 市販A添加魚肉ソーセージのAは, MA反応率が高く78.6~90%であった。
    続く製造実験の結果は, AのMA反応率が魚肉ソーセージ製造中にわずかしか変化しないことを示した。
    したがって, 魚肉ソーセージはAのRPをわずかしか低下させない加工食品である。
  • 石松 成子, 清長 美濃輔, 川島 庄作
    1975 年 33 巻 6 号 p. 289-294
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/10/29
    ジャーナル フリー
    都市の定時制高校生1年から4年までの, 男子50名, 女子50名の食生活の実態を調査し同時に調査した, 全日制高校生のものと比較検討した。
    1. 栄養摂取量および食品群別摂取量で, 定時制が全日制より摂取の多いものは, 栄養摂取では, カルシウムがあり, 食品群別摂取では, 穀類と生乳・乳製品があった。定時制の, カルシウムと生乳・乳製品が全日制より多い理由としては, 定時制で実施されている学校給食の牛乳摂取によるものである。
    2. 1日の生活時間および消費エネルギーからみた生活内容は, 定時制では家庭外の生活に費す部面が多く, 職場と夜間の勉学という, ゆとりの少い生活実態である。
    3. 消費エネルギーと摂取エネルギーの関係をみると, 定時制男子は, 消費量に対し摂取量が不足していた。また午前の消費量に対して朝食の摂取量が少く, 午後からの消費エネルギーは, 1日のうちでいちばん多く, 昼食に加えて学校給食からの摂取で, 消費エネルギーを補っている。定時制の学校給食の意義は大である。
    4. 生活活動指数は, 定時制では, 男子0.56女子0.52で,「普通の労作」に分類された。現在青少年の活動指数は減少の傾向にあり, 全日制の数値に比較すると定時制の方が活動は大きい。
    5. 食事時間について定時制は, とくに夕食の摂取時間が不規則であり, 帰宅後の深夜に食べるものが多く, この結果が朝食の摂取の少ないことに影響していると考えられる。
  • 長嶺 晋吉, 山川 喜久江, 白鷹 増男, 磯部 しづ子, 下野 房子, 鈴木 知子
    1975 年 33 巻 6 号 p. 295-309
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/10/29
    ジャーナル フリー
    To clarify the present nutritional state of aged people and its relation to the Family Constitution in the life-cycle, a study was done, and the following results were obtained.
    (1) Observing by family type, C-type (old couples only) was superior in intaking all the nutrients and main foods, followed by N-type (couple and children; nuclear family), whereas, MN-type (old mother, younger couple and children) and CN-type (old couple, younger couple and children) were not so good as the other two types.
    (2) As to the nutrition intakes of the individual elderly persons, both men and women of C-type were found to be best in intaking nutrients, especially, energy and protein intakes of the men were over the allowances of their age. Accordingly, more obese persons were found in this type than other types. The worst nutritional condition was seen in couples of CN-type, protein intake being below the allowance in both men and women. Especially, the status of the wife in this type was inferior. A similar tendency was seen in the elderly women in MN-type.
    (3) The younger couples in CN- and MN-type were not so bad in taking nutrients as seen in their parents, but their children were in an inferior state.
    (4) In regard of the food expenditure, C-type family was in the top level, followed by N-, MN- and CN-type families. This order is coincident with nutrition intakes. Engel's coefficient was in the reverse order.
    The food expenditure of the individual aged men and women showed the same tendency as in family types. Among them, the women in CN-type spent less expense on their foods.
    From the above facts it is clear that the dietary condition of the aged is strongly influenced by the economical factors induced by the constitution of family, and that the families of C-type (old couples only), are in a stabilizied state in regard of their dietary life, as long as they are healthy.
  • 松野 信郎
    1975 年 33 巻 6 号 p. 311-320
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/10/29
    ジャーナル フリー
    昭和21年~46年度国民栄養調査成績より日本人の必須アミノ酸摂取量を算出し, 戦後26年間の年次推移を観察した。
    1. 蛋白質摂取量ならびに動物性蛋白質の摂取量は年々増加し, それに伴い必須アミノ酸摂取量も増加した。増加割合はアミノ酸により多少異なるが, なかでもリジンの増加は最も著しかった。
    2. 全窒素1g当りのアミル酸パターンではリジン以外のアミノ酸の年次変動は大きくなかった。リジンは最低296mg/Ng (昭和21年) に対し370mg (1.26倍) にもなった。
    3. 動物性蛋白質の摂取割合とリジン量 (N1g当りmg) の相関は+0.77で回帰式はY=1.93X+298.1であった。
    4. 蛋白価は79~85の範囲でA/T比卵価も56~61で, いずれも制限アミノ酸は含硫アミノ酸であった。これらの化学価の年次変化はあまり認められなかった。アミノ酸スコアは87~98で, 制限アミノ酸はリジン及びスレオニンであり, 年次変化は昭和25年頃まで認められ, その後は一定の傾向が認められなかった。
    5. 昭和21年より5年毎に食品群別必須アミノ酸の摂取割合を表示比較した。蛋白質は昭和26年までは穀類から50%以上だったものが昭和46年にはに33%に低下した。動蛋は逆の傾向を示した。アミノ酸摂取割合の変動はどの食品群でも蛋白質摂取割合の変動とよく似た場合が多かった。しかし動物性食品からのリジンの摂取割合の変動は動蛋の年次変動程著しくなかった。
feedback
Top